鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

ふるさと 鳥海山 村岡謙治

2019年08月14日 | 鳥海山
自称・他称プロ、アマチュア、多くの人が鳥海山写真集を出しているけれど一番見ごたえがあるのは村岡謙治さんの「ふるさと 鳥海山 Ⅰ」「ふるさと 鳥海山 Ⅱ」です。村岡さんはもう一冊「鳥海 写真集 四季生彩」と出していますがこれはちょいと生彩を欠きます。
「鳥海 写真集 四季生彩」この前、志の無い本屋B※※K O※※で108円で売られていた。手元にあるから買わなかったけれど、あの本のために買っておくべきだった。
そのあと行ったときは無かったのでセドリされたか好きな人に買われたかしたのだろう。

A4スキャナーでスキャンしたので全部は写っていませんがサイズは30×42cmと結構大型です。
今となっては入手も難しいようですが図書館にはあるかもしれません。
これだけの中身の充実した鳥海山写真集は後にも先にも表れないでしょう。
プロでないからこそ、逆にアマチュアだからこそつくることができたんですね。
村岡さん、鳥海山ではいつも長靴、しかも必ず三馬印の長靴。一番丈夫で履きやすいのだそうです。首からカメラをに二、三台ぶら下げていました。

写真家の石橋睦さん、この方も足しげく鳥海山に入山され、しっとりとした写真集を出しました。
石橋さんご夫婦は鳥海でよく一緒になりました。スプレー式のインスタントコーヒーを山で差し上げたら後日あった時奥さんから、あれは美味しかったねと喜んでいただけました。

ところで、有名なプロの写真家も鳥海と名の付く写真集をだしているのですが、中身を見るといつ、どこで撮ったかがわかるばかりか、たいして情熱の感じられない写真ばかりです。
昔、地元に縁有る有名な某山岳写真家が鳥海山の写真展をある町で開催した時のこと、同時に写真も販売していたのだそうですが、ある人が写真展を見て、いいなあ、よし、写真を購入しよう、と思った瞬間、「まてよ、こんな写真くらい俺にも撮れるかも知れない。」と思い直して購入をやめたそうです。

どうも写真というものはどっか、まあ言いたいことはひかえておきますけど。
多くの写真を他人の目にさらすことを生きがいにしている人たちは何故か、自分の所有機材、カメラ、レンズ、撮影時のシャッタースピード、絞りまで余さず一緒に添付してくる。中には自分の持っていないレンズを記してそれで撮ったと称している。
油彩、水彩でキャンバスメーカー、絵の具、筆メーカーまで書いてくる人はいません。
もっとも、油彩を見せびらかすと同時に「画家」と肩書の付いた名刺を差し出した馬鹿が現れたのには驚きましたが。

写真に関しては、いかに商売に踊らされて虚栄に満ちている人の多いことかと思います、そういうこちらがひねくれて間違っていると言われればそう認めますけどね。

商業写真としてのプロは成り立つけれど、芸術としての写真は難しいですね。土門拳の写真はドキュメンタリーとしての迫力に満ちていますし、感動を与えてくれますが.........







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