あーーー。
まぁ・・・、そういうお年だったし、
仕方ないとは思うけど・・・。
さみしい・・・。
大好きだった・・・。
若い頃、東京の独演会には欠かさず通ったっけ。
気品があって、色気があって、
上方のアクの強さがないのが、
私にはかえって、心地よかった。
「上質」という言葉がぴったりだったなぁ。
「どうらんの幸助」は師匠のでしか聴いたことがないし、
「一文笛」も懐かしい。
「たちぎれ」はお茶屋のさまざまな女たちが、
目の前に浮かんできた。
そして「地獄八景」・・・本当に楽しかった。
たしか「口入れ屋」を聴いたとき。
帰ってから思い出すと、
師匠の姿はまったく浮かんでこなかった。
浮かんでくるのは、
お店の裏の階段だったり、食器棚だったり、
番頭や奉公人の姿だったりで、
頭の中では、
完全に舞台を観た記憶に切り替わっていた。
あんなにリアルな錯覚に陥ったのは、
あとにも先にも、あの時だけだった。
さみしい・・・。
さみしいねぇ・・・。
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