1971年 4月
それはなんの前触れもなく
土曜日の夜7時30分から始まった。
巨大ヒーローが特撮を席巻し、
僕ら子供たちは
夕陽を見上げ
電波鉄塔の向こうに
怪獣や
ウルトラマンを見ていた。
そう、仮面ライダーが登場するまでは……
毎回毎回 街は怪獣に破壊され
それでいて人々は平穏な暮らしを
している
現実離れの毎回の出来事に
少し
ネタバレし、リアリティのなさに
飽き飽きしてきた
1971年
万博も終わり
次の祭りを待っていた。
等身大のヒーローの登場は
予定調和ではなく
時代が
待ち望んでいた
タイミングで
僕たちの前に現れたのだ。
「仮面ライダー」
何故?
ライダーが仮面を被らなきゃならないのか?
正義のヒーローはどこか影のある
暗い過去や
人に言えない物語をもっている。
心と体に傷をおった
改造人間は
人間に戻れない悲哀の中
人類の平和を守るために
その命を犠牲にする
犠牲の精神に人は胸打たれ
正義の名の元に
等身大ヒーロー
仮面ライダー登場を歓迎した。
光の国からやってきた
宇宙からの
現実離れしている
巨大ヒーローより
昨日まで普通の人間が
ある日拉致され改造人間にされ
超人的力を手に入れる。
人間に戻れない
悲しみを背負い
孤独な戦いを強いられる
仮面ライダー。
そこにドラマがあり
でも超人的力を手に入れたなら……
それは子供の羨望の的でもあった。
爆発的ヒットとみんなが
仮面ライダーに釘付けで
僕達の遊びも
自転車をバイク代わりに
仮面ライダーごっこが
大流行した。
野山を自転車で疾走し、
転がり、飛び跳ね、
ショッカーの怪人と
仮面ライダーの戦いを
テレビのヒーローは
等身大なゆえ、
思い入れも
動きも 一際リアルだから
なりきりに酔ってたものだ。
🎶せまるぅ ショッカー
地獄の軍団~
歌いながら自転車を滑走させ
砂利道
山道
僕達の
仮面ライダーとショッカーの怪人
との戦い「ごっこ」は
展開された。
広場や廃材置き場
山の工事現場
怪しい廃墟の近く
僕達の周りにあるものすべてに
探検を兼ねた
「ごっこ」の現場探しは続いた。
そして
程なく
「ごっこ」に飽きてきた僕達は
今度はライダースナックにオマケについてくる
カード収集に夢中になる。
あれほど
熱の入った
収集は後にも先にも
ないものだった。
どこよりも早く
誰も持ってない
おニューの
新しい場面のカードが
オマケについてくる
ライダースナック売り場
情報収集に
余念がなかった。
移動販売の八百屋さんが売ってる
ライダースナックについてくるカードは
新しいカードの出現率が高いと
噂になれば、こぞって
そこに集中して
購入した、
僕らより年上の兄ちゃんが
今で言う
大人買いで
全部買い占められて、
僕達は半べそかいた
そんな悲しい悔しい記憶もあった。
案の定
その兄ちゃんは
新しいカードを手にして
僕達に見せびらかし、得意げになっていた。
今こそ
アイツに
ライダーキックを!
気持ちは仮面ライダーに変身した事に
なってるものの
変身ベルトも
サイクロンもない
単なる
ガキだったぼくに
気がつく。
正義とか
平和は
テレビの中の事だけ
なのだろうか?
お金をもってるもの
権利のあるもの
力のあるものが
上を行く
そんな無情をその時学んだ。
ヒーロー番組の主題歌
は
どこか暗い短調のマイナーな曲調が
多い気がする
それは
明るく振る舞えない
何か影の部分
それを悟るために
何故か明るい感じに
なってない曲調なのだろうか?
何か悲壮感とか
そこには
ドラマが人知れずある
毎回スカッと
怪人を倒して立ち去ってゆく
仮面ライダー!
