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海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

久志支所での環境アセス説明会

2009-04-22 23:55:28 | 米軍・自衛隊・基地問題
 4月22日午後6時30分から名護市瀬嵩の久志支所で、辺野古新基地建設に係る環境アセスの説明会が行われた。事業者挨拶を沖縄防衛局の河合調査部長が、関係市町村挨拶を名護市の玉城政策推進部長が行ったあと、スライドを使った準備書の概説説明が6時43分から始まった。それが約1時間かかり、質疑応答が始まったのが終了予定時間の15分前。結局、予定を超過して8時半まで行われたのだが、まだ、質問希望者が何人もいたにもかかわらず、打ち切って終了した防衛局に怒号が飛んだ。
 5400ページにも及ぶ準備書を出しておいて、2時間程度で説明や質疑応答が終わらないのは、最初から分かりきったことだ。出した準備書の分量に応じて、それなりの時間と日数を設定すべきにもかかわらず、沖縄防衛局の姿勢は徹底して不誠実であり高飛車である。
 今日の説明会では私も質問したのだが、その一つが3回の説明会で打ち切るつもりか、というもの。名護市西海岸(市街地)や県内の他地区ではやらないのか、という質問に沖縄防衛局側は、やらない、と答えていた。嘉陽や安部など東海岸の砂浜に影響は出ない、というのに対し、埋め立て用の海砂採取について曖昧にしたままでどうしてそう言えるのか、海砂採取はどうするつもりか、という質問もしたのだが、検討中、とごまかしていた。さらに、オスプレイの配備についても、米国は具体的に配備するとは言ってない、と白々しい嘘を重ねていた。
 こういう沖縄防衛局の回答や対応に一貫している不誠実さ、卑怯さは日本の官僚の特質なのだ。自分たちに都合の悪い事実、情報は隠して建て前の議論で押し通す。あとで嘘がばれて問題が発生すると、さらに情報を隠して嘘を重ねる。被害を受けた住民が苦しんでも、シラを切って責任逃れに終始する。民は知らしむべからず、よらしむべし、という論理で高見から住民を見下すのその傲慢さは、住民の信頼を得ようという気さえないようだ。この段階になってもオスプレイの配備についてごまかし続けているのだから、いくら騒音や飛行経路について問題はない、といったところで信用されるはずがない。
 今日の説明会では、ジュゴンや藻場については質疑応答の時間さえ与えられなかった。長年ジュゴン保護に取り組んできた人たちは、不満と怒りを抑えかねただろう。明日は宜野座村松田区公民館、明後日は辺野古交流プラザで午後6時半から説明会が開かれる。整理券は発行されているが、無くても当然参加できる。元より、沖縄防衛局は形式的にことを進めていこうとするだろう。しかし、何の問題もなく終了した、説明会で不満は出なかった、と片づけさせないためにも、できるだけ多くの人が参加して、準備書の問題点を具体的に指摘し、抗議の意志を示してほしい。

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