お待たせしました。組織罰講演会をリアルで開催します。私は裏方として奮闘します。
今日はある集いで,岡本真寿美さんのお話を聴きましたので,私が8年前にここに書いたものを再掲します。
毎日新聞によると
『犯罪被害の後遺症で生活保護を受けている女性が昨年、被害に関する講演の謝礼は「就労収入」に当たると指摘され、保護費の返還を求められていたことが分かった。女性は全身の皮膚の9割にやけどを負い、事件から20年たったいまも働くことができない。地元の福祉事務所はその後収入認定を取り消したが、厚生労働省は就労収入との見解を崩していない。支援団体のメンバーは「犯罪被害者に特化した制度がないから、こうした問題が起きる」と持続的な補償制度の創設を訴える。【小泉大士】
女性は長崎県在住の岡本真寿美さん(42)。1994年2月、当時の同僚女性との交際を邪魔していると邪推した加害者からガソリンをかけられて火を付けられ、全身やけどの重傷を負った。
国から犯罪被害者給付金として約500万円が支給されたが、「後遺障害2級」と認定され、現在も治療を続けながら、月約8万円の生活保護と障害年金で暮らしている。
岡本さんは犯罪被害についての理解を深めてもらおうと数年前から年に数回、学校や刑務所などで体験を語ってきた。その大半は公益社団法人「長崎犯罪被害者支援センター」(長崎市)を通じての依頼だった。
ところが昨夏、地元の福祉事務所から、センターなどから支払われる講演料や交通費は「収入」に当たると指摘された。講演料は1回数千円。岡本さんの支援を続ける「全国犯罪被害者の会(あすの会)」の松村恒夫代表幹事が9月、厚労省に確認したところ、交通費は「必要経費」で除外されるが、講演料は「収入」とみなされると説明があったという。
福祉事務所の担当者は昨年11月になって収入認定を見直した。あすの会からの問い合わせに対し「本人とも話し合った結果、社会貢献として講演を行っており、慈善的性質を有すると判断した。収入として認定せず返金は求めない」と説明したという。
しかし、厚労省保護課の担当者は毎日新聞の取材に「講演の対価であれば就労収入と認定せざるを得ない」と説明。今回の福祉事務所の判断については「収入の性質を検討した結果、講演料ではなく慈善的な性質の恵与(けいよ)金と判断したのだろう」との解釈を示した。
岡本さんは「撤回されたとはいえ非常に心外。被害について話すのが仕事と言われるのは納得できない」と憤る。
◇「死んだ方がどんなに楽か」 かさむ医療費重荷に
「死んだ方がどんなに楽か」。何度そう思ったかしれないと岡本さんは振り返る。結婚し、家庭を築こうというその直前の出来事だった。
あの日から20年になる。
◇ ◇
1994年2月16日。岡本さんは4リットルのガソリンをかけられ、ライターで火を付けられた。加害者は同僚の女性に交際を求めていた男。交際を邪魔していると邪推した末の逆恨みだった。岡本さんは全身の皮膚の90%が焼ける瀕死(ひんし)の重傷を負った。
意識が戻っても、目を開けることも話をすることもできない。人の声や足音だけが唯一の望みだった。父親と兄が何も言わず皮膚提供の手術を受けていたことを後で看護師から聞かされた。
全身の感覚が徐々に戻ると本格的な苦しみがやってきた。痛みとかゆさで眠れない。バリカンで髪をそり、頭皮も移植した。
岡本さんの家族を追い詰めたのは、かさむ医療費だった。病院を持つ自治体は相談を持ちかけた両親に「加害者が払うべきだ」とにべもなかった。法律扶助協会は「加害者が払う見込みがないなら泣き寝入りしかない」と言った。父親が顔を真っ赤にして自治体の担当者に抗議し、病室に住民登録する形で生活保護が認められた。入院から2カ月が過ぎていた。
退院して実家に戻ると地元の自治体は保護を打ち切った。保護を受けなければ医療費は無料にならない。2カ月後。隣町に住んでいた祖母の家に間借りすることで同町が保護を認めてくれたが、保護を受けられなかった計4カ月分の医療費約465万円の請求は何年も続いた。
「他の病院へ行ってくれれば良かったのに」。病院の医事課職員は自宅まで来て嫌みを言った。病院への交通費や生活費は父親が消費者金融などから借金をして工面した。犯罪被害者給付金の約500万円は返済にすぐ消えた。
祖母が亡くなったことで地元に戻った約3年後。公営住宅での1人暮らしを条件に、ようやく保護を受けられるようになると、違う問題が生じた。
岡本さんは事件で毛穴が死滅して発汗作用を失った。夏場は特に体内に熱がこもる。生命に関わる危険があるのに、エアコンは「ぜいたく品」だと、体調を崩して病院に駆け込むまで使用が認められなかった。
