裁判は，一方の当事者が，何らかの主張を行うと，それに対して，他方当事者が反論する，それを繰り返して，最終的には，中立の第三者（裁判官）が，どちらの主張が正しいかを判断します。これは刑事裁判でも同じです。
そして，民事裁判の当事者（原告＆被告）が裁判所に提出する書面を，普通，「準備書面」と言います。これは，当事者の主張を記載したモノなのですが，なぜ「準備」とつくのかとよく質問されます。
それは，民事訴訟法の１６１条１項が口頭弁論（当事者の主張を口頭で述べ合う手続）は書面で準備しなければならないとしているからです。要する，裁判官の前で，いきなり自分の主張を口頭で述べるな！ 事前に書面で「準備」して裁判所と相手当事者に知らせましょう，というのが民事訴訟の建付けなのです。
参照条文（準備書面）
第１６１条 口頭弁論は、書面で準備しなければならない。
２ 準備書面には、次に掲げる事項を記載する。
一 攻撃又は防御の方法
二 相手方の請求及び攻撃又は防御の方法に対する陳述
３ 省略
大阪弁護士会は，大阪府警から連絡があった被害者等について，１回だけ，無料で，被害者の心情を理解するよう努力している弁護士に相談できることを大阪府警に約束しています。
最近，発生した事件の被害者の家族のＳさんについて，大阪府警本部から弁護士会に連絡があり，私が，そのＳさんから相談担当となって，弁護士会館で話しを聴きました。
そうしたところ，Ｓさん，もう１回，私に相談したいということで，大阪府警本部を介して私のところに連絡があり，私は，無料法律相談 継続中です，と応えました。
犯罪が発生すると，一般市民＆第三者から，しばしば，被害者にも落ち度がある，被害者も悪い，と言われることがあります。その典型例が，詐欺です。実は，民法も，詐欺の被害者と「善意の第三者」（事情を知らない当事者以外の者）のいずれを救済するべきかで，「善意の第三者」を救済するとの立場を表明しています。
しかし，井出智香恵さんが被害者となった詐欺事件の全容を見れば明らかなように，加害者が１００パーセント悪いのです。「被害者の落ち度」に見えるものは加害者が巧妙に作り出したのです。
先日，ある人に本人訴訟，つまり，訴訟代理人＝弁護士を選任せずに当事者本人が訴訟を行うことをススメました。
というのも，この人の場合，弁護士に委任し弁護士費用を使って訴えを提起し，仮に勝訴判決を獲れたとしても，判決に応じて相手方がお金を支払う見込みは乏しいのです。そこで，弁護士を頼まずに自分で訴えたら，仮にお金を回収できなくても，できる限りをことは行ったとの満足感は得られるのです。
いずれにしても，何かをやってみることです。何もしないことは相手方の思うつぼなのです。
何でも自分の都合いいように解釈して，周囲に害悪をまき散らす（「クレ－マー」はその典型例です。）のでなく，ある事象（出来事，事件など）の自分にプラスとなる面にのみ注目するのは，周囲の人間に迷惑をかけることもなく，オススメです。
今ごろなんだと思われますが，キャンプインを目前にして，昨年のプロ野球でゼニの取れるプレーランキング断トツ１位を中野たくむ⇒坂本せいしろうのプレーを見てください。
阪神・中野 超超超ファインプレー!!最後の打球も中野の元へ
犯人の供述「医者を目指していて東大に入りたかったが、１年前から成績が落ちてきて悩んでいた。事件を起こして死のうと思った」事件，この犯人，おそらく「少年」であり，犯行時に責任能力が低下していたとされて，少年院に送られることもなく，野放し（せいぜい，医療観察制度が適用されて，病院に送られる）となるのです。
そうであるなら，せめてこの犯人の顔と名前を公開して，次の被害を少なくするべきです。でも，少年法６１条をそれを阻んでいるのです。少年法６１法は一部改正されましたが，根本的にはおかしいままなのです。
先日，発生した曽根崎新地放火殺人事件のような巻き込み自殺に巻き込まれたないためにはどうしたらよいのでしょうか。
いろいろな方法があると思いますが，自分の周囲にいる人間の動静に常に注意をすることは絶対に必要だと思います。なので，例えば，電車の中で，スマフォのゲームに熱中しているなんていうのはもってのほかなのです。
海老原宏美氏講演(R3.12.23 地域共生推進フォーラム)
