望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ウラ話(再放送) 若い男のとらえ方・その2

2010-12-20 22:39:07 | 舞台・ウラ話
<一度書いた話です。知ってる方はゴメンナサイ!>


1年後にひかえた公演のキャストが、
ほぼ決定したものの、

実はまだ、
ひとつだけ、空席がありました。

私の息子役になる、さわやかな若手が、
どうしても見つからなかったんです。



さすがに若手には、
ある程度きちんと踊ってもらいたいので、

まるっきり踊れないのでは困るし、音痴も困る。


となると、またハードルが上がってしまって・・・。

さて、どうしたものか・・・。



という宿題を抱えたまま、
私は「将門」の稽古に入りました。


すると!

その出演者の中に1人、
よさそうな男の子がいるではありませんか!


(うーーむ・・・)

オイシイ役をさわやかに演じる彼を、
じっとり見つめるオバサン1人(こわい、って!)


といっても、直感だけで声をかけるわけにはいきません。
とにかく踊ってもらわなきゃならないんですから。



さて・・・、どうだろう。

あの子、踊れるだろうか。

さわやかだし、華もあるんだけどなぁ・・・。



しかし、やっているのは時代劇。

殺陣は見られても、
ダンスを見るチャンスはありません 



さて、どうしたものか・・・。 



と、そんなある日、


彼が着ているパーカーの背中の文字を見て、
一気に悩みが吹き飛んだのです


「奉天高校ダンス部」

 
おおっ

高校のダンス部なら、
まぁ、レベルは大して高くないだろうが、とにかく踊れる。

よっしゃ~


そこで稽古の休憩時間、

にっこり笑いながら、
ずりずりと彼にすり寄っていったのです。


うふ(いよいよ、こわい )


(つづく)
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