御田打や福の種播く福太郎 白兎
おたうちやふくのたねまくふくたろう
三島御田打祭は新年の季語。子季語に、御田打(おたうち)、御田祭(おんたまつり)、三島祭。
正月七日に静岡県・三島大社で行われる豊年を予祝する田遊びの神事。農耕の過程を演じて豊作を祈念した。昔は参詣する人々もさまざまな服装に仮面をつけた仮装で市中を踊り歩き、たいへんな賑わいをみせたという。静岡県無形民俗文化財に指定されている「お田打ち神事」の起源は古く、平安時代ともされ、鎌倉時代になると盛んに行われたと考えられています。その後、室町時代には狂言形式の芸能として調えられたと考えられます。
白いお面を付けた舅の穂長(ほなが)がその年の恵方から登場し、黒いお面を付けた婿の福太郎とともに、苗代所の選定から種まき、鳥追いまでの稲作行事を狂言風に演じます。当日は、神事に続いて、紅白の小餅や種もみがまかれ、これらと共に「福」を授かろうと、大勢の参拝者でにぎわいます。画像出典:三島大社。