雀庵の「常在戦場/11 習近平同志、加油!」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/298(2021/5/9/日】久し振りに隣町の書店「文教堂」に行ったが、思っていた以上に「中共習近平バッシング」と「米国バイデン懸念」の中米を怪しむ本がどっさりぎっしり、警戒水域を越えて氾濫していた。充実しているというか、稼ぎ時を狙った商売根性というか、いやはや“中米が招く戦争危機特需”の観。以下のような本が書架を埋めている。
「それでも習近平が中国経済を崩壊させる 中国の電撃侵略 2021-2024、3つの切り口からつかむ図解中国経済」、「左翼を心の底から懺悔させる本:これで日本は再興できる!」、「なぜ日本の「正しさ」は世界に伝わらないのか 日中韓 熾烈なイメージ戦」、「チャイナ・ジレンマ 習近平時代の中国といかに向き合うか」、
「裏切りと陰謀の中国共産党建党100年秘史 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐、習近平思考の今、習近平の中国 百年の夢と現実、宿命 習近平闘争秘史」、「わが敵「習近平」 中国共産党の「大罪」を許さない」、「独裁の中国現代史 毛沢東から習近平まで」、「新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない」、
「習近平のジェノサイド 捏造メディアが報じない真実」、「日本人が知らないトランプ後の世界を本当に動かす人たち バイデン大混乱――日本の戦略は」、「バイデンの光と影、バイデン大統領が世界を破滅させる 親中に傾く米国と日本に迫る危機」、「絶望の文在寅、孤独の金正恩「バイデン・ショック」で自壊する朝鮮半島」、
「南北戦争か共産主義革命か!? 迫りくるアメリカ 悪夢の選択」、「アメリカの悲劇! 「黒い疑惑」にまみれたバイデン政権の奈落」、「バイデンはなぜアメリカ最後の大統領になるのか? 日本人が知るべきアメリカ崩壊の真実」、「バイデン政権がもたらす新たな米中危機 激震する世界と日本の行方 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める」・・・
もうゲップが出そう、タイトルを見ただけでお腹いっぱいだ、「読みすぎにキャベジン」。数冊読めばおおよその“今”が分かるが、全部読んだら発狂して中国大使館に石を投げたり「殺死習近平! 粉砕中国共産党! 我永遠不会原諒你們(絶対許さんぞ)!」なんて叫んで逮捕されかねないなあ。小生は心神喪失の病歴があるから速攻で緊急措置入院、手厚く保護される特権階級だけれど、その資格がないとブタ箱行きになるから“アカ嫌いちゃん気を付けて”・・・
我にも正義、彼にも正義、この世は正義と正義のぶつかり合いとは言うけれど、ミャンマーはいきなり射殺、中共は収容所&拷問・臓器狩り・強制労働、ロシアは毒殺・・・年年歳歳モノ皆進化、歳歳年年ヒト相似たり、ヒトは全然成長しないが、驕れる者久しからず、盛者必滅の理か。
ビザンチン帝国(東ローマ帝国、西暦395~1453)は史上最長の1000年帝国と言われ、大成功した国家とされるが、日本の「天皇を中心とする」“日本帝国”は600年頃、聖徳太子の時代にほぼ国家体制が固まったようである。
夫婦だって「いつから夫婦になったのか」と問われても、戸籍上はともかくも「中学の頃から何となく結婚するんだろうと思っていたし、高校卒業後は同棲していたし、23歳くらいで入籍したけれど、税金の扶養控除とか給与の扶養手当が得られるからで、結婚記念日も結婚式をした日にしているよ」、大体そんなものだろう。
