アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

EF57の影に隠れたEF58たち

2020-10-10 21:00:00 | 国鉄時代(カラー)

古いネガのスキャンが進む中、忘れ去られていた画像たちが息を吹き返す。誰とどんな気持ちで撮影に出たのか、その画像から何となく思い出すから面白いものだ。

鉄道撮影の駆け出し時代、ちょうどEF57という電気機関車に魅了されつつあった頃だろう。この時も、ゴーナナ目当てで東北線に初めて撮影に出ている。始発で出かけて、何台のゴーナナに出会えるのか、どの列車に運用されているのか知る由のなく、ただ来る列車にカメラを向けていた時代だ。掲載写真は、お盆の多客臨である急行「ざおう51号・ばんだい51号」とメモに残っていた。当然EF58は、当時ハズレの列車。遠く青い車体が見えてくると、がく然としたもの。何度この思いをしたことか・・・

現代のような客車列車も走っていない時代が来るなんて、夢にも思わなかった当時のアントンKだが、今こうして見返すと、自分自身にも失われたものがたくさんあることに気づかされてしまう。こんなことの繰り返しで時代は流れるのだろうか。

1975-08-16 8401ㇾ EF58 12 ざおう51・ばんだい51 東北本線:東大宮-蓮田


もも鉄 解禁!~未来を背負う新型電機「EF210」

2020-10-09 16:00:00 | 鉄道写真(EL)

いよいよ関東にも、国鉄型に代わる新しい電気機関車が今月から投入されると耳にした。もちろんその名は、EF210の最新鋭機だが、今の流れのまま300番台を名乗る増備車が配置される予定だそうだ。

前出の記事にも度々書いているが、現代の撮り鉄には、古い機関車に人気があり、国鉄型と言われる昭和に生まれた電機を好んでいる。EF65やEF66、EF81などもその部類だろう。先日撮影出来たディーゼル機関車のDD51もそうだ。写真を記録としてキッチリ撮るのなら、今からでも十分に間に合うタイミングだから、普段から気になっていた機関車にカメラを向けてみるのも良いだろう。普通の日常、在り来たりの光景こそ、長い時間によって熟成され、未来の自分が豊かになる。今さらだが、そんな想いをアントンKも実感しているところだ。しかしそんな中でも、一つでいいから自分らしい写真、思い入れの多い構図を確立していると、さらに自分にとっての趣味活動は広がりを見せる。やはり大切なことは、ここでも自分なりの「独自性」なのだ。

現代のスタンダード機となった、桃太郎ことEF210。初期ロットの検査の周期とも重なって、見た目でもバリエーションが増え、今までの印象とは違い撮影していても楽しい事請け合いだ。今後はこの機関車のファンもますます増え、物流の担い手の一人者として、そして鉄道趣味の王道として発展していくことだろう。アントンKも、影ながら見守りたいと思う。

掲載写真は、遠州路をかけていく「押しモモ」ことEF210 300番台。サイドのイエローラインもだいぶ板に就いた。日の出に間に合わず、日が射さないことが分かったので、昨今では珍しくなった「はざ掛け」を大きく入れて撮影してみた。

2020-10   5071ㇾ EF210-301       JR東海:東海道本線:金谷付近


栄光の電機 EF65P型~EF65 501

2020-10-08 20:00:00 | 鉄道写真(EL)

最近久しぶりにEF65 501号機が動いたというので、画像を探してみた。自分もいい年になったように、機関車も同じように歴史を刻んでいる。EF65の中でも、P型機で稼働しているのは、今では501号機ただ1台となってしまった。すでに誕生から半世紀を越え、定期運用こそないものの、未だに現役で我々の前に姿を見せてくれること自体、奇跡的なことかもしれない。アントンKも、これだけ時間が経っていることを普段は感じず、いつでも出会える日常がずっと続くと思いがちなのだ。高崎車両センターに在住しているピートップだが、今年の新型コロナ感染症の大流行で、世の中の流れが大きく変わってしまった現状で、今までの考え方に影響が無ければ良いのだがと心配している。自粛ムードが高まった今年は、鉄道事業も大きな影響を受けていると聞こえてくる。過日、同僚だったEF6019号機が帰らぬ旅へ向かった矢先だからか、そんないらない心配をしてしまうようだ。

