舞台の裏のウラ話＜一緒に出てなくてよかった！役者たちのトンデモ武勇伝・その８＞

１日空いてしまいましたが、
もうひとつ、続けます！
これも人から聞いた話です。

ただ、やらかしちゃった彼女をよーく知っていて、
まぁ、彼女なら、やりかねないな、
とも思ったのですが・・・（笑）


ある時代劇の公演のときです。

時代劇といえば、必ずあるのが、殺陣。
一対一の殺陣もありますが、
よくあるのが・・・、

主役が歩いている。

センターあたりで（主役の定位置ですね）

「ん？」
と、気配を感じて身構える。

とそこに、黒覆面をした怪しい軍団が、
ダダッと出てきて、回りを取り囲み、


「たぁっ！」

・・・っという、お約束のヤツ。


そして、何度切られても、
また出てくる、っていうのもお約束。


しかし、映像と違って、舞台は、
舞台上で息絶えるのはご法度となります。

なぜかわかります？

誰も片づけてくれないから（笑）

だから、「うぉーー」とか言いながら、
必ず袖に走り込みます。

今度、舞台の立ち回り（時代劇じゃなくても）を、
ご覧になったとき、
ぜひチェックしてみて下さい。

みんなが同じように、
「うぉー」っとハケるのは芸がないので、

それぞれに、死に方もハケ方も、
1人1人、工夫が見られるはずです

だけど、あんまりどんどん出てくるから、
そんな細かいことは、だーれも見ていない。
アンサンブルの哀しさですね。


そして、この怪しい軍団、
大きい舞台なら、殺陣のプロが、
アンサンブルとして入ってくれます。

殺陣の指導をしてくれた先生や、
そのお弟子さんたちが、
本番では切られ役をやってくれたりするので、
そりゃ、主役は楽なもんです。


しかし！
そうはいかないのが、小劇場でして・・・。


　　　　（つづく）




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結末

近頃、LINEのグループビデオ通話なるもので、
仲間たちと喋れるようになって、
けっこう楽しくやっております。

でも、ふとしたときに、
「とにかく命だけは守ろう」みたいな話が、
当然、出てくるわけです。

ああ、若い人たちと、こんな話を本気でするような、
そんな世界が来るなんて、想像だにしなかったなぁ、と、
ちょっとクラっときたりします。


なんというか・・・。

ずっと後の世に、
ひとつの大きな歴史として刻まれるであろう、

そんな歴史のリアルを生きているんだなという、
・・・そんな実感。


未来の歴史の教科書を覗いてみたい。

いったい、どんな結末が書いてあるんだろう。





近所の公園の池のオタマジャクシ。
ずいぶん大きくなってきた！




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舞台の裏のウラ話＜一緒に出てなくてよかった！役者たちのトンデモ武勇伝・その７＞

病院脱出を決めた主宰とＢさん。

「しかし、誰もいないと、やっぱりまずいかな」
「よし、◯◯を代わりに寝かせとこう」

（画像はイメージです）


「ええええっ？　本当に？
　本当にそんなことやったの？」

というのは、
後からその話を聞いたときの私の台詞です。

まさか、とびっくりしたのですが、
なんと、本当にやったらしい


ちなみに〇〇君は新人の役者さん。
大先輩の代役といえば、これも確かにそうだけど、
できれば舞台上でやりたかったでしょうに（笑）

しかし、見つかったらどうするんだ！
との私の心配は、

その時の彼らの頭の中には、
　　なかった・・・のか、
　　　ないことにしていたのか・・・。


しかし、その間、つまり本番中に、
巡回の看護師さんが、
一度も来なかったという幸運にも恵まれて（？）、

結局Ｂさんは、２時間の舞台を見事にこなし、
汗だくでまた病院に戻り、
何食わぬ顔で寝ていたそう。

昔、「刑事コロンボ」でこんな話があったような・・・。
でも、実際にやっちゃったのです。


翌日の千秋楽はお昼だけの公演で、
だから、影武者と入れ替わるわけにもいかず、

先生に、
どうしても会わなきゃいけないお客様がいるので、
と外出許可をもらい、

また汗だくで２時間こなし、
さすがにバラシはせずに、また病院に戻ったという・・・。


しかしね。

しかし・・・、軽いとはいえ脳梗塞。
ひとつ間違えば、舞台でバッタリです

いくら舞台で死ねたら本望だって言ってたって、
現実はそんなきれいごとじゃ済みません。

それでも・・・ねぇ。
そのときの劇場は８００人からの大劇場。
来てもらったお客様を帰すわけにはいかない。

その場に自分がいたら、どうするだろう？
思わず考えてしまいました。


　　　　（つづく）





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舞台の裏のウラ話＜一緒に出てなくてよかった！役者たちのトンデモ武勇伝・その６＞

