この7月に、非上場会社の「社外取締役」に就任いたしました。
今勤めている会社の仕事は継続するので、非常勤の社外取締役として、月2回程度の会議(取締役会を含む)と不定期なイベントやミーティングへの参加が求められています。もちろん主な役割は、当該企業の経営者および業務執行に対する「監督機能」を果たすということになります。
ところで、なぜワタクシが当該企業の「社外取締役」に就任するかと言うと、当該企業が、ワタクシの出身母体である銀行に対して「社外取締役」を派遣するよう要請があって、すでに本体から籍が離れているワタクシに白羽の矢が立ったという次第。
もともと、自分は資産運用業に長く関わっていましたから、企業統治=ガバナンスの重要性は身に染みており、その要である「社外取締役」に求められる行動力や判断力の大切さは十分に理解しているつもりでおります。
上記の経緯から、ワタクシの出身母体の先輩からは『上手くやれよ』などと暗に仄めかされたりしますが、自分としては、「上手くやる」なんてつもりは毛頭なく、遠慮なくビシバシ言うつもりであります。
むしろ問題点や、これから問題が発生するかもしれない潜在的なリスクを、厳しくかつ事前に指摘することこそが当該企業のためになると固く信じておりますので。
ところで、もともと自分が所属していた銀行グループから見て、全く外部の会社であるため、その業務内容にあまり「土地勘」が働かないという心配があります。すなわち、土地勘が無い故、潜在的に潜むリスクがすぐには思い当たらないということ。教科書的なリスク管理手法ばかり全面に押し出してしまうと、いわゆる「トンチンカン」な指摘ばかりに陥りやすく、それが続くともう、現場からの信頼感は失われてしまいます。
そうならないためには、当面の間、当該企業の現場の業務を学習する努力が必要になります。IR資料やアナリストレポートなどはもちろん目を通さないといけませんが、それだけでは実態は見えてきませんので、なるべく現場と接点を持つ機会を増やすつもりです。
なんだか、月2回の出勤では無理な気がします。常勤している会社の休みの日でも使って、精力的に動かざるを得ない。
非常勤とは言え、けっこう難儀な仕事を引き受けていまいました。