小生は記憶によると6月18日に結ばれ、9月6日に挙式し、妊娠が分かったので慌てて11月頃に入籍したが、その日付は覚えていない。皆そんなものではないか。日本帝国が600年に産声をあげたとすれば今年は1421歳、語呂合わせで「イヨーニッポンイチ」、恐らく空前絶後、世界一の長寿国家、おまけに文武両道、知的レベルがそこそこ高く、勇猛果敢かつ穏やかな国民性、長寿の国である。
神道と仏教、儒教陽明学、漢字とひらがな、カタカナ、コメとパン、魚と肉、お嬢様とお娼妓さん、キリスト教もOK、淫したり嫌悪せずにそれなりに咀嚼して食べちゃうという、宗教やイデオロギーに凝り固まった多くの国から見れば信じられない、狂気的な、奇跡的な、憎悪のない、安定した、住み心地のいい国になった。
極端な集団主義でもないし、極端な個人主義でもない。人は好き好きケナスは野暮、好きに生きろ、ただ人に依存するな、迷惑かけるな・・・この程度の実にゆるーい社会規範で1億の民がそこそこ上手くまとまっている。桃源郷に近いんじゃないかなあと小生は思うのだが・・・
ビザンチン帝国の戦略を20年間研究したエドワード・ルトワック(国際政治学者、戦略研究家、米戦略国際問題研究所上級顧問)は“国家の長生きの秘訣”を以下の7つの教訓にまとめている。
<(1) 戦争は可能な限り避けよ。ただし、いかなる時にも戦争が始められるように行動せよ。訓練を怠ってはならず。常に戦闘準備を整えておくべきだが、実際に戦争そのものを望んではならない。戦争準備の最大の目的は、戦争開始を余儀なくされる確率を減らすことにある。
(2) 敵の情報を、心理面も含めて収集せよ。また、敵の行動を継続的に監視せよ。それは、生産的な活動ではないかもしれないが、無駄になることはまずない。
(3) 攻撃・防衛両面で軍事活動を活発に行え。ただし戦闘、とくに大規模な戦闘は、よほど有利な状況でないかぎり避けよ。敵の説得を武力行使のおまけ程度に思っていたローマ帝国と同じように考えてはならない。武力行使を最小限に留めることは、説得に応じる可能性のある者を説得する助けになり、説得に応じない者を弱体化させる助けになる。
(4) 消耗戦や他国の占領ではなく、詭動(機動、マニューバー)戦を実施せよ。電撃戦や奇襲(サプライズ)で敵をかき乱し、素早く撤退せよ。目的は、敵を壊滅させることではない、なぜなら、彼らは、後にわれわれの味方になるかもしれないからだ。敵が複数いる場合、互いに攻撃させるように仕向けられれば、単一の敵よりもかえって脅威は小さくなる。
(5) 同盟国を得て、勢力バランスをシフトさせ、戦争を成功裏に終結させられるように努めよ。外交は、平時よりも戦時においてこそ重要である。「銃口が開けば外交官は黙る」という馬鹿げた諺は、ビザンティンがそうしたように否定せよ。最も有用な同盟国は、敵に最も近い国である。彼らは、その敵との戦い方を最も熟知しているからだ。
(6) 政権転覆は、勝利への最も安上がりな方法だ。戦争の費用とリスクに比べれば、実に安上がりなので、不倶戴天の敵に対しても実行を試みるべきである。宗教的狂信者でさえ、買収可能であることを忘れるな。ビザンティンは、かなり早い時期からこのことに気付いていた。狂信者は、もともとクリエイティブなので、自分の大義に背く行動でさえ正当化できるものなのだ。
(7) 外交と政権転覆では目的を達成できず、戦争が不可避となった場合には、敵の弱点を衝く手法と戦術を適用せよ。消耗戦は避け、辛抱強く徐々に相手を弱体化させよ、時間がかかるかもしれないが、急ぐ必要はない。なぜなら、ある敵がいなくなっても、すぐに代わりの敵が必ず現われるからだ。支配者は入れ替わり、国家は興亡を繰り返すが、帝国は永遠である。もちろんこれは、自ら帝国を弱体化させなければ、という条件つきではある>