楽屋で倒れ、救急車で搬送されたＢさん。

夜の部は代役でも、と言っても、
Ｂさんはメインキャスト。
大量のセリフの上に、歌もダンスもある！


　しかし、ここで俺が困った顔をしたら、
　コイツが苦しむことになる。

それがわかっている主宰は、
とりあえず、気楽に返事しました。

「まぁ、なんとかするから、
　お前は何も考えずに休んでろ」

「そうはいきませんよ。
　お客さんを帰すわけにいかないんだから」

「なんとかするよ」

「どうやって？」

「まぁ、セリフ減らして代役立てて」

「今から間に合いますか？」

「なんとかするから気にするな」

「俺、行きます」

「何言ってんだ！
　今日は絶対安静って言われたぞ」

「もう大丈夫です」

「いや、そうはいかない」

「大丈夫ですって！」

「ダメだ！」

「大丈夫です！」

「いやいや」

「いやいや」








「・・・・・・そうか？」


　・・・って、なるか？普通？


でも、普通はそうならないところを、
何とかしてしまうのが、この世界。


「しかし、先生が許してくれないだろう？」

「こっそり抜け出します。
　病院の夕食は早いから、大丈夫です」

「じゃぁ、劇場まで１０分ほどだから、
　開演ギリギリに車で迎えに行く」

「わかりました。
　部屋を暗くして寝たふりして・・・、って、
　しかし、誰もいないと、やっぱりまずいかな」

「よし、◯◯を代わりに寝させとこう」



（画像はイメージです）


　　　　（つづく）





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舞台の裏のウラ話＜一緒に出てなくてよかった！役者たちのトンデモ武勇伝・その５＞

最初から尾籠な話で失礼いたしました
はい。まだ、続けます～。

ただ、次にお話するのは本当に、
とんでもない話でして、
よい子は絶対に真似してはいけません。

あ、いや、誰ひとり、
真似しちゃいけない話でございます。


やはり知り合いの劇団さんなのですが、

初日が終わり２日目が終わり、
公演は順調に進んで、明日が千秋楽という日。

昼の部が終わり、
衣装を落として、ひと休みしていた、
劇団の幹部俳優のＢさん（男性）が、
突然、楽屋の椅子から転げ落ちたのです！


みんなが駆け寄ると、
Ｂさんはぐったりして意識不明。

あわてて救急車を呼んで、
劇団の主宰と制作担当が付き添って、病院へ。

（画像はイメージです）


バタバタと担ぎ込まれたＢさん、
その騒ぎで、だんだん意識が戻ってきました。


何がなんだかわからないけど、
気がつけばベッドに寝ている。

　　あれ？
　　俺、どうしたんだっけ？

　　今、何時だ？
　　夜の部の開演は？


そのうち、先生から説明を受けた主宰たちが、
Ｂさんの枕元にやってきました。

「軽い脳梗塞だそうだ。
　２日ほど安静にすれば、大丈夫らしい」

「え？　夜の部はどうするんですか？」

「うーーーん。
　代役でも・・・」

と、Ｂさんを安心させるために、
そんな言葉を出したものの、
Ｂさんはメインキャスト。

セリフだけでも１００どころじゃない。
その上、歌もあって、ダンスまである！


　　　　（つづく）




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舞台の裏のウラ話＜一緒に出てなくてよかった！役者たちのトンデモ武勇伝・その４＞

ぽわ～んとトイレから出たＡさんが、
楽屋のモニターテレビを見ると、

もう自分が出る、２つ前の台詞が・・・。


Ａさん、顔面蒼白！

手も洗わずに階段を駆け上がって、



ギリギリで、


・・・・・・間に合わず



しかし、そこはベテラン。
あわてず騒がず、

舞台の袖から、
自分の台詞を大声で喋りながら、
堂々と登場したのだそう。

舞台にいたメンバーも、

「？？？」
となりながら、

まぁ、出トチリだろうと、
そのまま芝居を続けたそうなのですが、

もう中年の域に入っていたＡさん。
なんとか芝居をつなぐことはできたものの、


「いや、だからね（ハァハァ）、
　君の言うことは（ハァハァ）、
　こ、根本的に（ハァハァ）・・・」


階段を駆け上がったおかげで、

堂々と登場した割に、
いつまでも息が上がっていたそうな。

ほ～～～っとした後だったから、
よけいに、
階段の駆け上がりがこたえたんでしょうね（笑）


魔が差した？で済む話かどうか、ですが、

少なくとも、共演した友人から聞いたとき、
涙を流すほど笑い転げたので、
私としては許せるかな、と（意味不明・笑）


　　　　（つづく）

　＊使用画像はイメージです




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んなもんじゃ

久しぶりに娘と電話でお喋り。

「今、パパ、月金しか出勤してないよ」と言ったら、

「へぇ。ゴミと同じか」

あ、いや、まぁ、確かにそうなんだけどね。

いや、でもさぁ、なんぼなんでも、
ゴミと一緒はまずいでしょ〜。

と言いながら、大笑いしてしまった。


世のお父さん方。
うすうす感づいてはおられるでしょうが、
妻と娘の会話は、いつもこんなもんですぞ。




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舞台の裏のウラ話＜一緒に出てなくてよかった！役者たちのトンデモ武勇伝・その３＞

