昨日は、矢作芳人調教師は、欧州GⅠを見据えてコントレイルの春のローテーションを決めるだろうというお話をしました。しかも、相手次第では、2000mだけでなく、2400m路線への挑戦も視野に入っているのでは? というお話も致しました。
そうであれば、秋の欧州で、凱旋門賞と英チャンピオンSの両にらみで良いではないかとおっしゃる方もいると思います。もちろん、その可能性もゼロではありませんが、自分はメインシナリオではないと考えています。その理由は?
ズバリ、天候と馬場です。欧州の6~7月は初夏であり、雨も多いですが、日も長く気温が高いため、馬場は比較的硬めに維持されます。一方、10月は完全に秋に入っており、雨が多い上に気温が低いため馬場は重いまま。日本馬にとって、走りやすいのは圧倒的に6~7月の欧州。この差は大きく、先方のホームグラウンドで勝負するならば、せめて季節の良い方を選びたいということ。これが、矢作芳人調教師の考えではないでしょうか。
まずは、大阪杯(GⅠ)でコントレイル本来の走りを見せることが第一ですが、そのあとのローテーションについては、皆の注目が集まるところです。もし、上記のとおり、敢えて欧州を選んだ場合は、福永騎手が一緒に行くか否かにも注目しています。現在、欧州遠征をすれば、前後2週間ずつ、計4週間も隔離生活を送らなければなりません。そのハンデを負ってまで、欧州遠征に帯同するかどうか。日本のトップジョッキーとして、難しい選択を迫られることになりますが、この遠征は、世界の競馬の歴史に残る偉業になるものですので、彼は迷うことなく、遠征を選ぶと信じています。
コロナ禍は、オリンピックやパラリンピックの歴史だけでなく、世界の競馬の歴史をも、劇的に書き換えてしまうのかもしれません。その台風の目が、日本の三冠馬コントレイルと矢作芳人調教師、そして福永祐一騎手であれば‥。そんな妄想を抱いているのは私だけでしょうか。