金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【まるで古代ギリシャ?】 現代のスマホが導く「直接民主政」が「僭主政治」を招く⁉

2024-11-21 04:35:11 | 金融マーケット

 

 先日の米国大統領選の結果や、先週末の兵庫県知事選の経緯を見るにつけ、「SNSの威力」によって、政治体制まで引っくり返せる時代がやってきたことを痛感いたしました。その「SNSの威力」というのは、当然ながら「スマホの威力」と言い換えることが出来ます。

 それでは「スマホの威力」とは何か?

 それは「世界と個人を直接結びつける力」であり、政治の世界で言えば権力と国民一人ひとりを直接結び付ける力であります。

 

 古代ギリシャの民主政「直接民主政」であり、「広場に集まる市民の合意」により重要事項が決定されていました。「広場に集まる市民の合意」というのは、当然ながら、その場の雰囲気に流されますし、勢いで右に行ったり左に行ったりするものなので、事実上、市民たちを仕切る指導者=執政官の力量こそが全てとなります。すなわち、強くて優秀で品格のある指導者をきちんと選べるかどうかで「直接民主政」の命運が決まるということ。

 実際には、100年もしないうちに、古代ギリシャの民主政は「愚民政治」と呼ばれる時代に突入します。というのは、民主政を正しくリードする優秀な指導者が選ばれていた時代は簡単に終焉してしまい、財力や武力を背景に市民の合意形成を工作して「裏側で実質的な支配権を奪取する」=「僭主」と呼ばれる人間が統治する時代へ移ってしまったから。「直接民主政」という名の下に、「僭主」による独裁政治が行われるようになってしまったのです。

 

 

 「直接民主政」というのは、一見すると望ましい民主政のあり方に思えますが、とても危ういシロモノであります。逆に「間接民主政」けっこう柔軟で、結果的に安全な指導者を生みやすい仕組みだと言うことができます。

 日本では、選挙で衆議院議員や参議院議員を選び、その議員たちの投票によって、国のリーダーである総理大臣が選ばれる。国民の意見や意識というのは、過熱しやすく左右にブレやすいものですが、選ばれた議員たちは「クールな判断」によって首班選挙に臨む。今回、過半数を取れなかった自公与党ではありますが、議会が第二党の立憲民主党から首班を選ばなかったのは、まさに国民の総意を反映させるように、各議員たちが「クールな判断」により行動したということこれこそ「間接民主政の知恵」なのであります。

 

 ところが、この仕組みがいよいよ働かなくなってきたのでは?と思わせたのが、先般の米大統領選先週の兵庫知事選。この選挙は、どちらも「直接民主政」の仕組みです(米大統領選は、形式上「間接民主政」ですが、実質的には「直接民主政」です!)。

 この2つの直接選挙、従来は、新聞や地上波TVなどの伝統的メディアが市民へ情報を伝えていました。伝統的メディアは、なるべく「中立」に、そして「正確」に、選挙に関する情報を発信する姿勢ですから、上記で申し上げた「間接民主政の知恵」の役割を担う存在でありました。これによって民意が過熱したり、左右にブレまくったりする事態を調整していた訳です。

 

 それが、「スマホの威力」「権力と国民一人ひとりを直接結び付ける力」によって、伝統的メディアの調整力が機能しなくなった。むしろ、「スマホの威力」を使って民意を直接動かし、従来の政治体制を変え始める「僭主」が出現し始めたように見えます。

 ちなみに、トランプ氏は「僭主」ではなく、むしろ「スマホの威力」で民意を動かし「最高権力者」の地位を得た人であります。権力と個人を直接繋ぐ効果への先見性で勝利したので「僭主」と呼ぶのは失礼かもしれません。

 一方、兵庫知事選では、前職の斎藤元彦氏を勝たせるべく「スマホの威力」を使って、事実も非事実も色混ぜながら民意を動かす「実験」をしていた輩が少なからず存在していました。(東京都知事選での石丸伸二候補を支援する動きも、この「実験」の範囲のように見えました

 このような行為によって政治体制を自らの思い通りにしようとする輩は、明らかに「僭主」と呼んで構わないと思います。「YouTube」などで、選挙結果を左右する意図をもって動画や記事を流す輩は、「選挙のインフルエンサー」として権力や金銭を得ようとしている輩であり、非常に危険な存在です。まさに「僭主」そのもの。

 

 

 法的な規制が必要とまでは言いませんが、われわれ自身が「僭主」に躍らせられないよう自戒すべきと思います。

 

 


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【東京都の水源地を散策】 小河内ダムと水源地の森!

