こちらの「真珠の世界史ー富と野望の五千年」、しばらく前から手元にあり、前回の買付けにも持っていたのですが(パリから帰りの飛行機の中で読もうと、大好物のタルトタタンと一緒に機内持ち込みのバッグに入れ、タルトタタンのシロップまみれになってしまったという甘くない思い出も。)、最近になってやっと真剣に読み始め、ようやく読了。Libraryのページにも掲載しましたので、真珠に興味のある方は是非お読み下さい。
「邪馬台国」の昔から現代まで。世界中の真珠の歴史についての深くて広範囲に渡る考察が記されていて、それはまるで真珠を巡る長い長い物語のようです。特に、日本の養殖真珠が世界に与えたセンセーションは読み応えがあります。今まで読んだ真珠に関しての書籍の中では、一番幅広く、歴史に添って詳しく真珠について解説してあるように思います。
古代の昔、日本や中国で、死者の口の中に真珠などの珠玉を含ませて葬る「飯含(はんがん)」などという風習があったことを初めて知りました。マルコ・ポーロが「東方見聞録」に真珠の産地として日本を記していたこと、レースと同じく真珠の歴史そのものが世界の歴史のような気がします。
画像に一緒に写っているのは私の私物で、優に1m以上あるパールのネックレス。アンティークの仕事を始めた20代の頃にフランスのアンティークフェアで目にしてから、ずっと憧れだったパールのロングネックレス。普段は凝ったクラスプ(留め金)のネックレスを探していますが、これはノークラスプ。いつもの買付け先でこれを見つけ、他のパールネックレスと一緒に見せて貰ったものの、「でも、これはクラスプが付いていないから…。」と返そうにする私に、旧知のマダムから「こんなに長いのよ!なのにどうして買わないの!!」と半ばキレ気味言われ、「そうか!自分用に買えばいいんだ!」と思い立ち(普段自分にアンティークを買うことは滅多にありません!)、忘れていた長年の夢を叶えました。ただし、「長い」ということは「重い」ということ。真珠がこんなに重さがあるものだと知りませんでした。肩凝りになりながら二連にして着けています。(そのうち素敵なアンティークのクラスプを二つ見つけて長短二本のネックレスにしてしまっても良いかもしれません。)
■西武池袋本店「暮らしの中の骨董マーケット」
2月16日(火)~23日(木)
※2月21日(日)は、棚卸のため午後6時までの営業となります。
※最終日2月23日(火・祝)は、当会場のみ午後5時にて閉場いたします。
西武池袋本店 7階催事場(南)
東京都豊島区南池袋1-28-1
(問)エンジェルコレクション tel 03-6228-6230