・・・・・・・・・・・・
なるほどなあ、とても勉強になる。特に「外交で同盟国を得る」「調略で政権転覆を謀る」「徐々に相手を弱体化させる」というのは、中共包囲戦に大いに有効だろう。姑息狡猾なスネ夫的戦略のようだが、中共を徐々に蝕み、気づいた時には手遅れ・・・ソフトで静かな冷戦。コストパフォーマンスがとても良さそうだ。
しかも習近平は国内における派閥抗争勝利=個人独裁体制確立、毛沢東時代の共産主義経済=閉鎖国家への回帰のために、彼自身が国内引き締め=鎖国を進めているようだ。今は「贅沢は敵だ」あたりだが、そのうち「欲しがりません勝つまでは」とエスカレートさせるだろう。
そんな耐乏生活に美味しい生活を知ってしまった物欲の激しい支那人民が耐えられるか? 昔の人民服に戻れるのか? 無理筋だろう、習近平の妻子も逃げ出した。
中共人民のうち6億はGDP世界2位の繁栄にほど遠い貧困層である。1日千円、1年を36万5000円で暮らしている。わずかな立退料で農地を手放しても農民戸籍のままで、貧困層は父親に続いて息子も都市部へ出稼ぎに出て、その日暮らしの生活をしている。日本なら半世紀も前の山谷や愛隣地区のよう。夢や希望もなく、明るい未来とは無縁である。まるでルンペンプロレタリアート、略して「ルンプロ」、家庭崩壊、故郷喪失の根無し草。
失政を重ね実権を奪われた毛沢東は起死回生を図るため文化大革命を発令(1966年)、若者=紅衛兵を天安門広場などに集めてこうアジった。「みんな、よく来てくれた、青年は朝の太陽だ、造反有理、愛国無罪!」、即ち愛国心をもって反革命勢力を叩き潰せ、それは正義だ、と煽ったのである。「建国の父」として若者、特に大学生・高校生に絶大な支持を得ていた毛沢東が無理無謀な政策で大失敗し、名誉職に追いやられたため、経済発展を重視する勢力(劉少奇やトウ小平など実権派=改革派)を一掃することで復権を謀ったのだ。文革だけで死者1000万人と言われている。
毛沢東と並ぶ栄誉を目指す習近平は、暴力装置として高学歴の若者を紅衛兵として利用することはできないだろう。文革時代と違って彼らはトウ小平による改革開放政策で真っ先に豊かになったエリートの子弟であり、習近平の夢(世界制覇)で自分たちの夢(美味しい生活、欧米への移住)を潰されたくはない。結局、習近平は中共の経済発展から疎外されている、夢も持てずに鬱勃としているルンプロを「文化大革命2.0」(福島香織先生命名)の暴力装置として使うつもりではないか。
ルンプロは6億、1%だって600万! カネ、メシ、ベッド、娯楽を用意すれば容易に集まるだろう。蒋介石は町村の“推奨=厄介払い”により阿Qのような厄介者を徴発し、逃げないように入れ墨までしたが、中国版の山谷や愛隣は臨時工の吹き溜まりだから条件さえよければリクルートに応じるだろう。彼らは社会のはみ出し者で戦死したところで誰も気にしまい。習近平にとっては無論(どうってことない)階級なのだ。
中共は反日暴動でも若者を暴力装置として大いに活用したが、ルンプロを膝元の中部戦区で訓練すれば習近平子飼いの立派な「ルンプロ紅衛兵」になり、文革2.0を推進するパワーになるに違いない。西側諸国が包囲する中で中共国内は結束どころか分裂状態・・・そして「国破れて山河在り 城春にして草木深し」。プーチンが下手な干渉をしなければ中華帝国は20ほどの国に分裂し、それなりに行儀の良い国になるかどうかは分からないが、世界の脅威はずいぶん軽減するだろう。習近平には大いに内戦で奮闘してもらわにゃならん。習近平同志、加油!
