去る2月18日に名護市役所において、ティダの会が名護市当局と話し合いを持った。その中で久辺三区と名護市、沖縄県、沖縄防衛局の四者で作られるという「四者協議会」について質疑が行われた。その部分を紹介したい。
◇ティダA:先ほどまだスタートしてないから詳しいことは言えないということでしたけど、前回(1月20日)の話し合いに、名護市からはどなたが参加されたんですか?
◇玉城政策推進部長:私を含め基地対策室、振興対策室の職員が参加しました。
◇ティダA:今後市長も参加されるんですか?
◇玉城部長:正式な協議会ということになればですね、市の代表である市長がメンバーとして加わると考えていますので、そういうことになると思いますけど、まだ組織作りができてませんので、あくまでも地元辺野古区のですね、要望をいろいろと我々が聞いて伝えるのは、(国や県は)よく理解しにくいと、内容がよく分からないということで、同じ立場で一緒に聞きましょうということで、この間は(辺野古区)がどういう要望を出しているのかを聞いて確認したということです。
◇末松副市長:少しみなさん誤解していると困るので説明しておきますと、いま協議会がいくつかあって、みなさん混乱しているかもしれませんが、例えば官房長官が主宰している協議会、これは各大臣と沖縄県知事、名護市長、宜野座村長、北部振興会長と北部市町村会長、このメンバーで組織されている協議会が、「普天間飛行場の移設に係る措置に関する協議会」これが一つ大きな上の方にあります。その下にワーキンググループというのがあって、それは各省庁が網羅されてるんだけども、名護市、沖縄県、宜野座村があって防衛省と内閣府、外務省、それがワーキングチーム。そのワーキングチームは「移設協議会」をフォローする。
私どもが目論んでいるこの「四者協議会」というのはですね、上の「移設協議会」に直接持っていっても、なかなか地元の意向が十分に伝わらないということがあってですね、辺野古区からも相当の要望事項が出てますけども、それを一つ一つですね、整理するためには、名護市と辺野古区だけでやっていては埒があかんだろう。さっき申し上げたみたいに、国がやるべき事業、県がやるべき事業、いろいろあるんですよ。それで関係するところが集まって協議した方が早いだろう、というようなことで、「四者協」を立ち上げたらどうか、という話で、いま準備を進めていたところですね。
それでたまたま20日の会合が、そういった会合だということになってしまって、誤解を生んだところがあるんですけども、地元の要望事項を聞くためのテーブルを作ろうという位置づけの「四者協」です。
◇ティダA:それでは「四者協」を立ち上げようというのは市からの提案なんですか?
◇末松副市長:そうです。
◇ティダA:名護市から、国、県に対しての。
◇末松副市長:はい。
◇ティダA:国から立ち上げようという話を持ちかけてきたわけではないんですね?
◇末松副市長:いえ、そうじゃない。地元から一義的に要求するのは名護市になるから、名護市として対応するだけでは時間がかかるし、内容も十分に…(一部不明)進めていきたいというのもあるし、それぞれがやれる事業、それは…(一部不明)分けたまま、一挙に同じテーブルで議論しましょう、こういう位置づけでお願いしたところです。
◇ティダA:辺野古区からはどういう方々が参加されるわけですか?
◇玉城部長:その時(20日の会合)に参加したのは、辺野古区は区長以下行政委員の方、全部ではなくてですよ、五名程度。行政委員長、副委員長含めてですよ。
◇ティダA:区長と行政委員が中心となって、辺野古区の要望をまとめて市に提案して協議するという形になるわけですか?
◇末松副市長:すでにそれは提案されていましてですね、地元の要望事項はもう上げていただいてまして、それを整理する。
◇ティダA:その要望事項というのは例えば、辺野古区民に公開という形で、資料提供はあるんですか?