2024-11-20 01:38:44 | 旅行

 

 先日、東京都の水源地を散策する趣旨で、「小河内ダム」「水源地の森」を散策して参りました。

 

 まずは「水源地の森」から。

 なぜ「水源地の森」が大切かというと、当然ながら川に流れる水は、降った雨が「豊かな森」の中で綺麗に浄化されて「湧き水」となって集められたものであります。ちゃんと木々が生い茂った森が無いと、降った雨が地中に長く蓄えられることなく流れてしまい、すなわち「浄化」のレベルの低い水となってしまいます。また水と土砂が一緒に流れてしまって、これも安定した上水管理に支障をきたすことになります。

 そのため、「水源地」には整然とした森が必要となる訳ですが、これを管理していくことはけっこう難易度が高い仕事になります。例えば、東京都の場合、明治になってから水源地にあった杉林の伐採が進み過ぎて、いわゆる「ハゲ山状態」に。その結果、多摩川に流れる水の水質が猛烈に悪化してしまいました。そこで、当時の東京市は「水源地の森」を復活させるべく自らの管理体制を強化して、小河内ダム上流にある山梨県内の森に賃料を支払いながら、自ら植樹と森の維持に取り組んだそうです。(実はもともと山梨県内にある多摩川の水源地の森は、江戸時代は幕府の天領だった場所で、明治維新時の廃藩置県により強引に分離させられてしまった場所。そのため、東京都が賃料を払って借りた上で、自らの水源の管理責任を負うという仕組みになっているそうです)

 

 その森の一部がこれであります。

 水質が良いと言われる多摩川の水は、こうして守られているのですね。

 

 次は、その水を集めて出来た「小河内ダム」であります。

 行った日が曇っていたせいか、何だか不気味な風景になってしまい、まるで黒沢清監督の「回路」の舞台みたいに映っております。

 実際、映画やドラマの撮影で利用されることも多いらしく、庵野秀明監督の「シン・仮面ライダー」でも撮影舞台として使われたそうです。

 

 多摩川への放水路です。黒部第四ダムとは比較しようがありませんが、それでも迫力満点の放水路と、先に続く美しい多摩川上流の風景でありました。

 

 ちなみに、「小河内ダム」は東京電力管理ではなく、東京都が管理しているダム。というのは、もともと東京の「市電」=「都電」の電源を自ら確保すべき、という考えから、戦前の昭和13年から着工、途中で戦局の悪化から工事は中断されましたが、昭和23年に工事を再開して19年かけて昭和32年に完成したそうです。

 なお19年の間に、工事で87名の方が犠牲になられたそうです。私たちの綺麗な飲み水と大切な電源が確保されている陰には、こうした方々の尊い犠牲があることを忘れてはいけませんね。

 

 


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【ジャパンカップ2024 特集】 内外の一線級が集う芝2400mの世界一決定戦!

