さかざきが綴る「アンティークな日々」

アンティークディーラーさかざきがアンティークのこと、日常のことを綴っています。

旅の本の続き

2006-06-19 | 

 先日小説深夜特急シリーズのお話を書きましたところ、何人かのお客様から「私も以前読みました!」というメールをいただきました。ずいぶん前にはテレビでも放映していたそうで、その折に映像でご覧になった方もいらしたようです。

 実は、私も若かりし頃、学生時代に一月ばかりリュックを背にヨーロッパひとり旅をしたことがあり、様々な人にお世話になり、様々な体験をしました。その時の私のルートは、日本を出てイタリアはローマに入り、フィレンツェ、ヴェネチアとイタリアを鉄道で移動し、ヴェネチアから夜行列車でオーストリアのウィーンへ。ウィーンから再び夜行列車でパリ向かい、まだユーロスターの無かった当時、パリから日本円にして¥7,000ほどの格安航空券でロンドンへ飛び、最後はロンドンから帰国するというものでした。

 簡単なルートは決めてあったものの、目的はヨーロッパの美術館を回ること、予約も何もない、行き当りばったりの貧乏旅行です。言葉も堪能ではなく、ただ現地の美術館でホンモノを見たいだけ、若かったこともあり、「わくわく」というよりもひたすら「ドキドキ」しながらの旅でした。

 そんな中、とても印象に残っているのが、旅の途中で出会った日本人の男の子でした。その当時、彼は25歳ぐらいだったでしょうか。深夜特急シリーズ程ではありませんが、神戸出身の彼は、神戸から船で上海に上陸し、親切な中国人の家に泊めて貰いながら中国を縦断、ウラジオストックへ向かい、ウラジオストックからモスクワまでのソビエト(当時はまだソビエト連邦の時代でした。)をシベリア鉄道で横断し、その後列車でモスクワからポーランドに抜け、私と出会ったのはオーストリアのウィーンのドミトリーの宿でした。彼からソビエト製の小魚入りのチーズなんていうものを分けて貰って、「ソビエトでは紅茶一杯が日本円で1円ぐらい。」とか「中国にもお金持ちの人っているんだよ。」というまだ見ぬソビエトや中国の話を目を輝かせて聞いた覚えがあります。

 今となってはずいぶん昔、ベルリンの壁が崩壊する以前のことです。流石にもうリュックを背負った旅は出来ませんが、そんな旅にこそ旅の醍醐味があったような気がします。(とはいうものの、慣れないひとり旅に、日本に帰国して自宅へ帰り着くや24時間以上眠り続けた記憶があります。)

 さて、今週は名古屋での「新入荷フェア」が開催です!今日もサロンで商品の整理をして過ごしました。梅雨のシーズンですが、会期中、あまり降らないことを祈っています。明日はサロンのディスプレイにかかります。

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