◇末松副市長:それはですね、あのー中味がいろいろあるんですよ。ちょっと整理したうえで、お互いに共通認識を持ったうえで、もし公開するんだったら公開する、そのへんのことでしょう。辺野古区でもですね、行政委員会で議論があったりしてるんですけど、まだ整理ができてない、こういうようなことです。それで整理した方が対応しやすいだろうと、整理している最中です。
◇ティダB:あのー、今日、辺野古のみなさんが心配して来ているのは、この経緯についてまったく知らない状況の中で、いま副市長が言われたように、辺野古でまとめられている要望をですね、整理した形ではなく、本来上がってくる段階で区民も合意してると、区民の中でもこの要望については、しっかりと分かっているんだというのが前提ですよね。辺野古の一部のみなさんがまとめたものだと、一部のみなさんしか知りませんというのが、いま非常に不安だということでいらしてるんですよ、みなさん。聞いたこともないと。そこで確認しておきたいのは、理解としてですね、上がってくるものはこれは辺野古の区民の要求だと、従って辺野古区民は十分に承知している要求だと、いうふうに理解していいんですね?みなさん、これを心配している。
◇末松副市長:これはですね、辺野古区であったり、豊原であったり、それぞれ行政区があって物事の決定をすると常々思っていて、私どもとしては区長名で上がってきたものは区民の要求だと、そういうふうに考えている。
◇ティダB:それでは辺野古は辺野古、豊原は豊原、久志は久志として「四者協議会」は、はめていくわけですね?
◇末松副市長:そうです。
◇ティダB:二見以北もそうするわけですね?
◇末松副市長:どういうメンバーにするかはこれからの協議ですけども、要望事項ということでしたらそういうことです。
◇ティダB:協議会の構成、人員配置というのは、いまからですか?
◇末松副市長:いまからです。
◇ティダB:そうすると、各区まとめてやっていくと。これは実現するにはどういう方法になっていくのか。要求がまとまって、そこから実現するという理解なんですか?
◇末松副市長:いえ、ですから一通り要請事項を整理して、その要請事項についてもできるの、できないの、あるいは完璧にできるもの、ちょっとできるもの、あるいは財源はどっちができる形になるか、も含めてですね、整理しようと、こういうふうに考えています。
◇ティダB:その場合、先ほど副市長が言われたように、国が持つべきものなのか、市がやるべきものか、字が独自でやるべきものか、というのを整理して、国がやるべきものだというのは国から財源が出ると。
◇末松副市長:それは直轄事業でやります。
◇ティダB:直轄でやる?国が。
◇末松副市長:国がやるべきものはですね、直轄でやります。
◇ティダB:市長を通さないで?
◇末松副市長:そうですね。県がやるものは県が直轄でやる。市がやるべきものは市が直轄でやりますけども、もちろんそれは補助事業を導入してのものですから、市の負担は軽減します。
◇ティダA:いまの国、県、市どちらが直轄でやるか整理していくということですけど、なぜこの時期にこういったことをやるのかということですよ。昨日ちょうど日本政府とアメリカ政府の間で協定が結ばれてですね、今朝の新聞を見ても辺野古の新基地建設に関して、新たな段階に来たと言われているわけです。そういうタイミングを計るかのようにですね、こういうのを立ち上げるのを見たらですよ、やっぱり地元の説得のために新たな振興策を出すことによって、停滞している建設が一気に進むのではないか、という不安をみんな持っていると思うわけです。そういったところはどうなんですか。
◇末松副市長:この「四者協」を立ち上げようといったのはですね、私どもから提案したと先ほど申し上げましたけども、代替施設の案件が出た時期から、各地域からいろいろ要望事項は出てるわけですね。それを具体的に整理するにはまだ時期尚早だなというのもあったりして、これまで具体的には進められなかったですけども、ただ、ここに来てですね、地元からも、環境アセスメントが進んでるけども地元の要望事項はどうなってるか、こういうようなことがあってですね、それは市の方としても要請はきちっと国にも上げていくけども、まだ具体的にお互いの協議は進んでないということで、この時期にきちっとした制度で入れましょうということで、始めようとしたところです。
◇ティダA:新聞とか見てたらですね、地元といいますか区の側から、島袋市長が沖合に移動しろとか言ってるけども、とにかく早くスタートしてくれとかですね、そういう声も聞こえるようですけども、そういう(市長と)地元とのずれみたいなものはどうなんですか?