2024-11-19 01:42:15 | 競馬

 

 11月24日(日)のGⅠジャパンカップには、国内外の芝の一線級が府中競馬場に集結してまいります。

 

ジャパンカップ2023の優勝馬 イクイノックス

 

 まずは海外勢からご紹介しましょう。

 4歳牡馬ファンタスティックムーンは、2023年のGⅠ独ダービー馬であり、今年のバーデン大賞(GⅠ)を勝ったドイツの最強馬

 続いては、フランスの4歳騙馬ゴリアット。今年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(GⅠ)の勝ち馬で、馬場が渋ればこの馬が圧勝するかもしれません。

 そしてオオトリは、アイルランドの英雄、ディープインパクト産駒の4歳牡馬オーギュストロダン。昨年の英ダービー(GⅠ)愛ダービー(GⅠ)愛チャンピオンズカップ(GⅠ)米ブリーダーズカップターフ(GⅠ)、今年のプリンスオブウェールズステークス(GⅠ)を勝ったスーパーホースです。ここでジャパンカップを制するならば、英愛米日と4か国に跨ってGⅠレースを勝つことになります。

 

 迎え撃つ日本勢も好メンバーが揃っています。

 最初に、総大将とも言える5歳牡馬ドウデュース。天皇賞秋を鮮やかに差し切って、これで4年連続でGⅠを制しました。来春から種牡馬になることが決まっており、ここを勝って、さらに自身の価値を高めたいところ。

 次は、今年の牝馬2冠馬であるチェルヴィニア。3歳牝馬が好走するケースが多いジャパンカップですので、チャンスは大いにあると思います。ひょっとすると1番人気はこの馬かもしれません。

 そして、昨年の天皇賞春を制した5歳牡馬ジャスティンパレス。天皇賞秋は脚を余しての4着でしたので、距離が伸びるジャパンカップで巻き返したいところでありましょう。

 1昨年の牝馬2冠馬のスターズオンアースも争覇圏だと思います。4歳時には大阪杯2着、ジャパンカップ3着、有馬記念2着と牡馬に入っても好走。久しぶりに川田将雅騎手を鞍上に迎えることもプラス。

 その他にも、今年の宝塚記念を勝った5歳牡馬ブローザホーン昨年の皐月賞を勝った4歳牡馬ソールオリエンス、同じく菊花賞を勝った4歳牡馬ドゥレッツァ凱旋門賞帰りの3歳牡馬シンエンペラーなどが出走予定。

 

 これだけの国内外一線級が揃うのは久しぶりで、1999年のジャパンカップを思い出します。この年は、英愛ダービーと凱旋門賞を勝った3歳牡馬モンジューが参戦、迎え撃ったのが日本のダービー馬にして天皇賞春秋を勝っていた4歳牡馬スペシャルウィーク。その他にも、前年の英ダービーを勝ったハイエステイト香港から強豪インディジェナスが出走してきました。レースは、後方待機から直線で外を駆け上がったスペシャルウィークが快勝。香港のインディジェナスが2着、英国のハイエステイト3着、後方から脚を余したモンジューが4着という結果に。

 思えば、この頃は毎年海外から超一線級の馬が東京競馬場に押し寄せてきていました。賞金が相対的に魅力的だったことと、あの頃は欧州と日本の競馬が、どちらの本拠地でも拮抗したレース内容となっていたこと。アウェイでもちゃんと勝負になっていたのです。

 

 その翌年2000年のジャパンカップでも、日本のテイエムオペラオー(1着)、メイショウドトウ(2着)と、英国のファンタスティックライト(3着)の激闘が見られました。2002年のジャパンカップでは、イタリアのファルブラヴが勝利、アメリカのサラファンが2着と海外勢が1着2着を占めました。2005年英国のアルカセットが勝利2009年のジャパンカップ英国のコンディエットが4着になった頃までは、英キングジョージ6世&クイーンエリザベスSや米ブリーダーズカップターフの勝ち馬がジャパンカップに参戦することは続いておりました。

 しかし、その後は、日本の速い馬場に外国勢が対応できないようになり、日本馬の独壇場となってしまいました。結果、海外からの参戦すら珍しいという状態となり、近年は国際GⅠとは呼べない時代となっていたところ。それが、今年は一気に様相を異にしている。

 

 ディープインパクト産駒やキングカメハメハ産駒あるいはステイゴールド産駒が、欧州、ドバイ、香港、米国ブリーダーズカップあたりで、その強さを見せつけてきた時代が終焉を迎えてつつあり、今度は「逆襲」とばかりに海外勢が攻めに転じたようにも見えますが、実際はどうなのでしょう。

