刻々と

夜中に降る雨は、
窓の中でその雨音のみを聞き、
その雨の粒の大きさを知る。

雨音の止むのを待ち、私は今日を始める。




雨上がりの道を走り、
すれ違う車に、息づき始める街をみる。

雲の合い間からは、
陽が昇った後の清清しさを思わせる、
薄い薄い紫水晶のような色の天が覗く





少し少し少し
彩をのせはじめる天は、
刻々とその姿を変える。





その一瞬一瞬を、
見逃さまいと、
空をみあげながら、
東へと戻る。