ヘコまされた被害者&その家族と不登校児童・生徒&その家族を盛り上げる委員会弁護士の日記

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組織罰の今後

2017年07月16日 11時48分10秒 | 相続
 昨日の組織罰公開学習会で,『組織罰を実現する会』のメンバーから,①組織罰(の創設)は事件の真相究明を阻害しない,②報道機関には,我々は組織罰の具体的内容としての両罰規定を提案していることを報道して欲しい,という発言がありました。
 ①について,組織罰の創設に反対する人たちから,組織罰は事件の真相の究明を阻害するという意見があります。しかし,今でも,組織事故が起きた場合,個人(会社であれば社長等の管理者,中間管理職員,末端の作業員等)の刑事責任を追及されるのです。刑事責任の追及が真相の究明を阻害するのなら,個人の刑事責任追及もヤメてしまうしかないのです。しかし,それは絶対にできません。というわけで,というわけで,組織罰の創設が,仮に,事件の真相究明を阻害する(私は,阻害するとは思っていません。)としても,それは程度問題なのです。
 ②については,一般市民はそもそも,組織自体が処罰されないということを知らないので,報道機関としては,その点を報道するしかないし,報道するべきなのです。そのような状況のもとで,両罰規定を出してみても,一般市民はその頭が混乱するだけなのです。
 私は,まず相当時間をかけて,現行法上,組織・法人・団体等は最初から処罰されないことを広く知らしめるべきと考えています。その後に,組織罰の具体的内容を提案すればよいのです。
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