 いずれにしても、日本の競馬場で、海外の超一流馬の走りが観られるのは大変嬉しい限り。

 今から11月24日が待ち遠しくて堪りません。

 

 


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【GⅠ回顧】 マイルCS・東京スポーツ杯2歳S

2024-11-18 03:08:28 | 競馬

 まずは府中の東京スポーツ杯2歳S

 勝ったのは、キタサンブラック産駒クロワデュノール。好スタートから3番手追走へ。逃げたキズナ産駒サトノシャイニングの前半1000mのラップは1分0秒9と平均ペースに。直線に入ると、サトノシャイニングがスピードを加速、そこに外からクロワデュノールが並びかけて激しい競り合いに。この競り合いが約400m続いて、ラストは外のクロワデュノールが3/4馬身前に出て勝利。良の勝ちタイムは1分46秒8。2着サトノシャイニングから1馬身1/2差の3着には、2番手からサートゥルナーリア産駒レッドキングリー、クビ差の4着が6番手から差してきたファイアンクランツ、さらに1/2馬身差の5着が後方から追い込んできたフランケル産駒デルアヴァー

 勝ったクロワディノールは、ここまでデビューした2歳牡馬で最も高い評価を得ている馬キタサンブラック産駒ですし、世界NO.1となったイクイノックスを彷彿させるので人気が先行していましたが、ここで実力も伴なっていることを証明しました。

 一方で、2着サトノシャイニングとの着差は3/4馬身差と僅差ですし5着までのタイム差も0.5秒、また1~5着までの馬の上りタイムは33秒3~5と差がなく前に居た馬に有利な展開でしたので、クロワディノールが抜けた存在とはまだ思えません1~5着の馬の地力は、まだ団子状態だと考えた方が良さそう特に中団と後方から差してきたファイアフランツとデルアヴァーの2頭は、ここで見限るとあとで痛い目に遭う気がいたします。

 

 

 そしてGⅠマイルCS

 勝ったのは、ルーラーシップ産駒の6歳牡馬ソウルラッシュ。中団10番手待機で脚を溜めます。逃げたバルサムノートの前半3ハロンのラップは33秒8とGⅠとしては平均ペースに。直線に入るとまず、4番手から外をまわしてアイルハヴァアナザー産駒ウインマーベルが先頭に立ちます。これを馬場の中央から進んでいたソウルラッシュが早めに前を捉まえて抜け出します。そのまま後続に2馬身1/2差をつけて完勝。良の勝ちタイムは1分32秒0。2着には、8番手から外を差してきたディープブリランテ産駒エルトンバローズ、クビ差の3着にウインマーベル、ハナ差4着には9番手から1番人気のブレイディヴェーグ、さらにクビ差の5着が外国馬チェリン

 勝ったソウルラッシュは、6歳秋で念願のGⅠ勝利これまでマイル重賞を3勝、昨年のGⅠマイルCS2着、GⅠ安田記念3着の実績がありましたが、今一歩でGⅠに手が届きませんでした。これで晴れて種牡馬への道も開けました。本当に良かった!

 2着エルトンバローズは、上手く仕掛けのタイミングを遅らせたことがラストの伸びに繋がりました。この馬もまだ4歳ですから、来年こそはマイルGⅠ勝利を実現してほしい。3着ウインマーベルは1400mのスペシャリストですが、マイルでも十分に勝負になることを見せてくれました。

 4着の1番人気ブレイディヴェーグは、マイルのスピードについていくことは出来ましたが、そこで脚を使ってしまったことと、直線で前が塞がったことの2点でラストの伸びが鈍化してしまいました。ある程度慣れてくれば、こちらも十分にマイルで勝負が出来るでしょう。

