前出掲載したゴーナナ撮影のために、初めて訪れた東北線と同じ日。この時は、何も解らず東大宮から徒歩で撮影地を目指していた。詳細な記憶はないが、残されたネガをたどっていくと、順番に北へと上っていることが解るのだ。
今回は、時系列でいうと時間が遡り、朝方の上り荷物列車を掲載しておこう。見ての通りの状況。当時、いくら鉄道撮影初心者と言えども、この線路端にうっそうと生い茂る雑草だけは頂けないことは、即座に理解できた。機関車の番号にこだわり、よりキッチリ正確に綺麗に撮影するためには、足元にある厄介物は、雑草であろうともNG。大事な被写体である車両の足回りが綺麗に写らなくなるからだ。この日は、初東北線にもかかわらず、大きな試練を迎えてしまったのだった。この角度での撮影は早々で切り上げ、その後はより線路端に寄った構図での画像が残っている。
この画像から、未だに蘇る嫌な思い出を葬るために敢えて載せておく。手前の草の前ボケもイマイチ意味がなく中途半端。蒸し暑い日和だったことは思い出せるが、現代の暑さの比ではなかったろう。そんな中、一体型ヒサシの付いた大窓のEF5865号機が築堤に登場。しかしゴーナナ狙いの身では、たとえ大窓機とは言え、何も感じていなかったように思える。この後、あのゴハチブームが到来するなんて、知る由もなかったのだ。
1975-08-06 荷46ㇾ EF58 65 東北本線:蓮田-東大宮