僕の大好きな人も
この歌が好きだと言っていた。
「熱き心に」!
小林旭編は以前投稿したので
大瀧詠一さん編として
違う考察を…
スケールの大きな曲調
ストリングスアレンジが
西部開拓史 ジョン・ウィンの世界だと
ストリングスアレンジのスケール感に感動して、当初乗り気でなかった小林旭さんが
この曲を受け入れて歌ったという。
当の大瀧詠一さんは
大の小林旭ファン。
大瀧詠一さんといえば
ライターに
松本隆さんというコンビが定着しているが
小林旭さんの曲イメージに都会的な
言葉を書く松本隆では合わないと判断した大瀧詠一さんが
阿久悠さんを指名して
このスケール感と男の世界を描いた作品となったことで
見事な作品に仕上がった、
プロデュース能力の長けている
大瀧詠一さん ならではのエピソード。
僕はこの
「熱き心に」の作品と
どうしても対比してしまう作品に
岡本おさみ、吉田拓郎の
「襟裳岬」を比べてしまう。
森進一さんで大ヒットした
フォークと演歌の垣根をとった
ボーダレスの歌の世界の先鞭をきった作品
「襟裳岬」
演歌歌手に歌わせる作品として
相応しい内容かと問われたら
当時の襟裳岬は
「女」「酒」「涙」「夜汽車」「船」というワード、
がなく、演歌の歌として
あまりにもあっさりしていて
演歌世界と程遠く
酒の代わりに
コーヒー 角砂糖2つだったねと相手に聞いていたし、
唯一、「北」方面の歌ということが
演歌の世界観を保たせていたりした。
「北の町ではもう…」
と始まり
「熱き心に」では
北国の旅の空〜
と歌い出し、
北国、北の町への望郷の念、思いは
歌の展開にそれぞれ広がりをもたせている
歌い手、アレンジにより
スケール感が違うけれど
小林旭さんのほう、大瀧詠一さん作品の方に圧倒的に軍配は上がる
演歌というジャンルに囚われてない意識は
「襟裳岬」も「熱き心に」にも
感じられるが、
若干「襟裳岬」はアレンジは演歌っぽくトランペットから始まるイントロで
演歌の世界に寄せていってるものの
作品の質は演歌ではなかった。
その作品から待つこと、成熟した
歌市場に1985年11月リリースの
「熱き心に」が出るまで
約、11年の、月日を経て、役者としても違いを魅せた
小林旭さんが見事に大瀧詠一作品を
こなした形だった。
熱き心に…
阿久悠さんの男の詩が
小林旭さんが歌うことで
しっくり、聴こえてくる。
襟裳の春は
何もない春です
と無感情で淡々と歌い上げる
森進一さんと対比して
♫オーロラの空の下
夢追い人 ひとり
風の姿に似て
熱き心 君に…
と
消えることのない
燃えたぎる 情熱の思いを
綴っている。
熱さを伝えている小林旭節が
スケール感をもって
この歌を締めくくっている
大瀧詠一さん本人歌唱はとても
柔らかく
はじめは大瀧詠一作品
を意識した歌い方が
次第に小林旭に寄せていっているところがなんとも可愛いらしいというかお茶目というか
柔らかく優しい
気張らない
熱き心にも
素敵だ!
昔の思い出が蘇えります