 5着チャリンは、やはりスタート直後のスピードについていけませんでした。欧州競馬のように、最初はユックリ、途中からロングスパートという競馬ではありませんので戸惑ったのでしょう。しかし、ラストの伸びはさすがで、上り33秒6は勝ったソウルラッシュと同タイムの上り最速でありました。さすがの一言。このあとは種牡馬入りとなるそうですので、欧州で名種牡馬になることを期待したいと思います。

 最後に、直線でレースをやめてしまったナミュール。その後の検査の結果、大事には至らなかったとのこと。安心致しました。

 

 


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【2歳戦回顧】 11月16日~17日

2024-11-17 16:21:29 | 競馬

 

 土曜日は東京2R芝2000mを勝ったイスラボニータ産駒ジュンアサヒゾラ。好スタートから2番手追走へ。逃げたトリフォラートの前半1000mのラップは1分1秒3と平均ペースに。直線に入ると、逃げ粘るトリフォラートを追いかけて、ジュンアサヒゾラとレイデオロ産駒ビックデムッシュの2頭が迫ります。残り200mのところでこの2頭が抜け出して、ゴール手前ではジュンアサヒゾラがアタマ差前に出て勝利。良の勝ちタイムは1分59秒9。2着ビックデムッシュから4馬身差の3着には、後方から追い込んできたデクラレーションオブウォー産駒ジェイルマスター

 

 東京4R芝1400m新馬を勝ったサートゥルナーリア産駒エルマーゴ。中団後方待機で脚を溜めます。逃げたアジアエクスプレス産駒ミリオンヒットの前半3ハロンのラップは37秒4と超スローの流れに。直線に入ると、逃げ粘るミリオンヒットを追いかけ、エルマーゴが馬場の中央から一気の抜け出します。そのまま後続に3/4馬身差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分24秒0。2着には、ミリオンヒットと一緒に中団から差してきたビッグアーサー産駒ベルアーブル、1馬身差の3着には逃げたミリオンヒット

 勝ったエルマーゴは、サートゥルナーリア産駒の特徴そのままで、スローの瞬発力勝負に強く、上り33秒5で勝ち切りました。サートゥルナーリア産駒はマイルか、それより短い距離での瞬発力勝負が勝ちパターンだと思います。

 

 京都4R芝1800mを勝ったエピファネイア産駒フォーキャンドルズ。好スタートから3番手追走へ。逃げたツインギの前半1000mのラップは1分1秒2と平均ペース。直線に入ると、逃げるツインギの内からフォーキャンドルズがスルスルと抜け出して先頭に立ちます。外からスワーヴリチャード産駒ルージュシークエンスが迫りますが、これに3/4馬身差をつけて勝利。良の勝ちタイムは1分49秒2。2着ルージュシークエンスから1馬身1/2差の3着には、最後方から追い込んできたブリックスアンドモルタル産駒パスコード

 

 東京5R芝1600m新馬牝馬限定を勝ったロードカナロア産駒インプロぺリア。好スタートからマイペースの逃げへ。前半3ハロンのラップは35秒6と上手く淡々としたペースに落とします。直線に入ると、インプロぺリアがスピードを加速、後続を突き放してそのまま2馬身差で完勝。良の勝ちタイムは1分34秒7。2着には2番手からドゥラメンテ産駒キアラメンテ、1/2馬身差の3着には3番手からエピファネイア産駒ウィアステーラ

 

 京都5R芝1400m新馬を勝ったキンシャサノキセキ産駒の牝馬メイショウタマユラ。5番手追走で脚を溜めます。逃げたインビッシュの前半3ハロンのラップは35秒3とややゆったり目のペースに。直線に入ると、伸びあぐねる先行勢を横目にまず、レッドベルジェール産駒デリュ―ジョンが先頭に立ちます。さらに大外からメイショウタマユラが一気に差し切って、1馬身1/4差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分22秒8。2着デリュ―ジョンから3/4馬身差の3着には、4番手から差してきたキズナ産駒シームルグ

 

