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舟唄 八代亜紀

2020-03-28 10:42:00 | 僕の音楽日記




1979年 八代亜紀さんの代表歌となった
「舟唄」
僕はまだ若く、演歌の良さがわからない
中身の空っぽの若造ゆえ、
この時代の演歌歌手の底力、魅力が
理解できなかった。

多分、一番
演歌歌手の人たちも
粒揃い役者揃いで、また歌も
いい歌が多かったいい時代だった1979年80年代前半
ちょうどベストテン番組も全盛で
お茶の間に
色んな歌が広く流れていたあの時代。

歌が一番身近にあって、歌い手とファン
聞き手と送り手の距離が良い
位置関係だった。

お気に入りの歌を手にする方法は
レコード店でレコードを買うか、
ラジオ番組でエアチェックして
聞くか、
テレビの歌番組、USENなんかで聞くといったところ……

今時のダウンロード、配信サービスとかで
簡単に手に入る歌とは環境は違う。
聞きのがしがあったり、
番組を見忘れたり
アンコール放送とか気の利いたものも少なく
とにかくリアル感ライブ感
の貴重さ、ありがたさはあった。

「唄」が歌のもつ価値を
高めるのも下げてしまうのも
歌い手の価値
作品の質
時代性
だったりするもので…
あの時代
いい歌だけが生き残るそんな
ある意味本物の時代が到来しかかっていた1979年。

フォークもニューミュージックも
ロックも演歌も歌謡曲も
ジャズもクラッシックも
色んな音楽が
輝きだした時代。

ジャンルを超えて名曲になる予感
後世に歌い継がれる歌、曲に
は雰囲気がある。
「舟唄」
も万人受けする要素が
作詞家 阿久悠さんのテクニックが
モノをいわせた名曲。
女性目線で歌われた歌なのか
男性目線で歌われた歌なのか
どちらかわからないこの歌の歌詞

限定されない広い捉え方で
聞き手は自分の中で歌を消化する

自分好みの風景と解釈を重ね合わせ
その歌をより高みにあげる
♪お酒はぬるめの燗がいい
つまみは炙ったイカでいい
女は無口な人がいい
灯がぼんやり灯りゃいい
しみじみ飲めばしみじみと
思い出だけが行き過ぎる
涙がポロリとこぼれたら
歌い出すのさ  舟唄を

1行1行場面が移り変わり
そこに聞き手が映像を投影
できるようになって
歌われている。
必要以上な言葉もなく
足りない言葉もなく
完結に映像化に誘う歌詞は
演歌の歌というカテゴリーの概念を
越えていた。
だから…
他のジャンルの
アーティストはcoverしているし、
名曲たる所以
その雰囲気をもつ歌として
「舟唄」は存在する。

ぬるめの燗のお酒と炙ったイカ
最高の組み合わせ。
少し寂れた居酒屋、小料理屋の
カウンターの隅で
この歌のように
ちびりちびりやる
酒。
今でいうやってみた!
的な歌の歌詞に自分も入り込む憧れ
ミーハーな僕は
やってみたりした。
日本人だなぁと感じる一瞬だった。

お酒はぬるめの燗が良いというのもわかった気がする。
熱すぎると酒の匂いで酔いが進むし、冷やだと呑み過ぎて悪酔するし
日本酒の二日酔いは
キツイ。

ビール、日本酒のちゃんぽんで酔ってリバースした時のキツさといったら…
もう、あんなのゴリゴリ…
「舟唄」だけに
船酔いも
キツくてやだ。
八代亜紀さんの魅力に酔ってるくらいが
ぬるめの燗と一緒で
ちょうどいい。





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