企業の面接を受けたこともある。しかし大やけどの痕を隠せる服装やエアコンを条件に挙げると、事件のことを説明せざるを得なくて遠ざかった。フラッシュバックの症状もあり、カウンセリングの受診も欠かせない。職に就けば保護が打ち切られ、リハビリなどの費用を請求されることに、どうしても納得できない。
◇ ◇
<一生かけて償います>。刑が確定する前の手紙で書いた加害者は、現在まで何の弁償もしていない。「後遺症は一生つきまとうのに、どこに相談しても前例がないとか予算がないとか。そういう言葉にはうんざり。苦しみ続けている人間がいることを分かってほしい」
岡本さんの体にはもう移植できる皮膚がなく、移植後の縮んだ皮膚を伸ばす機能再生手術を受けることしかできない。
その数は昨年5月で28回になった。』とのことです。
この記事からもわかるように,犯罪被害者は,被害を受けたあとも何度も何度も繰り返し酷い目に遭うのです。被害者なのに叩かれるのです。だから,みんなでサポートするべきなのです。みんなで国を作った意味は,まさに,こういう場合のためにあるのです。
最近,国家を強調する風潮がマスマス強くなっていますが,それ自体の当否はともかく,一人一人の国民を救えないなら,国家なんて要らないのです。
TBSNEWSによると,東京・豊島区で女性に性的暴行を加えて殺害した罪などに問われている元保育士の男の裁判員裁判で、東京地方裁判所は、無期懲役の判決を言い渡したそうです。
この事件のような残虐な事件でも,検察官は死刑を求刑せず,裁判所も死刑判決が下さなかったのです。つまり,我が国では,実際には死刑制度は廃止されているに等しいのです。
この件,受刑者だった青木さんらには,既に,刑事補償,つまり,憲法40条と刑事補償法に基づき,適法に逮捕勾留等として身柄拘束された者がその後,無罪等となった場合に国から受けることのできる補償を受け取っているのです。
しかし,それでは足りない,捜査機関(大阪府警)と検察官(国家公務員)の行為が違法であったとして,大阪府と国を相手に損害賠償訴訟を提起していたのです。
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/incident/mainichi-20220315k0000m040056000c
第七十七銀行女川支店事件の被害者の両親:田村孝行さんと弘美さんの活動です。
J:COM CSR活動 | 震災アーカイブ「未来へつなぐ 語り部の声 ~宮城県牡鹿郡女川町編~」
協力: 一般社団法人 健太いのちの教室 https://kenta-inochiclass.com/
今日は,鴨下まつきさんとわかなさんのお話を聴いた後,【パンデミックにおける 『あいまいな喪失』とレジリエンス】でノンフィクション作家の柳田邦男さんの話し「『さよなら』なき別れ~問題の深さと問われる死生観~」を聴いています。今日は,ノモンハン事件やインパール作成のことは出てきませんでしたが,お元気そうでよかったです。
大分県の工藤奈美さんから,重い重いテーマについてのイベントの開催を教えていただきました。工藤奈美さんのお話,是非,一度,聴いてみてください。いつも原稿なしに,理路整然と,そして,説得力がムチャクチャある話をされるのです。
『謝罪表明を求める集会』
〜いじめ自殺事件判決報告会〜
日時:2022年 3月13日(日)14:00〜
✱ 会場に来れない方へ ライブ配信
(案内の下にQRコード/URL/ミーティングIDを入れており
1時間ほどの ライブ配信です。
裁判でイジメや自死との因果関係が認められても謝罪や遺族への面談も拒否されている2件の事案について,ご遺族が心中をお話しします。
一方 今は 私たち被害者に寄り添い 昨年は 学校で教員への研修、生徒さんたちへのリモート講演を実現した竹田高校との13年について 私(=工藤さん)も 25分ほどお話しをさせてもらいます。
当日は 竹田高校 現校長もリモート参加にて少しお話しが聴けるようです!
ライブ配信は どなたでも見ていただけます。
↓ コチラから
https://us02web.zoom.us/j/8847
昨日は, シンポジウム 犯罪被害者がのぞむ支援を どの地域でも「途切れない支援の実現に向けて」(主催は『被害者が創る条例研究会』です。)を受けての意見交換会に参加しました。
私は,いろいろあって意見を述べませんでしたが,被害者が創る法律研究会を作らないと,と思いました。