さて掲載画像は、お座敷列車の先頭に立つEF65501号機の雄姿。P型には最後まで旅客を牽いて頂きたく思い、貨物列車や工事列車を牽いている姿の撮影は今まで極力避けてきた。そこには、20系や14系のブルートレインの先頭に立ち、ヘッドマークを誇らしげに掲げたP型の雄姿が脳裏に焼き付いているからであり、アントンKの細やかな拘りなのである。

1991-06-12   9631ㇾ  EF65 501 12系「やすらぎ」編成


誰もが憧れたスター機関車~EF5861

2020-10-07 20:00:00 | 鉄道写真(EL)

現代でも絶大なる人気を誇る機関車が存在する。EF66 27号機、ニーナの愛称で呼ばれている貨物機である。EF66という電機はまだ何十台と稼働していて希少性はないが、この27号機のみ初期型0番台として唯一存在し、特にお若いファンの方々の垂涎の的と化している。アントンKには、そこまでの思い入れは今もないが、この27号機が通る時間には、必ずといって良いほどファンが群がっているようだ。

過去を振り返ると、電機にファンが群がる現象はいくつもあった。その一つEF58 61号機も絶大なる人気を誇っていただろう。現在は人目にこそつかなくなってしまったが、イベント列車に引っ張りだこだった時代もあった。御召機関車である61号機は、もちろん国鉄時代から大切に扱われ、EF58が大多数引退してしまった時代でも最後まで活躍できた機関車だった。現代のEF66 27号機も確かにファンには人気だが、生まれも育ちも違うロクイチ(EF5861)は、ゴハチの仲間でも別格だったのである。

久しぶりにEF5861の画像を掲載。新潟駅100周年として特別に走ったイベント列車。EF641000番台と重連を組んで信越線を走った。画像は、直江津駅に停車中の同列車。乗車していただろう親子連れが、ロクイチに群がり、まじまじと機関車を眺めているのが実に印象に残った。この角度アントンKには、区名札が「東」ではなく「田」なのが、どうも違和感が未だにあるが、そんな想いも遠く霞んでしまって寂しく思える。真剣な眼差しでロクイチを見つめる坊やは、もう一人前の鉄チャンであろうか・・・

2004-05-03  9324ㇾ  EF5861   JR東日本/信越本線:直江津駅にて

 


異形式重連夕日に向かって~DD51+DF200

2020-10-06 20:00:00 | 鉄道写真(DL)

週末にかけて中京地区を廻ってきた。音楽鑑賞がメインの目的ではあるが、せっかくだからという貧乏根性丸出しで、心残りのないよう計画を立ててから出発。今年は久々の遠征となってしまったが、GoToキャンペーンとやらも開始され、不安ながらも出かける気持ちになったのは事実。もっとも鉄道撮影に関しては、音楽鑑賞の駄賃だから不純な動機だろうが・・

一度は撮影しておきたかった、ディーゼル機関車の異形式重連貨物列車。未だに中京地区では、DD51が数台動いている情報を頂いて、関西線に出向いてみた。数年前に四日市地区で貨物列車を狙ったことがあったが、その時にはまだDF200はいなかったはず。北海道ではポピュラーなDF200も200番代を名乗り、今では当地で着実に勢力を伸ばしていた。かなり日が傾き、赤くなりつつある頃、その重連は姿を現した。ちゃんと手を組んで現れるのか不安ではあったものの、大勢の地元の鉄チャンと思われる方々の群衆をみて、その不安も消え去った。中には、ドローンを使って上空から動画撮影をするという若者がいて驚嘆したのだが、何十年と撮影してくると、撮影方法も多種多様になるものだと、改めて思い返してしまった。掲載写真は、去りゆくDDとDFの重連オイル列車。乾いた風が心地よく、ゆっくりと進む列車を最後まで見送った。

2020-10-02  8075ㇾ DD51 857+DF200-220    JR東海/関西本線:永和付近