◇末松副市長:私どもはこれまで地元の意向をふまえてですね、県とも連携しながら協議してきているわけです。そういう意味では齟齬はないと考えてます。
◇ティダA:それでは地元の意向をふまえるという場合には、区からですね、沖合移動はもういいから早めに着工してくれと。もし地元の意向としてそう強く出された場合には、市もそれに応じるということですか?
◇末松副市長:それは地元の意向として受け止めると。それを市長としてどう受け止めるか、判断するかは、またあとの…(語尾不明)。
◇ティダA:市長としてはずっと沖合移動を求めるということなわけですか?
◇末松副市長:いまのところは市長はそうおっしゃってます。
◇ティダA:いまのところはですか。今後はどうするんですか?
◇末松副市長:いや、それは分かりませんけども(苦笑)。そういう地元の意向を踏まえたうえで、市長が判断すると思います。
※参考資料
沖縄タイムス 2009年01月06日付【夕刊】
「配慮当然」「意味ない」/割れる地元反応/市長「議論の場」
「普天間」移設4者協
【名護】「苦渋の選択をした地元への配慮は当然」「膨大な国の予算を使って基地を造る意味はない」―。政府が米軍普天間飛行場の移設先となる名護市東海岸の久辺三区(辺野古、豊原、久志)の振興策などを同三区、名護市、県と話し合う「四者協議会」が年度内にも設置される見通しとなったことについて、地元では六日、複雑な反応が広がった。
辺野古区の大城康昌区長は「騒音や事件発生の可能性など負担が増えるのだから、東海岸への振興策は当然だ」と、四者協の意義を強調。一方で「地元はもろ手を挙げて移設に賛成しているのではなく、苦渋の選択として条件付きで協力している。われわれが望むものが得られないのであれば、それなりの覚悟がある」と胸中を語った。
沖合への「移動」を求め建設場所が決着しないまま協議会が設置されることに島袋吉和名護市長は、「建設場所が決まっても、地元の振興策が遅れるということがあってはならない。同時にやることは問題はない」との認識を示した。その上で「道路網や下水道整備など多くの事業を国、県、市ができることは何か、どう協力してやるのかを議論する場になる」と話した。
辺野古区の有志らでつくる代替施設推進協議会の宮城安秀代表は「地元企業は規模が小さいところばかり。北部全体の企業が受注できるようにしてほしい」と地元優先発注に期待を示した。
ヘリ基地反対協議会の安次富浩代表委員は「容認派住民に対する単なるポーズ。政府の焦りの表れだ」と指摘。雇用、福祉、医療といった国民生活に目を向けた政策を優先すべきだと主張し、「不況の中で環境と生活を破壊する基地建設や見返り的な振興策に回す予算はないはずだ。今こそ沖縄の負担軽減の原点に戻り基地建設を撤回すべきだ」と訴えた。
知事「具体的で驚き」
仲井真弘多知事は六日、四者協議会設置について、「こんなに具体的に出てきて驚いた。守屋(武昌・前防衛事務次官)さんの時に手形を山のように出していたようなので、防衛省も考えようということになったのだろう」との認識を示した。
協議会では、地元産業の優先活用も協議する方針だが、仲井真知事は「地元優先発注は当然。雇用もメンテナンスも地元でしっかりやってほしい」と話した。
単なるポーズか注視する必要
我部政明・琉球大教授(国際政治学)の話 唐突な印象。「日本政府はちゃんと普天間移設を進めていますよ」と内外に示したかったのだろう。米国にはもうすぐオバマ大統領が誕生するが、政府は米次期政権との再編協議で「何もしていない」と言われるのは避けたい。また衆院選も近づき、ガタガタの麻生政権にとって「沖縄の議席を落とすわけにはいかない」という本音もあるだろう。単なるポーズにすぎない可能性もあり、本当に地元の意向が生かされるのか注視する必要がある。
琉球新報 2009年1月7日
名護市が4者協議検討 普天間代替
