雀庵の「諜報活動/インテリジェンスと日本(4」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/278(2021/4/2/金】二か領用水には欄干のない(多分個人所有の)橋があり、先日の早朝にモデルさんとカメラマンが撮影で来ていた。桜の季節には珍しくないから素通りするはずが、モデルがジャンプして足を水平にしたので1m以上、2秒間ほど浮いているような感じでビックリした。
地元の方言なら「オレ、初めて見たで、タマゲタ(魂消た)よお!」。調べたらグランジュテとかグランパドシャといったバレエの大技らしい。旨そうな名称だな、「ワインはボルドーの赤で」なんて言いたくなる。
このモデルさんの写真は「満開の桜を背にした空飛ぶマドンナ」とかなるのだろうが、シュールな感じがして面白いか、あるいは不安な感じか・・・坂口安吾の「桜の森の満開の下」には、「桜の森の花の下に人の姿がなければ怖しい」とある。
確かにハラハラと花が散るとか紅葉(枯れ葉、dead leaves)は、見方によっては「死」をイメージさせるから好まない民族、国民はありそうだ。花見も紅葉狩りもそこそこ人出がないと何だか淋しい感じはするね。人のいない渋谷、新宿、銀座のスクランブル交差点・・・廃墟みたい。
昨日は久し振りに多摩丘陵を越えて「とんもり谷戸」に行ったが、冬の間は泥沼だったところがすっかっり新緑に覆われ、上を見れば青空を背景に濃淡様々な緑が美しく、そこに桜が色を添え、耳を澄ませば鶯の声。ボーゼン、タメイキ・・・天からの電波を受信し、小生の怪しい脳みそは起動する。
「死期が近づくと、生きとし生けるものすべてが美しく、いとおしく見えるというが、ふ、ふ、複雑な思いはするなあ、兼好法師もそんな気分だったのかなあ、あやしうこそものぐるほしけれ・・・」
カー、カー、カッフンショ! マスクに鼻汁がついたが正気に戻った、ちょっとショッパイが。さあ、今朝も元気に前線へ、「インテリジェンス 1941 ― 日米開戦への道 知られざる国際情報戦」から。
<暗号機「エニグマ」の図面は、ポーランドからフランスへもたらされた。暗号機だと気取られないよう、部品は複数の工場に発注され、密かに組み立てられ、やがて英国の田舎町「ブレッチリー」の暗号解読研究所の“変人奇人”アラン・チューリングの前に現れた。
「エニグマ」は「たとえ実機を奪われたとしても機密を保持できる設計」だった。構造が分かっても暗号キー(鍵)の3文字が分からない限り解読できなかった。キーは毎日変更されるため、スパイを潜入させてキーを奪取しても1日で無効になってしまう。100万通りを優に超える組み合わせから、たった一つのキーを探り当てる・・・
「人間には不可能だ」と誰もがサジを投げる中、チューリングには秘策があった。「機械に24時間ぶっ通しでやらせればいい、キーの組み合わせは有限だから、いつかは正解にたどり着く」。かくして暗号解読機「ボンブ」、コンピュータの祖先と言われる複雑な機械式計算機が開発された。1台1台は非力でも分散処理により計算能力を飛躍的に高めることができる。
1940年4月、ドイツはノルウェーとデンマークに侵攻する。解読機「ボンブ」は傍受したドイツ軍の暗号を解読し、初めて「3文字のキー」を取り出した。そのキーを「エニグマ」の複製品にセットすると、表示ランプが灯り、メッセージの原文が次々と現れた。ついに解読不能と謳われた「エニグマ」の鉄壁の守りが破られた。
暗号解読は時間との戦いだった。キーは毎晩深夜12時に変更されるから、それを過ぎたら意味がなくなる。しかも大規模な軍事作戦が実行されると、暗号通信の量は爆発的に増加する。12時の鐘はシンデレラ以上に絶望の響きを持って受け止められただろう。
続く5月のオランダ、ベルギー、フランスへの侵攻においても、コード・ブレイカーと「エニグマ」は一進一退の攻防を続けた。スピードと安定性向上のため、次々とボンブが製造され、ブレッチリーに運び込まれた。太平洋戦争開戦時には12台のボンブが稼働に漕ぎつけていた。数が増えると「分散処理」が力を発揮する。ボンブの性能が「エニグマ」を凌駕し始めた>(つづく)
・・・・・・・・・・・・・・・
こういう文章を読むと男の血が騒ぐなあ。「ホモ・ルーデンス」とか「遊びと人間」に書いてあったように、戦争も一種の男のゲーム、その最高峰の国力を総動員した国運と命運を懸けたゲームという感じがする。父は「アメ公の物量作戦に負けた」としばしば言っていたが、連敗しても最後に勝てばいいというゲームだから「懲りない」「次は絶対勝つ」と臥薪嘗胆、明日を目指すわけだ。
古人曰く「勝ち負けは兵家の常」、スラムダンクの安西先生曰く「諦めたらそこで終わり」、そうだ、男の子は「立つんだ、ジョー!」、真っ白な灰になっても「後に続く者あるを信じて」・・・今、日本独立のリターンマッチが始まった。中共包囲殲滅、支那解放へ、イザッ、ジャーンプ!