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
メルマガID 0001690154「必殺クロスカウンター」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/298(2021/5/9/日】久し振りに隣町の書店「文教堂」に行ったが、思っていた以上に「中共習近平バッシング」と「米国バイデン懸念」の中米を怪しむ本がどっさりぎっしり、警戒水域を越えて氾濫していた。充実しているというか、稼ぎ時を狙った商売根性というか、いやはや“中米が招く戦争危機特需”の観。以下のような本が書架を埋めている。
「それでも習近平が中国経済を崩壊させる 中国の電撃侵略 2021-2024、3つの切り口からつかむ図解中国経済」、「左翼を心の底から懺悔させる本:これで日本は再興できる!」、「なぜ日本の「正しさ」は世界に伝わらないのか 日中韓 熾烈なイメージ戦」、「チャイナ・ジレンマ 習近平時代の中国といかに向き合うか」、
「裏切りと陰謀の中国共産党建党100年秘史 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐、習近平思考の今、習近平の中国 百年の夢と現実、宿命 習近平闘争秘史」、「わが敵「習近平」 中国共産党の「大罪」を許さない」、「独裁の中国現代史 毛沢東から習近平まで」、「新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない」、
「習近平のジェノサイド 捏造メディアが報じない真実」、「日本人が知らないトランプ後の世界を本当に動かす人たち バイデン大混乱――日本の戦略は」、「バイデンの光と影、バイデン大統領が世界を破滅させる 親中に傾く米国と日本に迫る危機」、「絶望の文在寅、孤独の金正恩「バイデン・ショック」で自壊する朝鮮半島」、
「南北戦争か共産主義革命か!? 迫りくるアメリカ 悪夢の選択」、「アメリカの悲劇! 「黒い疑惑」にまみれたバイデン政権の奈落」、「バイデンはなぜアメリカ最後の大統領になるのか? 日本人が知るべきアメリカ崩壊の真実」、「バイデン政権がもたらす新たな米中危機 激震する世界と日本の行方 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める」・・・
もうゲップが出そう、タイトルを見ただけでお腹いっぱいだ、「読みすぎにキャベジン」。数冊読めばおおよその“今”が分かるが、全部読んだら発狂して中国大使館に石を投げたり「殺死習近平! 粉砕中国共産党! 我永遠不会原諒你們(絶対許さんぞ)!」なんて叫んで逮捕されかねないなあ。小生は心神喪失の病歴があるから速攻で緊急措置入院、手厚く保護される特権階級だけれど、その資格がないとブタ箱行きになるから“アカ嫌いちゃん気を付けて”・・・
我にも正義、彼にも正義、この世は正義と正義のぶつかり合いとは言うけれど、ミャンマーはいきなり射殺、中共は収容所&拷問・臓器狩り・強制労働、ロシアは毒殺・・・年年歳歳モノ皆進化、歳歳年年ヒト相似たり、ヒトは全然成長しないが、驕れる者久しからず、盛者必滅の理か。
ビザンチン帝国(東ローマ帝国、西暦395~1453)は史上最長の1000年帝国と言われ、大成功した国家とされるが、日本の「天皇を中心とする」“日本帝国”は600年頃、聖徳太子の時代にほぼ国家体制が固まったようである。
夫婦だって「いつから夫婦になったのか」と問われても、戸籍上はともかくも「中学の頃から何となく結婚するんだろうと思っていたし、高校卒業後は同棲していたし、23歳くらいで入籍したけれど、税金の扶養控除とか給与の扶養手当が得られるからで、結婚記念日も結婚式をした日にしているよ」、大体そんなものだろう。