【名護】名護市(島袋吉和市長)は、米軍普天間飛行場代替施設建設予定地の同市辺野古と久志、豊原の久辺3区の地域振興について、沖縄防衛局や県、久辺3区を含めた4者による協議の場の設置を検討している。協議の日程や構成員は未定だが、地元の要望について予算の裏付けも含めて検討するなど、地域振興に関する要望事項の具体化に向けた作業を行う。防衛局は協議に前向きな姿勢を示しており、県も協議の必要性を認識している。同3区は、これまでも地元の地域振興について、市や国に働き掛けてきたが、回答が得られていないことに不安を募らせている。地元と市、県、国による協議で実現可能な振興策を模索し、「覚書」の締結など確約を求めている。
島袋市長は「(久辺3区には)上下水道や道路整備が必要。地元に対する振興策を考えるべきだ」と地元に特化した振興策の必要性を強調した。
真部朗沖縄防衛局長は「地元要望を実現するにはもっと内容を詰める必要がある。正式な提案は受けていないが、要望事項を詰める場の設置に反対はしない。普天間飛行場移設で地元に新たな負担が生じるので、負担は軽減しなければならない」と述べ、地元や市からの要望があれば、4者による協議に応じる考えを示した。
沖縄タイムス 2009年01月21日【朝刊】 政治
辺野古振興で4者初会合
【名護】米軍普天間飛行場の移設予定地である辺野古区の振興策を話し合うため、同区と名護市、県、沖縄防衛局の四者による事務レベルの初会合が二十日、同区公民館で開かれた。関係者約三十人が出席した。
同区は、要望している振興策を説明。大城康昌区長は「(区が求めているもので)現行法の枠組みで収まらないものもあり、その辺も含めて意見交換した」と話した。
名護市の玉城政光政策推進部長は「要望を整理し、市、県、国で何ができるか話し合った。組織の在り方は要望を煮詰めた上で話し合いたい。今後、久志区や豊原区、二見以北十区とも意見交換したい」と話した。
◇ティダA:先ほどまだスタートしてないから詳しいことは言えないということでしたけど、前回(1月20日)の話し合いに、名護市からはどなたが参加されたんですか?
◇玉城政策推進部長:私を含め基地対策室、振興対策室の職員が参加しました。
◇ティダA:今後市長も参加されるんですか?
◇玉城部長:正式な協議会ということになればですね、市の代表である市長がメンバーとして加わると考えていますので、そういうことになると思いますけど、まだ組織作りができてませんので、あくまでも地元辺野古区のですね、要望をいろいろと我々が聞いて伝えるのは、(国や県は)よく理解しにくいと、内容がよく分からないということで、同じ立場で一緒に聞きましょうということで、この間は(辺野古区)がどういう要望を出しているのかを聞いて確認したということです。
◇末松副市長:少しみなさん誤解していると困るので説明しておきますと、いま協議会がいくつかあって、みなさん混乱しているかもしれませんが、例えば官房長官が主宰している協議会、これは各大臣と沖縄県知事、名護市長、宜野座村長、北部振興会長と北部市町村会長、このメンバーで組織されている協議会が、「普天間飛行場の移設に係る措置に関する協議会」これが一つ大きな上の方にあります。その下にワーキンググループというのがあって、それは各省庁が網羅されてるんだけども、名護市、沖縄県、宜野座村があって防衛省と内閣府、外務省、それがワーキングチーム。そのワーキングチームは「移設協議会」をフォローする。
私どもが目論んでいるこの「四者協議会」というのはですね、上の「移設協議会」に直接持っていっても、なかなか地元の意向が十分に伝わらないということがあってですね、辺野古区からも相当の要望事項が出てますけども、それを一つ一つですね、整理するためには、名護市と辺野古区だけでやっていては埒があかんだろう。さっき申し上げたみたいに、国がやるべき事業、県がやるべき事業、いろいろあるんですよ。それで関係するところが集まって協議した方が早いだろう、というようなことで、「四者協」を立ち上げたらどうか、という話で、いま準備を進めていたところですね。
それでたまたま20日の会合が、そういった会合だということになってしまって、誤解を生んだところがあるんですけども、地元の要望事項を聞くためのテーブルを作ろうという位置づけの「四者協」です。
◇ティダA:それでは「四者協」を立ち上げようというのは市からの提案なんですか?
