お休みの日の今日は、河村に連れられて深川散歩。元々、出不精の私はお休みの日はなるべくおうちにいたい派、片や河村は絶対出掛けたい派。前回、私がひとりで買付けに行っている間に深川散策をした河村に、「絶対面白いから!」と言われて、今日は自宅から深川までウォーキング。ここ最近ウォーキングづいている私達にとって、人形町から清洲橋を渡って深川まで、あっという間の距離でした。
まずは清澄庭園を通り抜けると、広々としてほっとする雰囲気。「ここ、いい感じ!」と気に入る私。自宅近所には浜町公園がありますが、すぐ近くには首都高速も見え、あまりリラックスした雰囲気ではないのです。名古屋に住んでいたときには、よく同じ区内にある広大な平和公園にお花見に行ったり、ランチを持ってピクニックに行ったりしましたが、ここも春になったらお花見に来られそうです。
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清澄庭園の側でこんな梅のお花をみつけました。今年は寒さが厳しく、梅の開花も遅いはずなのに、ホラこんなにお花が沢山!
清澄庭園を抜けると、「不思議な長屋があるんだよ。」という河村の言葉に導かれて清澄通りのコンクリート長屋へ。画像がないのが残念ですが、ここは清澄庭園を背に建てられた48軒ものコンクリート長屋。関東大震災の復興事業として作られた、なんと昭和3年(1928年)築の店舗兼住宅。所々に残るアール・デコの装飾が興味深い建物、ずらりと並んだ様は壮観です。
次に向ったのが深川江戸資料館。ここは江戸時代の深川の街並みを再現、河村が言うとおり、まるで自分が時代劇のセットの中に迷い込んだかのようでとても面白いのです。ここで解説してくださったボランティアの方のお話では、かなり厳密に当時の様子を再現したとかで、気分は「江戸時代にタイムスリップ!」でした。それぞれのおうちの中にまで入ることが出来るので、着物を着て髪を結ってやって来れば「ひとり時代劇」が出来るかも?
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この屋根の上の猫ちゃんは、鳴いたりのびをしたりして可笑しかったです。
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こちらは当時の八百屋の様子。実際にお店に上がってみると、当時の人達がとても小柄だったことが分かります。男性でも150cmくらいしか身長がなかったんですって!
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もちろんこの時期はお雛様飾りも。町人のおうちのものなので、さほど贅沢なものではないのでしょうが趣があります。(当時の菱餅の大きさに驚きました!)
深川江戸資料館でボランティアの方に親切にして貰いすっかり満足して出てきた後、すぐ横の深川資料館通りを歩いていると、何やら魅力的な古書店を発見!まず店先からチェックすると、私にぴったりの本があるではありませんか!?その名も「フランスのリボン―サンテチエンヌ美術館」。はたと気付いて手に取ってみると、中は私達が扱っているアンティークのリボンが満載!それもそのはず、19世紀、フランスのサンテチエンヌはリボンの産地として有名で、以前、手芸家で木馬のリボンの監修もされた小倉ゆき子先生が「サンテチエンヌの美術館にはあなたの好きそうなリボンがいっぱいあったわよ。」とおしゃられたことも。もの凄く厚い大判の専門書なのに、なんとお値段は¥2,000!思わず「買う!買う!買う!」と叫んでいる自分がいました。思いがけず自分にぴったりな本を見つけることが出来たのは、まるで買付けで素敵なものに出会ったかのようです。この古書店「しまぶっく」は私達のツボを押さえた品揃え。またきっと行ってしまうと思います。
帰りは、地下鉄清澄白河駅から半蔵門線に乗って。でもその前に、河村が「ここへ来たら絶対清洲寮を見ないと!」と、駅近くにある古い建物へ。そこは昭和8年(1933年)築のアパートメント、私達のお店が入居する奥野ビルとほぼ同じ頃の建物です。(でもこちらの方がずっと手入れが行き届いている様子。)奥野ビルが銀座という場所柄、今ではアパートメントとして機能していないのに比べて、こちらは21世紀の今になってもあくまでも住宅。裏手にはお寺があるので、たぶんお部屋からは緑の借景が臨めるはず。小さなタイルの敷き詰められた玄関フロアやバルコニーの丸みのあるフォルム、アイアン製の窓枠など、普段古い建物を見慣れている私達でもワクワクしてしまうディテールです。
お寺が多くて、まるで地方のようなのんびりした雰囲気が漂うこの辺り、すっかり深川が気に入った私は、思わず「ここに住みたい!」と、このアパートメントに住んでみたくなってしまいました。帰って調べてみると、こんな古い建物ですが、若い人を中心に大人気なのだとか。ですが、「20軒待ち」と言われていた奥野ビルになんなく入居してしまった強運の私達、いつか本当に住んでしまうこともあるやもしれません。
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「清澄寮」という名前も興味深いですね。昔でいう「アパートメント」、今でいう賃貸住宅です。
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ちょっぴり内部を拝見。こんな木の建具が、それぞれのお部屋の玄関です。「引き戸」というのにびっくり!
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