小生は記憶によると6月18日に結ばれ、9月6日に挙式し、妊娠が分かったので慌てて11月頃に入籍したが、その日付は覚えていない。皆そんなものではないか。日本帝国が600年に産声をあげたとすれば今年は1421歳、語呂合わせで「イヨーニッポンイチ」、恐らく空前絶後、世界一の長寿国家、おまけに文武両道、知的レベルがそこそこ高く、勇猛果敢かつ穏やかな国民性、長寿の国である。
神道と仏教、儒教陽明学、漢字とひらがな、カタカナ、コメとパン、魚と肉、お嬢様とお娼妓さん、キリスト教もOK、淫したり嫌悪せずにそれなりに咀嚼して食べちゃうという、宗教やイデオロギーに凝り固まった多くの国から見れば信じられない、狂気的な、奇跡的な、憎悪のない、安定した、住み心地のいい国になった。
極端な集団主義でもないし、極端な個人主義でもない。人は好き好きケナスは野暮、好きに生きろ、ただ人に依存するな、迷惑かけるな・・・この程度の実にゆるーい社会規範で1億の民がそこそこ上手くまとまっている。桃源郷に近いんじゃないかなあと小生は思うのだが・・・
ビザンチン帝国の戦略を20年間研究したエドワード・ルトワック(国際政治学者、戦略研究家、米戦略国際問題研究所上級顧問)は“国家の長生きの秘訣”を以下の7つの教訓にまとめている。
<(1) 戦争は可能な限り避けよ。ただし、いかなる時にも戦争が始められるように行動せよ。訓練を怠ってはならず。常に戦闘準備を整えておくべきだが、実際に戦争そのものを望んではならない。戦争準備の最大の目的は、戦争開始を余儀なくされる確率を減らすことにある。
(2) 敵の情報を、心理面も含めて収集せよ。また、敵の行動を継続的に監視せよ。それは、生産的な活動ではないかもしれないが、無駄になることはまずない。
(3) 攻撃・防衛両面で軍事活動を活発に行え。ただし戦闘、とくに大規模な戦闘は、よほど有利な状況でないかぎり避けよ。敵の説得を武力行使のおまけ程度に思っていたローマ帝国と同じように考えてはならない。武力行使を最小限に留めることは、説得に応じる可能性のある者を説得する助けになり、説得に応じない者を弱体化させる助けになる。
(4) 消耗戦や他国の占領ではなく、詭動(機動、マニューバー)戦を実施せよ。電撃戦や奇襲(サプライズ)で敵をかき乱し、素早く撤退せよ。目的は、敵を壊滅させることではない、なぜなら、彼らは、後にわれわれの味方になるかもしれないからだ。敵が複数いる場合、互いに攻撃させるように仕向けられれば、単一の敵よりもかえって脅威は小さくなる。
(5) 同盟国を得て、勢力バランスをシフトさせ、戦争を成功裏に終結させられるように努めよ。外交は、平時よりも戦時においてこそ重要である。「銃口が開けば外交官は黙る」という馬鹿げた諺は、ビザンティンがそうしたように否定せよ。最も有用な同盟国は、敵に最も近い国である。彼らは、その敵との戦い方を最も熟知しているからだ。
(6) 政権転覆は、勝利への最も安上がりな方法だ。戦争の費用とリスクに比べれば、実に安上がりなので、不倶戴天の敵に対しても実行を試みるべきである。宗教的狂信者でさえ、買収可能であることを忘れるな。ビザンティンは、かなり早い時期からこのことに気付いていた。狂信者は、もともとクリエイティブなので、自分の大義に背く行動でさえ正当化できるものなのだ。
(7) 外交と政権転覆では目的を達成できず、戦争が不可避となった場合には、敵の弱点を衝く手法と戦術を適用せよ。消耗戦は避け、辛抱強く徐々に相手を弱体化させよ、時間がかかるかもしれないが、急ぐ必要はない。なぜなら、ある敵がいなくなっても、すぐに代わりの敵が必ず現われるからだ。支配者は入れ替わり、国家は興亡を繰り返すが、帝国は永遠である。もちろんこれは、自ら帝国を弱体化させなければ、という条件つきではある>
