現代でも絶大なる人気を誇る機関車が存在する。EF66 27号機、ニーナの愛称で呼ばれている貨物機である。EF66という電機はまだ何十台と稼働していて希少性はないが、この27号機のみ初期型0番台として唯一存在し、特にお若いファンの方々の垂涎の的と化している。アントンKには、そこまでの思い入れは今もないが、この27号機が通る時間には、必ずといって良いほどファンが群がっているようだ。
過去を振り返ると、電機にファンが群がる現象はいくつもあった。その一つEF58 61号機も絶大なる人気を誇っていただろう。現在は人目にこそつかなくなってしまったが、イベント列車に引っ張りだこだった時代もあった。御召機関車である61号機は、もちろん国鉄時代から大切に扱われ、EF58が大多数引退してしまった時代でも最後まで活躍できた機関車だった。現代のEF66 27号機も確かにファンには人気だが、生まれも育ちも違うロクイチ(EF5861)は、ゴハチの仲間でも別格だったのである。
久しぶりにEF5861の画像を掲載。新潟駅100周年として特別に走ったイベント列車。EF641000番台と重連を組んで信越線を走った。画像は、直江津駅に停車中の同列車。乗車していただろう親子連れが、ロクイチに群がり、まじまじと機関車を眺めているのが実に印象に残った。この角度アントンKには、区名札が「東」ではなく「田」なのが、どうも違和感が未だにあるが、そんな想いも遠く霞んでしまって寂しく思える。真剣な眼差しでロクイチを見つめる坊やは、もう一人前の鉄チャンであろうか・・・
2004-05-03 9324ㇾ EF5861 JR東日本/信越本線:直江津駅にて