オバラです。『小学生の油絵の描かせ方3』となります。鉛筆の下描きを黒の油性マジックペンでなぞった後、その子の性格や年齢に合わせて下地の色を決め下塗りをするのは何度かご説明しました。
赤系が多い理由は、透けて見えた時に元気に感じるのと、チラ見えした時に格好良く感じる色だからです。
但し選んだ写真のメインモチーフが赤系だった場合は、もちろん避けます。同系色の下地を使うと、鈍くくすんで見えたり、濁って感じる事が多いからです。
本塗りは、やる気の漲っている初回に主役から。
主役と言っても、動物や人間がドンと入っていますので、顔から描かせます。
大人の場合、『背景から』や、『目立たない所から塗り経験値をアップさせてから』などの順番でいきますが、小学生の場合一番気を付けなければいけないのが、飽きてしまう事。
何日間か掛けて描いている内に「もう油絵やりたくなーい!めんどーい!ノリ先生の意地悪!怒りんぼ!」なんて言うようになるので、「わー!油絵た〜のし〜い!面白〜い!もっと描きた〜い!」と言っている内に、全霊を懸けて密度を上げて主役に取り組んでもらう。
新鮮味がなくなり、やる気が減少して来た頃にバックに行くと、混ぜる色数も減少(似たような色ばかり)、点描の緻密さも減少(大雑把)、筆を洗う頻度も減少(にごる)、結果、背景にピッタリな描き方に自ずとなってしまう。
作戦勝ちとなる訳です。
でも、背景(海)から描いている子も2人いますね。
これはですねぇ、海が一番描きたかったんです!本人の気持ちを優先しました。
自分が一番描きたいモノが主役。