日々是好舌

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区役所の 職務怠慢 たしなめた

2017年12月15日 21時03分19秒 | 日記
 日本国内に居住する者は必ず住民登録をしなければならない。

 住民登録(住民基本台帳)は、住所の公証や選挙人名簿の登録のほか、国民健康保険、国民年金、介護保険、児童手当などの各種行政サービスの基礎となっており、各種行政サービスを受けるためには正しい住民登録が必要である。

 法律が変って外国人についても日本人と同様に世帯ごとの住民票に編成されるので、日本人と外国人で構成される世帯でも、世帯全員が記載された住民票の写し等が発行できるようになった。

 引っ越しなどで住所を移した者は、引っ越しをした日から14日以内に最寄の行政機関へ届けなければならない。

 住民票の移動(転入届・転居届)の手続きが遅れた場合などは罰則として最大5万円の過料に処せられる可能性もある。また、住民登録に関する虚偽の届出行為は「公正証書原本不実記載罪」という犯罪行為であり、当該罰則は「5年以下の懲役又は50万円以下の罰金」であり、行政罰ではなく、刑罰(前科)となるので注意が必要である。

 さて、前置きはこのくらいにして本題に入ることとしよう。

 平成28年8月一杯で退職した会社は足場架設を本業としており、社員は鳶の職人さんである。この種の職人さんは身体ひとつでやってくる人も多い。そこで宿舎を用意して受け入れているのだが、千葉県市川市で英国人女性、リンゼイ・アン・ホーカーさんを殺害して逃亡した市橋達也受刑者の例もあるので身元確認の意味も兼ねて住民登録をするように指導している。

 ところが、住民登録をしてしばらく経つと債権回収会社から郵便物が届いたり、元の居住地の自治体から国民健康保険料の督促状が届くようになる。そうなると本人は急にそわそわしだして何処へともなく消えてしまう者がいたりする。

 そんな訳で会社の宿舎の地番には現在の居住者のほかにも数名が居住していることになっているようである。過去にも警察から既に退職した者が銀行の駐車場に自動車を長期間にわたって放置しているなどとの連絡があった。

 当方が一番困るのは会社の宿舎に住民登録している者が犯罪を起こすことである。既に退職した者であっても新聞へ宿舎の地番が載れば会社の人間と混同されかねないのである。

 こんなときにどうすればよいのか。区役所の戸籍住民課へ相談したところ住民票の登録と実態が異なる場合は「職権による消除」ができるということであった。そこで早速に区役所へ出かけて確認しようとしたのだが、プライバシーの保護だことの職務上の守秘義務だことのと御託を並べ立ててちっとも話が前へ進まないのである。

 つまり、誰と誰が当該の地番へ住民登録しているのかを役所側からは洩らせないというのが役所の立場である。

 それならばということで外国人1名を含む7名について職権消除の申し出を行うことで役所との話は決着した。

 申出書には大きく別けて五つの欄がある。

 先ず「事件本人」の欄には氏名、生年月日、住所及び世帯主氏名、本籍、筆頭者氏名を記入する。この欄に行方不明者の名前などを書く。

 次に「申出の事由」の欄には事件本人が現在居住していない事実および住民登録があることで困っていることなどを具体的に記入することになっている。例として「事件本人は平成27年8月頃から上記住所に居住せず、現在に至るまで行方不明である。また、一切音信もない。本人宛の郵便物などが届いて迷惑している。」などと書く。

 次に「申出する事項」の欄には「事件本人の住民票の消除」と決まり文句を書く。

 次に「添附書類」のところには履歴書コピー、免許証コピーなど本籍地などが判る書類をつけた。

 最後に「申出人」の欄には本籍、筆頭者氏名、住所、申出人の資格及び署名押印、生年月日とあったからそれぞれ私の名前や住所を書き、資格は「宿舎管理者」とした。

 これで該当者がいれば、区役所が実態調査を行い事実を確認の上、住民票を職権で消除することになる。消除された者は住所不定ということになるが自らが義務を怠ったのだから致し方ない。

 平成26年4月23日に私本人が区役所に出向き7名分の書類を提出してきた。

 ところがである。本日、つまり平成28年12月15日になって申請者の私のところへ区役所戸籍住民課の職員が訪ねて来た。この間、実に2年8ヶ月も経過しているのである。処理が遅れた事情を聴いてみたがしどろもどろの言い訳に終始してまったく要領を得ない。つまり職務怠慢という他に理由は見当たらないのである。

 そして、申請時にはあれだけ頑なに拒否していた対象者の名前を挙げて情報提供を求めてきたのである。その身勝手さというのかご都合主義にはあきれるばかりである。

 個人名で申請したので退職後でも私が対応するしかないのだが2年8ヶ月はあまりにも長かった。これでようやく一件落着である。