・・・・・・・・・・・・
なるほどなあ、とても勉強になる。特に「外交で同盟国を得る」「調略で政権転覆を謀る」「徐々に相手を弱体化させる」というのは、中共包囲戦に大いに有効だろう。姑息狡猾なスネ夫的戦略のようだが、中共を徐々に蝕み、気づいた時には手遅れ・・・ソフトで静かな冷戦。コストパフォーマンスがとても良さそうだ。
しかも習近平は国内における派閥抗争勝利=個人独裁体制確立、毛沢東時代の共産主義経済=閉鎖国家への回帰のために、彼自身が国内引き締め=鎖国を進めているようだ。今は「贅沢は敵だ」あたりだが、そのうち「欲しがりません勝つまでは」とエスカレートさせるだろう。
そんな耐乏生活に美味しい生活を知ってしまった物欲の激しい支那人民が耐えられるか? 昔の人民服に戻れるのか? 無理筋だろう、習近平の妻子も逃げ出した。
中共人民のうち6億はGDP世界2位の繁栄にほど遠い貧困層である。1日千円、1年を36万5000円で暮らしている。わずかな立退料で農地を手放しても農民戸籍のままで、貧困層は父親に続いて息子も都市部へ出稼ぎに出て、その日暮らしの生活をしている。日本なら半世紀も前の山谷や愛隣地区のよう。夢や希望もなく、明るい未来とは無縁である。まるでルンペンプロレタリアート、略して「ルンプロ」、家庭崩壊、故郷喪失の根無し草。
失政を重ね実権を奪われた毛沢東は起死回生を図るため文化大革命を発令(1966年)、若者=紅衛兵を天安門広場などに集めてこうアジった。「みんな、よく来てくれた、青年は朝の太陽だ、造反有理、愛国無罪!」、即ち愛国心をもって反革命勢力を叩き潰せ、それは正義だ、と煽ったのである。「建国の父」として若者、特に大学生・高校生に絶大な支持を得ていた毛沢東が無理無謀な政策で大失敗し、名誉職に追いやられたため、経済発展を重視する勢力(劉少奇やトウ小平など実権派=改革派)を一掃することで復権を謀ったのだ。文革だけで死者1000万人と言われている。
毛沢東と並ぶ栄誉を目指す習近平は、暴力装置として高学歴の若者を紅衛兵として利用することはできないだろう。文革時代と違って彼らはトウ小平による改革開放政策で真っ先に豊かになったエリートの子弟であり、習近平の夢(世界制覇)で自分たちの夢(美味しい生活、欧米への移住)を潰されたくはない。結局、習近平は中共の経済発展から疎外されている、夢も持てずに鬱勃としているルンプロを「文化大革命2.0」(福島香織先生命名)の暴力装置として使うつもりではないか。
ルンプロは6億、1%だって600万! カネ、メシ、ベッド、娯楽を用意すれば容易に集まるだろう。蒋介石は町村の“推奨=厄介払い”により阿Qのような厄介者を徴発し、逃げないように入れ墨までしたが、中国版の山谷や愛隣は臨時工の吹き溜まりだから条件さえよければリクルートに応じるだろう。彼らは社会のはみ出し者で戦死したところで誰も気にしまい。習近平にとっては無論(どうってことない)階級なのだ。
中共は反日暴動でも若者を暴力装置として大いに活用したが、ルンプロを膝元の中部戦区で訓練すれば習近平子飼いの立派な「ルンプロ紅衛兵」になり、文革2.0を推進するパワーになるに違いない。西側諸国が包囲する中で中共国内は結束どころか分裂状態・・・そして「国破れて山河在り 城春にして草木深し」。プーチンが下手な干渉をしなければ中華帝国は20ほどの国に分裂し、それなりに行儀の良い国になるかどうかは分からないが、世界の脅威はずいぶん軽減するだろう。習近平には大いに内戦で奮闘してもらわにゃならん。習近平同志、加油!
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
メルマガID 0001690154「必殺クロスカウンター」