◇末松副市長:そうです。
◇ティダA:名護市から、国、県に対しての。
◇末松副市長:はい。
◇ティダA:国から立ち上げようという話を持ちかけてきたわけではないんですね?
◇末松副市長:いえ、そうじゃない。地元から一義的に要求するのは名護市になるから、名護市として対応するだけでは時間がかかるし、内容も十分に…(一部不明)進めていきたいというのもあるし、それぞれがやれる事業、それは…(一部不明)分けたまま、一挙に同じテーブルで議論しましょう、こういう位置づけでお願いしたところです。
◇ティダA:辺野古区からはどういう方々が参加されるわけですか?
◇玉城部長:その時(20日の会合)に参加したのは、辺野古区は区長以下行政委員の方、全部ではなくてですよ、五名程度。行政委員長、副委員長含めてですよ。
◇ティダA:区長と行政委員が中心となって、辺野古区の要望をまとめて市に提案して協議するという形になるわけですか?
◇末松副市長:すでにそれは提案されていましてですね、地元の要望事項はもう上げていただいてまして、それを整理する。
◇ティダA:その要望事項というのは例えば、辺野古区民に公開という形で、資料提供はあるんですか?
◇末松副市長:それはですね、あのー中味がいろいろあるんですよ。ちょっと整理したうえで、お互いに共通認識を持ったうえで、もし公開するんだったら公開する、そのへんのことでしょう。辺野古区でもですね、行政委員会で議論があったりしてるんですけど、まだ整理ができてない、こういうようなことです。それで整理した方が対応しやすいだろうと、整理している最中です。
◇ティダB:あのー、今日、辺野古のみなさんが心配して来ているのは、この経緯についてまったく知らない状況の中で、いま副市長が言われたように、辺野古でまとめられている要望をですね、整理した形ではなく、本来上がってくる段階で区民も合意してると、区民の中でもこの要望については、しっかりと分かっているんだというのが前提ですよね。辺野古の一部のみなさんがまとめたものだと、一部のみなさんしか知りませんというのが、いま非常に不安だということでいらしてるんですよ、みなさん。聞いたこともないと。そこで確認しておきたいのは、理解としてですね、上がってくるものはこれは辺野古の区民の要求だと、従って辺野古区民は十分に承知している要求だと、いうふうに理解していいんですね?みなさん、これを心配している。
◇末松副市長:これはですね、辺野古区であったり、豊原であったり、それぞれ行政区があって物事の決定をすると常々思っていて、私どもとしては区長名で上がってきたものは区民の要求だと、そういうふうに考えている。
◇ティダB:それでは辺野古は辺野古、豊原は豊原、久志は久志として「四者協議会」は、はめていくわけですね?
◇末松副市長:そうです。
◇ティダB:二見以北もそうするわけですね?
◇末松副市長:どういうメンバーにするかはこれからの協議ですけども、要望事項ということでしたらそういうことです。
◇ティダB:協議会の構成、人員配置というのは、いまからですか?
◇末松副市長:いまからです。
◇ティダB:そうすると、各区まとめてやっていくと。これは実現するにはどういう方法になっていくのか。要求がまとまって、そこから実現するという理解なんですか?
◇末松副市長:いえ、ですから一通り要請事項を整理して、その要請事項についてもできるの、できないの、あるいは完璧にできるもの、ちょっとできるもの、あるいは財源はどっちができる形になるか、も含めてですね、整理しようと、こういうふうに考えています。
◇ティダB:その場合、先ほど副市長が言われたように、国が持つべきものなのか、市がやるべきものか、字が独自でやるべきものか、というのを整理して、国がやるべきものだというのは国から財源が出ると。
◇末松副市長:それは直轄事業でやります。
◇ティダB:直轄でやる?国が。
◇末松副市長:国がやるべきものはですね、直轄でやります。
◇ティダB:市長を通さないで?