生理的欲求には抗い切れず、
楽屋のトイレに飛び込んだＡさん。

　　そして・・・、



　　　ほ～～～っ。



本懐を遂げて、
ものすご～く気持ちよ～くなっちゃった！




そこからは何があったのかわかりませんが、


　　　なぜか、


　　ほ～～～っとしたまんま、




　　　の～～んびりしちゃった！！！



そこの劇場は、私も出たことがありますが、

地下が、楽屋とトイレ。
１階が舞台、という作りなので、

楽屋から階段を上がって、舞台袖に入ります。


　
そんな楽屋のトイレから、
ぽわ～～んとした顔のＡさんが、

「あ～～、さっぱりした～～。
　次行く人、ちょっと臭いよ。ははは」



「え・・・？」


彼を見た、楽屋の面々の顔が凍りつきました。

「なんでここにいるんですかっ！！！」


そりゃそうです。
とっくに袖でスタンバっていると思っていた彼が、
まさか、トイレから登場するとは！

それも、緊張感のカケラもない姿で！


「は？」

と我に返った彼が、楽屋のモニターテレビを見ると、

自分が出る、２つ前の台詞が・・・。


　　　　（つづく）




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舞台の裏のウラ話＜一緒に出てなくてよかった！役者たちのトンデモ武勇伝・その１＞

面白ネタをさんざん出しきって、
何か残っているネタは、と考えたとき、
ひとつ、浮かびました！

私にオモシロおかしく語ってくれた、
友人たちの経験談があるんです。

ただ、実際に私が見ていない、
という点が気になって、
今まで書いていませんでした。


でも、今回初めて、書いてみたいと思います。

　　　タイトルは・・・、

　＜一緒に出てなくてよかった！役者たちのトンデモ武勇伝＞

　　長い・・・（笑）


といういうことで、
まずは友人の役者たちから聞いた、

　　魔が差したというのか、なんというのか。
　　でも、こんなことが、起こることはある。
　　人間は不完全な生き物だから。

みたいな話をお読み頂きたいと・・・。


で、最初っから、尾籠な話で恐縮ですが

ある舞台の本番中の話です。
出演者のＡさん（男性）が、突然、
「もよおして」しまいました。

それも・・・よりによって、大きい方

本番中のトイレというのは、
役者の悩みどころでして、

何とか行かないで済ませたいから、
いつ食事をするか、とか、
何を食べるかとか、考えるのですが、

それでも生理的な欲求はおこるもので。

　（うわ、どうしよう・・・）

と迷いながら、楽屋のモニターを見ると・・・、

　最初の山場が始まったばかり。

ここのシーンは関係ないし、
ここは、とにかく長いシーンだ・・・。

　　よかった！

自分の出番までには、まだ間がある！
よっしゃ！

Ａさんは楽屋のトイレに飛び込みました。


　　そして・・・、





　　　　（つづく）




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舞台の裏のウラ話・いんとろだくしょん

ということで、
久しぶりにウラ話を書いてまいります！


あ、その前に、
別にどうでもいいことなんですが、

私、同じウラ話でも、２種類に分けておりまして、

公演が終わってすぐ書くのは、
公演の名前とか、テーマとか、
何かタイトルをつけた「ウラ話」なんですね。

例えば、この前書いていたのは
「彗星なんとなくウラ話」

何もテーマが思いつかなかったので、
「なんとなく」にしたという・・・。
苦しさがミエミエのネーミング


一方、昔のウラ話は、「舞台の裏のウラ話」と、
一応、決まったタイトルにしています。

そして、絶対に、この昔のウラ話の方が、
面白いんです。

だって、これまでに出演した、
たっくさんの公演の中で、

今でも忘れないような、
笑えるネタを探してくるワケで、

そんな、数年にひとつ、あるかないかのネタだけを、
ピックアップすりゃ、そりゃ面白いに決まってます。


かたや、公演終了後のウラ話の場合は、
当然ながら、そんなに笑えるネタはありません。

っていうか、
あったら、関係者全員、胃に穴が開いてます（笑）


そして、もうひとつの大きな理由が・・・、

＜昔のネタは、しがらみがないから書きやすい！＞

いつの公演かわからないから、
役者が特定できない。
つまり、思いっきり笑い飛ばしやすい。

ついこの間まで一緒にいた共演者では、
さすがにそうはいきませんからね。

それも、「おいおい、いーかげんにしろよ！」
みたいなネタは、間違っても書けない。

結局、もう時効だよね～、ってことで、
やっと書けるものがあるワケです。


ただ最近は、いささか枯渇気味。
面白いと思うものから書いていったために、
オモシロネタを書き尽くしちゃった感があります。

やっぱり最初の頃は、よくもまぁとあきれるような、
とんでもないネタがあったんですよね。

エプロンの蝶結びがほどけなくなった、とか。

立ち回りできずにたんこぶだけ作った、とか。

さんざん出しきって、
何か残っているネタは、と考えたとき、



ひとつ、浮かびました！


　　　　（つづく）




これは内容とは関係ありません。
ネタを探していて見つけた写真です。


全員、女性ホームレス。
汚くなるのが快感になった経験は、
後にも先にも、これだけでした。



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