この数日、沖縄は興南高校の活躍で沸き立っていた。春夏連覇を成し遂げた興南高校の選手たちに心から拍手を送りたい。
我喜屋優監督が選手として活躍した1968年の”興南旋風”の時は、テレビの前で祖父母や両親そろって応援したのを憶えている。それが私にとってテレビで見た一番古い甲子園の記憶でもある。当時のエースだった安次嶺投手が投げている様子や、我喜屋選手が外野手の頭を越す長打を打った場面が、白黒の映像として脳裏に浮かぶ。その年はまた、沖縄出身の安仁屋宗八投手が広島東洋カープのエースとして23勝をあげる活躍をした年でもあった。興南高校と安仁屋投手の活躍を見て、野球に熱中した沖縄の子どもたちも多かったはずで、私もその一人だった。
同じように多くの子どもたちが、今年の興南高校の活躍を見て野球に熱中していくのだろう。沖縄は少年野球も盛んで、九州大会や全国大会で毎年好成績を収めている。少年野球、中学野球の強さ、層の厚さが高校野球の強さにつながっている。準優勝の東海大相模高校や長崎日大高校など、沖縄出身の選手が活躍している学校がいくつかあったが、県外で活躍する選手が増えているのも、沖縄の少年野球からの層の厚さを示している。
今大会で興南高校と東海大相模高校が決勝戦であたることを期待したウチナンチューはけっこういただろう。島袋投手と一二三投手の投げ合いを見たいというだけでなく、1975年第47回選抜高校野球の準々決勝で、裁監督ひきいる豊見城高校が9回裏2死から東海大相模高校に逆転サヨナラ負けした試合を思い出し、あの時の雪辱を、とはさすがに言わなくても、もう一度東海大相模との試合を見たい、と思った人が、40代半ば以上のウチナンチューにはけっこういたのではないか。私にとっても東海大相模高校の名は、赤嶺賢勇投手の力投とともに35年前の名勝負の相手として忘れられないものだった。
もちろん今の高校生たちにとってそんなことは遠い昔の話でしかないのだが、1968年の”興南旋風”やスタンドから同情の拍手を送られた時代、豊見城高校の活躍、1990・91年の沖縄水産の2年連続準優勝などいろいろ思い出しながら決勝戦を見た。結果は一二三投手を打ち崩して13点をあげ、島袋投手が変化球主体の組み立てで東海大相模打線を1点に抑え、興南高校の強さを見せつけて圧勝した。去年の春・夏の大会で1回戦で負けたあと、ここまで成長した選手たち、彼らを鍛え上げた我喜屋監督、コーチ、陰で支えた家族の努力はいくら賞賛してもし足りない。
今日は旧盆のうんけー(お迎え)で、どこの家でも親戚が集まって興南高校の話になるだろう。選手たちもおじー、おばーの家に行って仏壇に手を合わせるだろうが、うやふぁーふーじも喜んでいるはずだ。
我喜屋優監督が選手として活躍した1968年の”興南旋風”の時は、テレビの前で祖父母や両親そろって応援したのを憶えている。それが私にとってテレビで見た一番古い甲子園の記憶でもある。当時のエースだった安次嶺投手が投げている様子や、我喜屋選手が外野手の頭を越す長打を打った場面が、白黒の映像として脳裏に浮かぶ。その年はまた、沖縄出身の安仁屋宗八投手が広島東洋カープのエースとして23勝をあげる活躍をした年でもあった。興南高校と安仁屋投手の活躍を見て、野球に熱中した沖縄の子どもたちも多かったはずで、私もその一人だった。
同じように多くの子どもたちが、今年の興南高校の活躍を見て野球に熱中していくのだろう。沖縄は少年野球も盛んで、九州大会や全国大会で毎年好成績を収めている。少年野球、中学野球の強さ、層の厚さが高校野球の強さにつながっている。準優勝の東海大相模高校や長崎日大高校など、沖縄出身の選手が活躍している学校がいくつかあったが、県外で活躍する選手が増えているのも、沖縄の少年野球からの層の厚さを示している。
今大会で興南高校と東海大相模高校が決勝戦であたることを期待したウチナンチューはけっこういただろう。島袋投手と一二三投手の投げ合いを見たいというだけでなく、1975年第47回選抜高校野球の準々決勝で、裁監督ひきいる豊見城高校が9回裏2死から東海大相模高校に逆転サヨナラ負けした試合を思い出し、あの時の雪辱を、とはさすがに言わなくても、もう一度東海大相模との試合を見たい、と思った人が、40代半ば以上のウチナンチューにはけっこういたのではないか。私にとっても東海大相模高校の名は、赤嶺賢勇投手の力投とともに35年前の名勝負の相手として忘れられないものだった。
もちろん今の高校生たちにとってそんなことは遠い昔の話でしかないのだが、1968年の”興南旋風”やスタンドから同情の拍手を送られた時代、豊見城高校の活躍、1990・91年の沖縄水産の2年連続準優勝などいろいろ思い出しながら決勝戦を見た。結果は一二三投手を打ち崩して13点をあげ、島袋投手が変化球主体の組み立てで東海大相模打線を1点に抑え、興南高校の強さを見せつけて圧勝した。去年の春・夏の大会で1回戦で負けたあと、ここまで成長した選手たち、彼らを鍛え上げた我喜屋監督、コーチ、陰で支えた家族の努力はいくら賞賛してもし足りない。
今日は旧盆のうんけー(お迎え)で、どこの家でも親戚が集まって興南高校の話になるだろう。選手たちもおじー、おばーの家に行って仏壇に手を合わせるだろうが、うやふぁーふーじも喜んでいるはずだ。