生涯の友であり
ライバル
であった
小室等さん
袂をわけた二人
フォーライフレコードを出ていった
吉田拓郎さんと
フォーライフレコードに残った
小室等さん
スタイルを変えずに
コツコツと歌を届ける
小室等さん
自らのルーツと好きな音楽に
関わっていく
スタイルの吉田拓郎さん
70年代の激動の時間を共有して
大きなムーブメントの側には
小室等さんがいて
その先頭には吉田拓郎さんがいた
「戦争はなぜ起きる?!」
が酔っ払うと
からむ口癖の小室等さん
付かず離れずの関係は
やがて
80年代に入り
二人の距離は離れていく
79年夏
篠島でのステージが
両者の70年代を確認する意味のある
意義深いステージだったと思う。
小室等なくして
吉田拓郎はあらず
吉田拓郎によって小室等は
より輝いていた
そんな時代の同伴者だった二人
80年代から
溢れる歌に埋もれていくように
両者はその大きな渦の中から
弾かれていった
92年に
原点回帰的
ミニバンドとのステージに
コラボした小室等さん
小室等さんは
スタイルを守り続けていたが故
それほど大きな時代からの
ダメージは負わなかったまでも
吉田拓郎さんは
時代の寵児として駆け抜けた
70年代の栄光と戦いながら
80年代へ突入し、
揉まれ、弾かれて
混迷しスタイルを変えながら
生きながらえてきた
雨が空から降れば
小室等さんの
名曲。
吉田拓郎さんも
cover
してきた
篠島のステージでは
両雄が
しみじみと
この歌を歌う姿に
感動したことを
覚えている
真夜中のステージ
暗闇の向こうを見つめながら
吉田拓郎さんの
眼差しと
メガネの奥の
優しい眼差しで見つめる小室等さん
観客も見えない
暗闇の向こう
夜明けを待つ
二人の気持ちが
表情に映る
来るべき
80年代を見据えて
ステージから見つめた
暗闇は
二人にとって
あらたな
光を見つける旅に
なった。
雨の日に口ずさむ
名曲。
雨が空から降れば…
思い出は
地面に
染み込む…
雨がしとしと降れば
思い出もしとしと
滲む…
お盆の期間
秋雨のような
長雨。
オリンピックが終わり
静かさを取り戻した
日常。
雨による災害も心配される
ここ数日。