 福島7R芝1800mを勝ったリアルスティール産駒エーオーキング。中団待機で脚を溜めます。逃げたキングピラードの前半3ハロンのラップは1分1秒9とややスローな流れに。4コーナー手前でまず、フィエールマン産駒レイヤードレッドが先頭に立ちます。直線に入ってもレイヤードが先頭を譲りませんが、大外から駆け上がってきたエーオーキングが鮮やかに差し切って、そのまま1馬身差で快勝。良の勝ちタイムは1分50秒0。2着レイヤードレッドからアタマ差の3着には、6番手から内を差してきたゴールドシップ産駒ビジュードネージュ

 

 東京6R芝1400m(2歳1勝クラス)を勝ったアドマイヤマーズ産駒の牝馬エンブロイダリー。6番手追走で脚を溜めます。逃げたハニーアイリ―の前半3ハロンのラップは36秒6と超スローに。直線に入ると、逃げ粘るハニーアイリ―の外からまず、レイデオロ産駒ボンヌソワレが先頭に立ちますが、さらに大外からエンブロイダリーが並びかけ抜け出して1馬身1/4差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分22秒7。2着ボンヌソワレから2馬身差の3着には、6番手から差してきたリオンディーズ産駒モジャーリオ

 勝ったエンブロイダリーは、前走サフラン賞では1番人気ながら出遅れて5着に敗れましたが、ここで牡馬に混じって強い勝ち方を見せてくれました。阪神JFに間に合えば、面白い一頭になると思います。

 

 京都9R芝1400m秋明菊賞(2歳1勝クラス)を勝ったサートゥルナーリア産駒の牝馬キャッスルレイク。好スタートから3番手追走へ。逃げたアレスバローズ産駒エイヨーアメジストの前半3ハロンのラップは36秒8とスローの流れに。直線に入ると、逃げるエイヨーアメジストが馬場の良い大外を選択した隙を突いて、その内側からトゥーダーンホット産駒イリフィが先頭に立ちます。さらに最内からキャッスルレイクがイリフィを交わして3/4馬身差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分23秒0。2着イリフィから1馬身1/2差の3着には逃げたエイヨーアメジスト

 

 日曜日は京都2Rダート1800mを勝ったアドマイヤマーズ産駒チュウジョウ。好スタートから2番手追走へ。逃げたルヴァンスレーヴ産駒ポッドフォルクの前半1000mのラップは1分2秒8と平均ペースに。直線に入ると、逃げるポッドフォルクに内からサートゥルナーリア産駒ジーティーダーリンが並びかけますが、外からチュウジョウがその2頭をまとめて交わします。そのまま2馬身1/2差をつけて完勝。ダート良の勝ちタイムは1分53秒6。2着には逃げたポッドフォルク、クビ差の3着にジーティーダーリン

 

 東京2R芝1800m牝馬限定を勝ったサトノダイヤモンド産駒ロートホルン。好スタートからスピードを活かした逃げへ。前半1000mのラップは59秒3とかなりのハイペースに。直線に入っても、ロートホルンのスピードは衰えません。そのまま後続を突き放して6馬身差の圧勝。良の勝ちタイムは1分45秒9。2着には、4番手から差してきたドゥラメンテ産駒ラルガメンテ、3/4馬身差の3着には、中団後方から追い込んできたシルバーステート産駒ベアリミッション

 勝ったロートホルンのタイムは、前日のGⅡ東京スポーツ杯2歳Sを上回る1分45秒9と優秀。しかも逃げて押し切ったのですから驚きのパフォーマンスです。気が早いですが、来年のオークス候補の1頭が現れたと申し上げておきましょう。

 

 京都3R芝1600m牝馬限定を勝ったワンアンドオンリー産駒キスアンドクライ。3番手追走で脚を溜めます。逃げたポッカルーポの前半3ハロンのラップは34秒7と平均ペース。直線に入る手前でまず、キズナ産駒ルクスジニアが先頭に立って抜け出します。ここに外からキスアンドクライが猛然と迫り交わして、1馬身3/4差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分34秒6。2着ルクスジニアから3馬身差の3着には、6番手から差してきたニューイヤーズデイ産駒ネーヴェフレスカ

