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大井川最上流部に位置する田代の人々は、嘗て、南アルプスの広大な山々で大規模に焼畑農耕を営んできた。「ヤマメ祭り」は、田代の氏神である諏訪神社例大祭の通称です。諏訪神社は、信濃国諏訪大社の分社で嘉禎年間(1235~38年)に山を越えて勧請されたという伝承が残っている。
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諏訪大社の創建の年代は不明だが、日本最古の神社の一つといわれるほど古くから存在する。『梁塵秘抄』に「関より東の軍神、鹿島、香取、諏訪の宮」と謡われているように軍神として崇敬された。また中世に狩猟神事を執り行っていたことから、狩猟・漁業の守護祈願でも知られる。井川の人たちの先祖が信州から移り住んできた歴史を象徴するものと言える。現在の御本殿は、総ヒノキ造りで、明治36年に造営された。参道入り口の鳥居左側には水が湧き出していて「御井戸」と呼ばれ、銘水として知られている。
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例大祭は、特殊神饌「ヤマメずし」が神に捧げられることで知られている。塩漬けのヤマメに粟をまぶして作るこのヤマメずしは、熟れ鮓の原初的な製法を今に伝えるものとして注目される。
ヤマメずしの材料となる粟は、今も焼畑で栽培されている。またヤマメも、普段は禁漁区とされる神聖な谷「明神谷」で釣り、その場で「魚釣り祭り」という捕獲儀礼を行う。
焼畑や猟によって生活を営んできた、かつての山村の生活文化を象徴する祭りといえるだろう。この祭りを含む諏訪神社の行事は平成17年11月29日静岡県指定無形民俗文化財に指定されている。保存対象団体は諏訪神社氏子会である。
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焼畑が行われなくなった今でも、集落周辺の畑で雑穀が栽培されている。その種類も様々で、ショウガビエ、ケビエ、ネコアシ、コウボウキビ、ホモロコシなど、10種類ほどの雑穀が確認できる。それに伴って雑穀を使った多様な伝統食も受け継がれている。
正月に粟で作るカミノモチや、コウボウキビの焼餅。深みのあるおいしい雑穀食は、稲作文化とは異なるもうひとつの農耕文化が、たしかにこの奥深い山里に息づいていたことを教えてくれる。
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諏訪大社の創建の年代は不明だが、日本最古の神社の一つといわれるほど古くから存在する。『梁塵秘抄』に「関より東の軍神、鹿島、香取、諏訪の宮」と謡われているように軍神として崇敬された。また中世に狩猟神事を執り行っていたことから、狩猟・漁業の守護祈願でも知られる。井川の人たちの先祖が信州から移り住んできた歴史を象徴するものと言える。現在の御本殿は、総ヒノキ造りで、明治36年に造営された。参道入り口の鳥居左側には水が湧き出していて「御井戸」と呼ばれ、銘水として知られている。
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例大祭は、特殊神饌「ヤマメずし」が神に捧げられることで知られている。塩漬けのヤマメに粟をまぶして作るこのヤマメずしは、熟れ鮓の原初的な製法を今に伝えるものとして注目される。
ヤマメずしの材料となる粟は、今も焼畑で栽培されている。またヤマメも、普段は禁漁区とされる神聖な谷「明神谷」で釣り、その場で「魚釣り祭り」という捕獲儀礼を行う。
焼畑や猟によって生活を営んできた、かつての山村の生活文化を象徴する祭りといえるだろう。この祭りを含む諏訪神社の行事は平成17年11月29日静岡県指定無形民俗文化財に指定されている。保存対象団体は諏訪神社氏子会である。
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焼畑が行われなくなった今でも、集落周辺の畑で雑穀が栽培されている。その種類も様々で、ショウガビエ、ケビエ、ネコアシ、コウボウキビ、ホモロコシなど、10種類ほどの雑穀が確認できる。それに伴って雑穀を使った多様な伝統食も受け継がれている。
正月に粟で作るカミノモチや、コウボウキビの焼餅。深みのあるおいしい雑穀食は、稲作文化とは異なるもうひとつの農耕文化が、たしかにこの奥深い山里に息づいていたことを教えてくれる。
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