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/278(2021/4/2/金】二か領用水には欄干のない(多分個人所有の)橋があり、先日の早朝にモデルさんとカメラマンが撮影で来ていた。桜の季節には珍しくないから素通りするはずが、モデルがジャンプして足を水平にしたので1m以上、2秒間ほど浮いているような感じでビックリした。
地元の方言なら「オレ、初めて見たで、タマゲタ(魂消た)よお!」。調べたらグランジュテとかグランパドシャといったバレエの大技らしい。旨そうな名称だな、「ワインはボルドーの赤で」なんて言いたくなる。
このモデルさんの写真は「満開の桜を背にした空飛ぶマドンナ」とかなるのだろうが、シュールな感じがして面白いか、あるいは不安な感じか・・・坂口安吾の「桜の森の満開の下」には、「桜の森の花の下に人の姿がなければ怖しい」とある。
確かにハラハラと花が散るとか紅葉(枯れ葉、dead leaves)は、見方によっては「死」をイメージさせるから好まない民族、国民はありそうだ。花見も紅葉狩りもそこそこ人出がないと何だか淋しい感じはするね。人のいない渋谷、新宿、銀座のスクランブル交差点・・・廃墟みたい。
昨日は久し振りに多摩丘陵を越えて「とんもり谷戸」に行ったが、冬の間は泥沼だったところがすっかっり新緑に覆われ、上を見れば青空を背景に濃淡様々な緑が美しく、そこに桜が色を添え、耳を澄ませば鶯の声。ボーゼン、タメイキ・・・天からの電波を受信し、小生の怪しい脳みそは起動する。
「死期が近づくと、生きとし生けるものすべてが美しく、いとおしく見えるというが、ふ、ふ、複雑な思いはするなあ、兼好法師もそんな気分だったのかなあ、あやしうこそものぐるほしけれ・・・」
カー、カー、カッフンショ! マスクに鼻汁がついたが正気に戻った、ちょっとショッパイが。さあ、今朝も元気に前線へ、「インテリジェンス 1941 ― 日米開戦への道 知られざる国際情報戦」から。
<暗号機「エニグマ」の図面は、ポーランドからフランスへもたらされた。暗号機だと気取られないよう、部品は複数の工場に発注され、密かに組み立てられ、やがて英国の田舎町「ブレッチリー」の暗号解読研究所の“変人奇人”アラン・チューリングの前に現れた。
「エニグマ」は「たとえ実機を奪われたとしても機密を保持できる設計」だった。構造が分かっても暗号キー(鍵)の3文字が分からない限り解読できなかった。キーは毎日変更されるため、スパイを潜入させてキーを奪取しても1日で無効になってしまう。100万通りを優に超える組み合わせから、たった一つのキーを探り当てる・・・
「人間には不可能だ」と誰もがサジを投げる中、チューリングには秘策があった。「機械に24時間ぶっ通しでやらせればいい、キーの組み合わせは有限だから、いつかは正解にたどり着く」。かくして暗号解読機「ボンブ」、コンピュータの祖先と言われる複雑な機械式計算機が開発された。1台1台は非力でも分散処理により計算能力を飛躍的に高めることができる。
1940年4月、ドイツはノルウェーとデンマークに侵攻する。解読機「ボンブ」は傍受したドイツ軍の暗号を解読し、初めて「3文字のキー」を取り出した。そのキーを「エニグマ」の複製品にセットすると、表示ランプが灯り、メッセージの原文が次々と現れた。ついに解読不能と謳われた「エニグマ」の鉄壁の守りが破られた。
暗号解読は時間との戦いだった。キーは毎晩深夜12時に変更されるから、それを過ぎたら意味がなくなる。しかも大規模な軍事作戦が実行されると、暗号通信の量は爆発的に増加する。12時の鐘はシンデレラ以上に絶望の響きを持って受け止められただろう。
続く5月のオランダ、ベルギー、フランスへの侵攻においても、コード・ブレイカーと「エニグマ」は一進一退の攻防を続けた。スピードと安定性向上のため、次々とボンブが製造され、ブレッチリーに運び込まれた。太平洋戦争開戦時には12台のボンブが稼働に漕ぎつけていた。数が増えると「分散処理」が力を発揮する。ボンブの性能が「エニグマ」を凌駕し始めた>(つづく)
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こういう文章を読むと男の血が騒ぐなあ。「ホモ・ルーデンス」とか「遊びと人間」に書いてあったように、戦争も一種の男のゲーム、その最高峰の国力を総動員した国運と命運を懸けたゲームという感じがする。父は「アメ公の物量作戦に負けた」としばしば言っていたが、連敗しても最後に勝てばいいというゲームだから「懲りない」「次は絶対勝つ」と臥薪嘗胆、明日を目指すわけだ。
古人曰く「勝ち負けは兵家の常」、スラムダンクの安西先生曰く「諦めたらそこで終わり」、そうだ、男の子は「立つんだ、ジョー!」、真っ白な灰になっても「後に続く者あるを信じて」・・・今、日本独立のリターンマッチが始まった。中共包囲殲滅、支那解放へ、イザッ、ジャーンプ!
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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