現在虫穴の名称について二件回答が来ています。いまだに回答のないところは山に対して真面目じゃないんでしょうね。回答のないところはどれも観光を目的としたサイトです。
山形県山岳会では現地の山岳会に確認し、「虫穴」が正しいと判断し、ホームページ上のすべての「虫穴岩」表記を「虫穴」に訂正しました。真摯に向き合っていただいた結果です。
「山と高原地図」発行元では、「虫穴」と「虫穴岩」の記述があるのは把握していたが行政の資料の中で「虫穴岩」の名称が確認できたという事と、現地で「虫穴」と「虫穴岩」両方使用されているとの認識で混乱を避けるため「虫穴岩」としたと回答がありました。おまけに「本メールの転載はご遠慮ください」と、なのでメールの記述通りではありません。 どうも責任逃れですね。再度問い合わせるとともに、執筆者の斎藤氏への確認も求めているところです。
そもそも、行政の表記が必ず正しいという事はあり得ないし、現地で両方使用されているという事もどのように調べたのでしょうか。
これは聞いた話なのですが、飯豊連峰の「ユノヒラ」と呼称されていたのが「湯の平」と記載されるようになり、それを東京から来た大学教授が「ユノダイラである」と 強引に主張し行政を指導した結果「湯の平=ユノダイラ」 に公文書が統一されてしまったことがあるそうです。「ヒラ」という言葉は平らな土地を表す言葉ではないという事がこの無学な大学教授風情にはわからなかったんでしょう。今また「ユノヒラ」に戻されたそうです、良かったですね。
地名用語語源辞典の「ヒラ」の項、最初に出てくるのが「崖」の意で平地は一番最後だそうです。「ヒラ」と現地で呼ばれているものに無理やり漢字をあてて、その漢字から「ヒラ=平」しか頭に浮かばない大学教授だったんですね。実際現地を訪れてみれば平らな所ではなく、「ハコ」の様な地形であり「ユノダイラ」が誤りであることは一目瞭然ということです。実際に「ヒラ」の名前のつくところは崖や傾斜地であるようです。
今でこそ私は行っていませんが、虫穴も七高山も何度も行っていますし、虫穴大神には手を合わせています。虫穴に紙はつっこんでいません。現地を見ないで言っているわけではありません。
地名の由来を語り続け、後の世につなげていくことは我々にできることなので皆さんご協力ください。
追記:以前書いたこともあると思うのですが、地元の自然観察会を主宰していた同級生のRは「都会から来た連中は我々を無知蒙昧の輩として接してくる。なんでも俺たちが教えてやるってスタンスなんだよな。思い違いも甚だしい」と言っていました。人づてに伺いましたが鳥海山のガイドや写真を撮影しているAさんは「虫穴とするよりも、ガイドとしては虫穴岩とした方が分かりやすいかな、という判断で虫穴岩にしました」 という事の用でした。この方も鳥海山にほれ込んで都会からこちらへ移住してきたそうですが、「ガイドとして」という感覚からして思い違いが発露されているように思えます。山を畏れ敬うという感覚が欠如しています。「虫穴岩」という表記に関しては、私だけでなく多くの人から意見が寄せられているそうです。由来のある地名はやはり我々が守り続けていかなければならないとあらためて思います。
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