 

 東京3R芝1600mを勝ったブリックスアンドモルタル産駒パワースナッチ。4番手の内側追走で脚を溜めます。逃げたミッキーアイル産駒マイネルステラ―トの前半3ハロンのラップは34秒3と流れる展開に。直線に入ると、逃げ粘るマイネルステラ―トを追いかけてパワースナッチが前に迫ります。残り300mのところで先頭に立ち、そのまま後続に1馬身差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分33秒5。2着には、6番手から差してきたダノンバラード産駒マイネルフーガ、2馬身1/2差の3着には逃げたマイネルステラ―ト

 

 福島5R芝1800m新馬を勝ったリオンディーズ産駒ウインファヴォリ。好スタートから2番手追走へ。逃げたラストシャリナの前半1000mのラップは1分1秒6と平均ペースに。3コーナー過ぎからウインファヴォリが早め先頭に立ち、そのまま直線へ。ウインファヴォリの外からはサトノアラジン産駒ヴィアトル、内からはダノンバラード産駒コスモマガラニカの2頭が迫りますが、ここから再びウインファヴォリが抜け出して1馬身差で勝利。良の勝ちタイムは1分50秒5。2着にはコスモマガラニカ、3/4馬身差の3着にヴィアトル

 

 東京5R芝2000m新馬を勝ったレイデオロ産駒サトノパトリオット。6番手追走で脚を溜めます。逃げたアステルリヴェールの前半1000mのラップは1分4秒8と超スローの流れに。直線に入るとまず、ブリックスアンドモルタル産駒シェーンシュティアが先頭に立ちますが、すぐにその外からサトノパトリオットが抜け出して後続を突き放します。ドゥラメンテ産駒ダノンピクチャーが猛然と迫ってきますが、これを1/2馬身差に抑えて勝利。良の勝ちタイムは2分3秒6。2着ダノンピクチャーから3馬身1/2差の3着には逃げたシェーンシュティア

 

 京都5R芝1800m新馬を勝ったスワーヴリチャード産駒キングメーカー。好スタートからマイペースの逃げへ。前半1000mのラップは1分3秒2とスローの流れに。直線に入ると、キングメーカーがスピードを加速、後続を突き離します。そのまま1馬身差のをつけて快勝。良の勝ちタイムは1分49秒1。2着には2番手からフィエールマン産駒ロードレジェロ、1馬身1/2差の3着には、6番手から差してきたキズナ産駒パラディレーヌ

 

 東京8R芝1600m赤松賞 牝馬限定(2歳1勝クラス)を勝ったマインドユアビスケッツ産駒マピュース。好スタートから4番手追走へ。逃げたミラーダカリエンテの前半3ハロンのラップは36秒2とスローの流れに。直線に入るとまず、2番手からモーリス産駒ロンドボスが先頭に立ちますが、すぐ外からマピュースがこれを交わして突き放します。大外から最後方に控えていたキズナ産駒レイユールが猛然と追い込んできますが、これを3/4馬身差に抑えてマピュースが快勝。良の勝ちタイムは1分33秒9。2着レイユールから1馬身1/4差の3着にロンドボス

 勝ったマピュースは、前走アルテミスS7着からの巻き返しで快勝マピュースの地力の高さと、いかにアルテミスSのレベルが高かったかを証明した形2着のレイユールは、さすがに位置取りが後ろ過ぎたことが敗因ですが、上り最速の33秒4は優秀さの証左。次走が楽しみであります。

 

 注目の新種牡馬のファーストシーズンサイヤー争いは、ナダルとサートゥルナーリアによる激しい競り合いが続いています。ダートの2歳リーディングを独走するナダルに勢いがありますが、何と言ってもJRAでは2歳重賞が行われませんので、ナダルにとってはそこがネックに芝のマイル・短距離や重賞レースで着実に数字を積み上げているサートゥルナーリアに勝つことが出来るのか⁉

 こちらも注目して参りましょう!

 

 


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