戦いは続くのだ……
平成になっても
仮面ライダーの戦いは
続いているようだけど……
それはなんの前触れもなく
土曜日の夜7時30分から始まった。
巨大ヒーローが特撮を席巻し、
僕ら子供たちは
夕陽を見上げ
電波鉄塔の向こうに
怪獣や
ウルトラマンを見ていた。
そう、仮面ライダーが登場するまでは……
毎回毎回 街は怪獣に破壊され
それでいて人々は平穏な暮らしを
している
現実離れの毎回の出来事に
少し
ネタバレし、リアリティのなさに
飽き飽きしてきた
1971年
万博も終わり
次の祭りを待っていた。
等身大のヒーローの登場は
予定調和ではなく
時代が
待ち望んでいた
タイミングで
僕たちの前に現れたのだ。
「仮面ライダー」
何故?
ライダーが仮面を被らなきゃならないのか?
正義のヒーローはどこか影のある
暗い過去や
人に言えない物語をもっている。
心と体に傷をおった
改造人間は
人間に戻れない悲哀の中
人類の平和を守るために
その命を犠牲にする
犠牲の精神に人は胸打たれ
正義の名の元に
等身大ヒーロー
仮面ライダー登場を歓迎した。
光の国からやってきた
宇宙からの
現実離れしている
巨大ヒーローより
昨日まで普通の人間が
ある日拉致され改造人間にされ
超人的力を手に入れる。
人間に戻れない
悲しみを背負い
孤独な戦いを強いられる
仮面ライダー。
そこにドラマがあり
でも超人的力を手に入れたなら……
それは子供の羨望の的でもあった。
爆発的ヒットとみんなが
仮面ライダーに釘付けで
僕達の遊びも
自転車をバイク代わりに
仮面ライダーごっこが
大流行した。
野山を自転車で疾走し、
転がり、飛び跳ね、
ショッカーの怪人と
仮面ライダーの戦いを
テレビのヒーローは
等身大なゆえ、
思い入れも
動きも 一際リアルだから
なりきりに酔ってたものだ。
🎶せまるぅ ショッカー
地獄の軍団~
歌いながら自転車を滑走させ
砂利道
山道
僕達の
仮面ライダーとショッカーの怪人
との戦い「ごっこ」は
展開された。
広場や廃材置き場
山の工事現場
怪しい廃墟の近く
僕達の周りにあるものすべてに
探検を兼ねた
「ごっこ」の現場探しは続いた。
そして
程なく
「ごっこ」に飽きてきた僕達は
今度はライダースナックにオマケについてくる
カード収集に夢中になる。
あれほど
熱の入った
収集は後にも先にも
ないものだった。
どこよりも早く
誰も持ってない
おニューの
新しい場面のカードが
オマケについてくる
ライダースナック売り場
情報収集に
余念がなかった。
移動販売の八百屋さんが売ってる
ライダースナックについてくるカードは
新しいカードの出現率が高いと
噂になれば、こぞって
そこに集中して
購入した、
僕らより年上の兄ちゃんが
今で言う
大人買いで
全部買い占められて、
僕達は半べそかいた
そんな悲しい悔しい記憶もあった。
案の定
その兄ちゃんは
新しいカードを手にして
僕達に見せびらかし、得意げになっていた。
今こそ
アイツに
ライダーキックを!
気持ちは仮面ライダーに変身した事に
なってるものの
変身ベルトも
サイクロンもない
単なる
ガキだったぼくに
気がつく。
正義とか
平和は
テレビの中の事だけ
なのだろうか?
お金をもってるもの
権利のあるもの
力のあるものが
上を行く
そんな無情をその時学んだ。
ヒーロー番組の主題歌
は
どこか暗い短調のマイナーな曲調が
多い気がする
それは
明るく振る舞えない
何か影の部分
それを悟るために
何故か明るい感じに
なってない曲調なのだろうか?
何か悲壮感とか
そこには
ドラマが人知れずある
毎回スカッと
怪人を倒して立ち去ってゆく
仮面ライダー!
戦いは続くのだ……
平成になっても
仮面ライダーの戦いは
続いているようだけど……