まずは中山のオーシャンS。
勝ったのは、クロフネ産駒の6歳牝馬ママコチャ。好スタートから3番手追走へ。逃げたテイエムスパーダの前半3ハロンのラップは33秒6と平均ペースに。4コーナー手前からキンシャサノキセキ産駒ペアポルックスが早め先頭に立ち、直線に入ると後続との差を広げます。そのまま押し切るかと思われましたが、残り50mのところでママコチャが猛然と迫り交わして、1/2馬身差で勝利。良の勝ちタイムは1分7秒1。2着ペアポルックスから2馬身差の3着には、4番手からスクリーンヒーロー産駒ウイングレイテスト。
勝ったママコチャは、さすがGⅠ馬の貫禄勝利。本番の高松宮記念へは万全の態勢で臨めそう。
一方、ペアポリックスは何とも惜しい2着。抜群のレース運びでしたが、ラストは勝ち馬の切れ味にやられました。
次は阪神のチューリップ賞。
勝ったのは、オルフェーヴル産駒クリノメイ。好スタートから4番手の内側で脚を溜めます。逃げたプリンセッサの前半3ハロンのラップは35秒7とスローの流れに。直線に入るとまず、2番手にいた1番人気のサトノダイヤモンド産駒ビップデイジーが先頭に立ちますが、すぐ内からクリノメイが並びかけ、激しい競り合いに。そこからビップデイジーが抜け出し、ラストはレイデオロ産駒ウォーターガーベラの追い上げをハナ差凌いで勝利。小雨の良の勝ちタイムは1分34秒0。2着ウォーターガーベラから1/2馬身差の3着にビップデイジー。
勝ったクリノメイは、9番人気の低評価ながらチューリップ賞を勝ち切って本番への出走権を得ました。前走の阪神JFはアクシデントによる外枠発走でリズムを崩しただけで、接戦になれば激しい闘争心を見せてくれます。これで4戦3勝。本番の桜花賞でも、競り合いまで持ち込めれば好走必至だと思います。
2着ウォーターガーベラは、まさに武豊マジック。最内の1頭分だけ空いたスペースを突いての2着。引退の兄弟子、河内洋調教師のラストレースへの良い手向けとなりました。
3着に敗れたビップデイジーは、スタートが良すぎて2番手追走がかえってアダに。前半力んで走った分、ラストの脚がなくなってしまいました。本番では、中団あたりでジックリ脚を溜めてのレースが出来れば、本来の走りが復活すると思いますので、ここで評価を落とすのは危険。
そして中山記念。
勝ったのは、キズナ産駒の4歳牡馬シックスペンス。好スタートから前を遮られて6番手追走の形に。逃げたメイショウチタンの前半1000mのラップは58秒5と流れるペースに。直線に入るとまず、3番手からブラックタイド産駒エコロヴァルツが先頭に立ち、後続との差を広げます。これをシックスペンスが猛然と追いかけて、ゴール手前でハナ差交わして勝利。良の勝ちタイムは1分44秒8のコースレコード。2着エコロヴァルツから1馬身1/4差の3着には、中団9番手から外を追い込んできたルーラーシップ産駒ソウルラッシュ。
勝ったシックスペンスは、これでJRAのGⅡ重賞3勝目。デビューからは6戦5勝で、日本ダービー9着以外は全てキッチリと勝ち切る内容。次はGⅠ大阪杯だと思いますが、安田記念も視野に入っているはず。マイルから2000mの距離で、日本を代表する競走馬になる資格があると思います。
2着エコロヴァルツは惜しい敗戦でした。本来あの位置を狙っていたシックスペンスを抑さえて、自ら2番手の位置を取りました。完全にエコロヴァルツが勝つパターンのレースでしたが、あれを差されたのですから、今回は勝ち馬が強かった。
3着ソウルラッシュは、ここはドバイターフに向けての試走ですから、目的は十分に達成しました。良い形で本番に向かえるので、香港の英雄ロマンチックウォリアーに一泡吹かせて欲しいと思います。