◇末松副市長:そうですね。県がやるものは県が直轄でやる。市がやるべきものは市が直轄でやりますけども、もちろんそれは補助事業を導入してのものですから、市の負担は軽減します。
◇ティダA:いまの国、県、市どちらが直轄でやるか整理していくということですけど、なぜこの時期にこういったことをやるのかということですよ。昨日ちょうど日本政府とアメリカ政府の間で協定が結ばれてですね、今朝の新聞を見ても辺野古の新基地建設に関して、新たな段階に来たと言われているわけです。そういうタイミングを計るかのようにですね、こういうのを立ち上げるのを見たらですよ、やっぱり地元の説得のために新たな振興策を出すことによって、停滞している建設が一気に進むのではないか、という不安をみんな持っていると思うわけです。そういったところはどうなんですか。
◇末松副市長:この「四者協」を立ち上げようといったのはですね、私どもから提案したと先ほど申し上げましたけども、代替施設の案件が出た時期から、各地域からいろいろ要望事項は出てるわけですね。それを具体的に整理するにはまだ時期尚早だなというのもあったりして、これまで具体的には進められなかったですけども、ただ、ここに来てですね、地元からも、環境アセスメントが進んでるけども地元の要望事項はどうなってるか、こういうようなことがあってですね、それは市の方としても要請はきちっと国にも上げていくけども、まだ具体的にお互いの協議は進んでないということで、この時期にきちっとした制度で入れましょうということで、始めようとしたところです。
◇ティダA:新聞とか見てたらですね、地元といいますか区の側から、島袋市長が沖合に移動しろとか言ってるけども、とにかく早くスタートしてくれとかですね、そういう声も聞こえるようですけども、そういう(市長と)地元とのずれみたいなものはどうなんですか?
◇末松副市長:私どもはこれまで地元の意向をふまえてですね、県とも連携しながら協議してきているわけです。そういう意味では齟齬はないと考えてます。
◇ティダA:それでは地元の意向をふまえるという場合には、区からですね、沖合移動はもういいから早めに着工してくれと。もし地元の意向としてそう強く出された場合には、市もそれに応じるということですか?
◇末松副市長:それは地元の意向として受け止めると。それを市長としてどう受け止めるか、判断するかは、またあとの…(語尾不明)。
◇ティダA:市長としてはずっと沖合移動を求めるということなわけですか?
◇末松副市長:いまのところは市長はそうおっしゃってます。
◇ティダA:いまのところはですか。今後はどうするんですか?
◇末松副市長:いや、それは分かりませんけども(苦笑)。そういう地元の意向を踏まえたうえで、市長が判断すると思います。
※参考資料
沖縄タイムス 2009年01月06日付【夕刊】
「配慮当然」「意味ない」/割れる地元反応/市長「議論の場」
「普天間」移設4者協
【名護】「苦渋の選択をした地元への配慮は当然」「膨大な国の予算を使って基地を造る意味はない」―。政府が米軍普天間飛行場の移設先となる名護市東海岸の久辺三区(辺野古、豊原、久志)の振興策などを同三区、名護市、県と話し合う「四者協議会」が年度内にも設置される見通しとなったことについて、地元では六日、複雑な反応が広がった。
辺野古区の大城康昌区長は「騒音や事件発生の可能性など負担が増えるのだから、東海岸への振興策は当然だ」と、四者協の意義を強調。一方で「地元はもろ手を挙げて移設に賛成しているのではなく、苦渋の選択として条件付きで協力している。われわれが望むものが得られないのであれば、それなりの覚悟がある」と胸中を語った。
沖合への「移動」を求め建設場所が決着しないまま協議会が設置されることに島袋吉和名護市長は、「建設場所が決まっても、地元の振興策が遅れるということがあってはならない。同時にやることは問題はない」との認識を示した。その上で「道路網や下水道整備など多くの事業を国、県、市ができることは何か、どう協力してやるのかを議論する場になる」と話した。
