日々是好舌

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元巡も元先もいて多士済々

2011年11月25日 13時24分16秒 | 日記
多士済々(たしせいせい)とは、 優れた人が多い様子をいう。
土木建築の現場で長く過ごした私は若い頃に現場の労務者宿舎、所謂「飯場」で数年間過ごしたこともある。この間、多くの人たちと交わってきたが、人間の吹き溜まりともいえる飯場には種々雑多な人間が屯していて非常に勉強になった。

元巡(もとじゅん)というのは元巡査だった男、元先(もとせん)は元先公つまり教師だった男である。
元巡も元先も何かの拍子にしくじって職を失い肉体労働者になったものである。私が知り合った元巡は自分の口からはっきりとは言わなかったが金銭的なことでしくじったようだった。警官の不祥事で多いのは金にまつわること女に関することが多いのは他の職業と余り変わらない。

元先は若い頃に教え子の母親と仲良くなって駆け落ちしてきたということだった。彼、金子さんの生まれ故郷は長野県だった。

隣の奥さんと手に手をとって駆け落ちしてきた男もいた。彼、藤嶋君は九州の男だったが数年後に女の方の離婚が成立して晴れて夫婦になった。

私に演歌の歌い方を教えてくれたのは、カラオケの普及で稼ぎ場を失った浅草の元ギター流しの男で、当時は左官屋の練りを担当していた。砂を篩いにかけてセメントと混ぜ、ミキサーでモルタルを練り、足場の上にいる左官職人のところまでベビーウインチで上げてやるのが彼の仕事だった。この男の変わったところは、自分の女に電話で歌を聞かせることであった。

元ヤクザだったという男は立派な倶利伽羅モンモンを背負っていたが元の親分や組のことは一切喋らなかった。お控えなすっての仁義も切ってはくれなかった。

人を殺めて刑務所からでてきたばかりだという男は現場で重たいコンクリートブロックを運ばされて半日で音を上げてしまった。

元ナニナニというのは元医者にしても元看護士にしてもどうもいけないのが多い。しかしこんな私がいうのも変だが最初から土方つまり元土方という人とは会ったことが無い。学校を終えるなり最初から土方になる人は皆無だということなのであろう。

最近、私が顧問をしている会社に元税が入社することになった。元税務署員である。彼は事務職や営業志望ではなくて材料置き場要員を希望している。果たして勤まるものかどうかしばらくは様子を見ないとわからない。

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