最後まで「お茶待ち」だったシーン。
あ、ちなみに、オレンジや黄色のマルは、
私が忘れないように付けているだけで、これは関係ありません。
ここで、
「由紀、お茶」
「すいません。ポット出してませんでした」
と、由紀が慌てて退場して、
その後、12行の短い台詞があって・・・。
その間に奥からポットを持ってきて、お茶を淹れて、
「どうぞ」と出す。
これが大変だったんですよね。
ポットを持ってくるだけでも、かなりの距離があって。
大変、というより、はっきり言って無理!
そこで何故か、志野さんと私が、
ここだけゆ~~ったりと喋ってました(笑)
私は後ろを向いているので、
志野さんがお茶の進行具合を見つつ、
台詞の間を微調整していたんです。
とにかく、由紀の「どうぞ」がなければ、
次の台詞に行けないので。
そして、お茶を飲んだ途端に、
喋るスピードが一気に加速した!!!
ま、お茶を飲んで舌が回るようになったってことで
あ、ついでに、この台本の説明をしますと、
ここの書き込みは、ほとんど津軽弁のアクセントですね。
マルの中になにか漢字を入れているのは(標)という字。
つまり、ここのアクセントは標準語と一緒ってことなんです。
抜けそうな言葉を色で囲んだりしていますが、
ここまでは自分のチェック用。
これに演出家のダメ出しが入ると、
付箋やら色鉛筆やら、もっとにぎやかになります。
・・・と、これが私の台本ですが、
台本の使い方は、本当に十人十色で、
役者によってまるっきり違います。
また作品によっても変わってきます。
もし全部が標準語だったら、
こんな書き込みは要りませんから。
台本に関しては11年前にこんなブログを書いています。
よかったらご覧ください
って、あれ? 西村写真館じゃなくなってる?
ま、これもウラ話なので
ということで、このまま家族写真を続けます。
家族写真
<おばあちゃんと孫娘>
この私たちのシーンでは、
稽古が始まったばかりのころに、
なっかなか忘れがたい、ショッキングな発言がありまして・・・。
たまたま稽古場に来ていた、ことのはboxの酒井さんが、
我々2人の稽古を見て、ひと言、言ったのです。
「仲悪そーう」
えーーーーーーっ
ちょちょちょちょっとぉ。んなバカなぁ
久しぶりに会えたおばあちゃんと孫娘の、
仲のいいシーンなんですけどぉ。
いや、そりゃ、マズいでしょーー
このひと言には頭を抱えました。
結局、まだ形でやっていた、というか、
「仲のいいフリをしていた」んでしょうね。
こういう「演技のウソ」はすぐバレちゃいます。
もちろん、その後は、
だんだん信頼関係を構築していって、
ウソのない関係が作れましたよ!
<つづく>