松竹映画「男はつらいよ」の中でテキ屋もどきの瘋癲(ふうてん)の寅さんがこんな口上を述べて商売をする場面がしばしばあった。
敢えて、テキ屋もどきというのは、寅さんみたいな親分なしの香具師はそもそも存在しないだろうし、どこのタカマチでも所の縄張りをもつ親分さんに断りもなく商売をすることはできないからである。
結構毛だらけ猫灰だらけお尻の周りは糞だらけ。
見上げたもんだよ屋根屋の褌(ふんどし)。見下げたもんだよ底まで掘らせる井戸屋の後家さん。上がっちゃいけないお米の相場、下がっちゃ怖いよ柳のお化け。
馬には乗ってみろ人には添ってみろってね。
物のたとえにもいうだろう。物の始まりが一なら国の肇りは大和の国。泥棒の先祖が石川五右衛門なら人殺しの第一号が熊坂長範。巨根(でかいの)の手本が道鏡なら覗きの元祖は出ッ歯で知られた池田の亀さん出歯亀さん。
兎を呼んでも花札にならないが、兄さん寄ってらいっしゃいよとくりゃァ女郎屋のカブ、くに八つぁんお座敷だよとくりゃァ花街のカブ。
憎まれっ子世に憚る、日光結構東照宮、産(さん)で死んだが三島のお仙、お仙ばかりが女じゃないよ、四谷赤坂麹町、ちゃらちゃら流れるお茶の水、粋な姐ちゃん立ち小便、驚き桃の木山椒の木、ブリキに狸に蓄音機、弱ったことには成田山、ほんに不動の金縛り、捨てる神ありゃ拾わぬ神、月にスッポン提灯じゃ釣鐘ェ、買った買ったさァ買った、カッタコト音がするのは若い夫婦の箪笥の鐶だよ
と、まあ立て板に水でまくしたてるわけです。
ここで結構というのはコケコッコーで鶏のことだそうです。ついでに2,3,4は女郎屋のカブ。9.2、8は花街のカブ。おいちょかぶの札の組み合わせです。
敢えて、テキ屋もどきというのは、寅さんみたいな親分なしの香具師はそもそも存在しないだろうし、どこのタカマチでも所の縄張りをもつ親分さんに断りもなく商売をすることはできないからである。
結構毛だらけ猫灰だらけお尻の周りは糞だらけ。
見上げたもんだよ屋根屋の褌(ふんどし)。見下げたもんだよ底まで掘らせる井戸屋の後家さん。上がっちゃいけないお米の相場、下がっちゃ怖いよ柳のお化け。
馬には乗ってみろ人には添ってみろってね。
物のたとえにもいうだろう。物の始まりが一なら国の肇りは大和の国。泥棒の先祖が石川五右衛門なら人殺しの第一号が熊坂長範。巨根(でかいの)の手本が道鏡なら覗きの元祖は出ッ歯で知られた池田の亀さん出歯亀さん。
兎を呼んでも花札にならないが、兄さん寄ってらいっしゃいよとくりゃァ女郎屋のカブ、くに八つぁんお座敷だよとくりゃァ花街のカブ。
憎まれっ子世に憚る、日光結構東照宮、産(さん)で死んだが三島のお仙、お仙ばかりが女じゃないよ、四谷赤坂麹町、ちゃらちゃら流れるお茶の水、粋な姐ちゃん立ち小便、驚き桃の木山椒の木、ブリキに狸に蓄音機、弱ったことには成田山、ほんに不動の金縛り、捨てる神ありゃ拾わぬ神、月にスッポン提灯じゃ釣鐘ェ、買った買ったさァ買った、カッタコト音がするのは若い夫婦の箪笥の鐶だよ
と、まあ立て板に水でまくしたてるわけです。
ここで結構というのはコケコッコーで鶏のことだそうです。ついでに2,3,4は女郎屋のカブ。9.2、8は花街のカブ。おいちょかぶの札の組み合わせです。