まずは府中のクイーンS。
勝ったのは、アドマイヤマーズ産駒エンブロイダリー。好スタートから2番手追走へ。逃げたロートホルンの前半3ハロンのラップは34秒2と平均ペースに。直線に入ると、ロートホルンの横からエンブロイダリーが早め先頭に立ち、後続を突き放します。そのまま2馬身1/2差をつけて完勝。良の勝ちタイムは1分32秒2。2着には、中団7番手から差してきたマインドユアビスケッツ産駒マピュース、1馬身1/2差の3着には、後方12番手から追い込んできたサートゥルナーリア産駒エストゥペンダ。
勝ったエンブロイダリーは、これで5戦3勝で重賞制覇となりました。2走前の出遅れによる敗戦を参考外とすると、2戦目の未勝利から1800m、1400m、1600mで距離を変えても完勝が続いています。2戦目の府中1800mが1分45秒5、今回の府中1600mが1分32秒2ですからタイムも優秀。一気に桜花賞およびNHKマイルCの最有力候補に名乗りをあげたと思います。なお、新種牡馬アドマイヤマーズは産駒のJRA重賞初勝利となりました。
2着マピュースは赤松賞を勝っており、府中マイルは得意な舞台なのでしょう。でも、今回は勝ち馬が強すぎました。3着エストゥペンダは後方待機策が嵌ったと思います。
1番人気のマディソンガールは出遅れ最後方から追い込んできて6着。1分33秒3は悪くない時計ではありますが、速い流れだと追走に苦労していたように、まだまだ成長過程なのだと思います。
次は府中の共同通信杯。
勝ったのは、ドゥラメンテ産駒マスカレードボール。好スタートから2番手追走を選択。逃げたレッドキングリーの前半1000mのラップは59秒9と平均よりやや流れる展開に。直線に入ると、逃げたレッドキングリーの脚が早めに止まり、外からマスカレードボール、最内からレイデオロ産駒カラマティアノスの2頭が抜け出します。この2頭の競り合いが続きますが、マスカレードボールが1馬身前に出て快勝。良の勝ちタイムは1分46秒0。2着カラマティアノスから2馬身差の3着には、後方8番手から追い込んできたトーセンラー産駒リトルジャイアンツ。
勝ったマスカレードボールは、デビュー以来4戦3勝で重賞初制覇となりました。前走のホープフルSは11着と大敗しましたが、出遅れでリズムを崩した結果なので参考外。特に2戦目のアイビーSは、芝1800mを1分45秒8と2歳秋時点としては優秀であり、ここの勝利はクラシック候補に名乗りをあげたと言って良いでしょう。それから坂井瑠星騎手との相性も抜群でした。なお、父ドゥラメンテは共同通信杯は2着でしたが、ここから皐月賞・ダービーを連勝しました。マスカレードボールにも期待が膨らみます。
2着カラマティアノスもよく走ったと思います。賞金を加算できたことも大きかった。最内の経済コースを使った戸崎圭太騎手のファイン騎乗だったと思います。
なお期待されたレッドキングリーですが、逃げて目標にされたことが敗因。スタートが良すぎて仕方なかったのかもしれませんが、この敗戦だけでは見限れないと思います。
そして京都記念。
勝ったのは、ディープインパクト産駒の7歳牡馬ヨーホーレイク。好スタートから5番手追走を選択。逃げたバビットの前半1000mのラップは1分2秒9と稍重の馬場としてもスローの流れに。直線に入ると、バビットがスピードを加速して差を広げますが、そこに馬場の中央からヨーホーレイクが猛然と追い込んできて先頭に立ちます。最内からキズナ産駒リビアングラス、外からはオルフェーヴル産駒マコトヴェリーキーの2頭が迫りますが、これを3/4馬身差に抑えて快勝。稍重の勝ちタイムは2分15秒7。2着リビアングラスからクビ差の3着にマコトヴェリーキー。
勝ったヨーホーレイクは、これで重賞3勝目。7歳馬ですが、これが12戦目なので馬は若いまま。まだまだ活躍が期待できます。順調であれば、次はGⅠ大阪杯だと思いますが十分勝機ありだと思います。なお、父ディープインパクトは、これで産駒が16年連続JRA重賞勝利となりました。
2着リビアングラスは、経済コースを選択した松山弘平騎手の騎乗ぶりが好走要因。3着マコトヴェリーキーは、4コーナーで外に膨らみ、また直線でも左右にブレるなど、これが無ければ勝利もあり得た走りでした。うーん、オルフェーヴル産駒らしく気性の難しさが邪魔している気がいたします。惜しいレースでした。
なお、1番人気の二冠牝馬チェルヴィニアの敗因が全く不明。本番はドバイですから、ここは八分の出来だったとは思いますが、それにしても走らな過ぎでした。重めの馬場が苦手なのか、何か不愉快なことがあって走る気を失くしたのか。そういえば、桜花賞でも全く走らず13着に大敗したことがありました。いずれにしても、今回は参考外で良いと思います。