辺野古区の有志らでつくる代替施設推進協議会の宮城安秀代表は「地元企業は規模が小さいところばかり。北部全体の企業が受注できるようにしてほしい」と地元優先発注に期待を示した。
ヘリ基地反対協議会の安次富浩代表委員は「容認派住民に対する単なるポーズ。政府の焦りの表れだ」と指摘。雇用、福祉、医療といった国民生活に目を向けた政策を優先すべきだと主張し、「不況の中で環境と生活を破壊する基地建設や見返り的な振興策に回す予算はないはずだ。今こそ沖縄の負担軽減の原点に戻り基地建設を撤回すべきだ」と訴えた。
知事「具体的で驚き」
仲井真弘多知事は六日、四者協議会設置について、「こんなに具体的に出てきて驚いた。守屋(武昌・前防衛事務次官)さんの時に手形を山のように出していたようなので、防衛省も考えようということになったのだろう」との認識を示した。
協議会では、地元産業の優先活用も協議する方針だが、仲井真知事は「地元優先発注は当然。雇用もメンテナンスも地元でしっかりやってほしい」と話した。
単なるポーズか注視する必要
我部政明・琉球大教授(国際政治学)の話 唐突な印象。「日本政府はちゃんと普天間移設を進めていますよ」と内外に示したかったのだろう。米国にはもうすぐオバマ大統領が誕生するが、政府は米次期政権との再編協議で「何もしていない」と言われるのは避けたい。また衆院選も近づき、ガタガタの麻生政権にとって「沖縄の議席を落とすわけにはいかない」という本音もあるだろう。単なるポーズにすぎない可能性もあり、本当に地元の意向が生かされるのか注視する必要がある。
琉球新報 2009年1月7日
名護市が4者協議検討 普天間代替
【名護】名護市(島袋吉和市長)は、米軍普天間飛行場代替施設建設予定地の同市辺野古と久志、豊原の久辺3区の地域振興について、沖縄防衛局や県、久辺3区を含めた4者による協議の場の設置を検討している。協議の日程や構成員は未定だが、地元の要望について予算の裏付けも含めて検討するなど、地域振興に関する要望事項の具体化に向けた作業を行う。防衛局は協議に前向きな姿勢を示しており、県も協議の必要性を認識している。同3区は、これまでも地元の地域振興について、市や国に働き掛けてきたが、回答が得られていないことに不安を募らせている。地元と市、県、国による協議で実現可能な振興策を模索し、「覚書」の締結など確約を求めている。
島袋市長は「(久辺3区には)上下水道や道路整備が必要。地元に対する振興策を考えるべきだ」と地元に特化した振興策の必要性を強調した。
真部朗沖縄防衛局長は「地元要望を実現するにはもっと内容を詰める必要がある。正式な提案は受けていないが、要望事項を詰める場の設置に反対はしない。普天間飛行場移設で地元に新たな負担が生じるので、負担は軽減しなければならない」と述べ、地元や市からの要望があれば、4者による協議に応じる考えを示した。
沖縄タイムス 2009年01月21日【朝刊】 政治
辺野古振興で4者初会合
【名護】米軍普天間飛行場の移設予定地である辺野古区の振興策を話し合うため、同区と名護市、県、沖縄防衛局の四者による事務レベルの初会合が二十日、同区公民館で開かれた。関係者約三十人が出席した。
同区は、要望している振興策を説明。大城康昌区長は「(区が求めているもので)現行法の枠組みで収まらないものもあり、その辺も含めて意見交換した」と話した。
名護市の玉城政光政策推進部長は「要望を整理し、市、県、国で何ができるか話し合った。組織の在り方は要望を煮詰めた上で話し合いたい。今後、久志区や豊原区、二見以北十区とも意見交換したい」と話した。
1年くらい前か。週刊金曜日での連載で、「マフィア」というような単語を使用した連載記事を読んだのが...。
名護市の散々たる政治、政策に唖然としたものだ。
全てが事実ではないのかもしれないが、かなり信憑性が高い連載記事だった。
あんな書かれ方されて、名護市のコメントも、タイムスも新報も何の反応も無かったような気がするのだが、何か動きがあったのだろうか?
よく知らないが、末松という単語だけで、あれ以来、拒否反応が出てしまう私。。。