昨日の朝起きたときには、正直「めんどくさい・・・・・・」と思いました。何がって、出かけるのが。
ひとりで出かけるので、やめようと思えばやめてもよかったけれど、ここでやめたらこの先引きこもり老人になりかねない、とも思ったので、重いお尻を上げて出かけたのがこちら。
美術館の看板を撮ってくればよかったなと、後で気づいたけど時すでに遅し。
つい最近まで全く知らなかったこのシスコさんですが、たまたまEテレの「日曜美術館」で取り上げていたのを見て、これは実物が見たい!と強く思ったわけで。
名古屋ではなかったものの、電車でひょいと行ける岐阜だったこともあって、番組を見たときから行く予定に入れていました。
会期末までまだまだあるけれど、ちょっとでも気温が低いうちに・・・と思って出かけたら、28℃とかいう高めの気温予想。
なにしろ不整脈が発覚してから、そこまで気温が高くなったこともなかったし、隣の県とはいえひとりで出かけることに若干の不安がないわけでもなく。
ただ、ドクターも気にするなと言っていたし。来月あたりには京都へ出かけたいとも思っているので、まず足慣らし?を兼ねて出かけました。
名鉄電車で岐阜まで、そこから路線バスに乗って15分ほどで岐阜県美術館に到着。途中、生活道路のような狭い道をバスが通るのに驚きました。今までに2度ほど行ったことがあるのだけれど
そのときはJRで西岐阜まで出て、そこから15分ほど歩いたんです。今日は暑いこともあって、事前にバスの時間などを調べて、一番楽で効率のよい方法で。
美術館の建物に入ると、あまり人影もなく。
すると係のおねえさんが小走りでやってきたので何事かと思ったら、日傘を外の傘置き場に置いてくださいとの注意喚起でした。うっかりしました。家を出るときには外に置いておかなくては
と思っていたのに。今日は折りたたみ傘じゃなかったんです。
改めてチケットを購入して会場に入ると、あれ?結構人がいるんだ。
いずれも私のようなシニアがほとんど。まぁ平日の昼間はそんなところが多いですが、予想よりうんと多くの来場者。
そして、作品から溢れる迫力というかエネルギーというか。
どちらかというと大きい作品が多いのだけれど、そこに描きたいものがみっちりと高密度で描かれています。色も鮮やかで、あまり混色していないような。
描きたいとなったら、何にでも描くようで、包装紙や板、段ボールにまで描いていたのには本当にびっくり。それとお酒のガラス瓶。小さなものはご飯をよそうしゃもじの、裏と表両方に
描いてあったり。
シスコさんは私の母親より7歳年上の、大正2年生まれ。
そのくらいの生まれの人が、それも女性が絵を描きたいと思っても、なかなか許されるものではなかったはずで、彼女が絵を本格的に描き始めたのは50歳を過ぎてから。
描きたいという熱量が絵からほとばしる感じで、あまりじっくり見ていると頭がクラクラしそうなほど。色使いが激しいということや、みっちりと描き込まれた画面のせいもあるでしょうけど。
シスコさんの絵から私も力を貰った、というより、発破をかけられたように感じます。60代半ばなんだもの、まだまだやらなくちゃね。
所蔵品展示では、名古屋生まれのキシオ・ムラタという画家の絵に一目惚れ。
全く知らない画家でしたが、渋い色合いの中にきれいな色がところどころ散りばめられているところが魅力的。抽象画なので、タイトルを見ても?だったりするものが多かったけれど、
そこは想像力を働かせて見るのが楽しい。
メキシコで主に活動していたようで、同じような画家に愛知出身の北川民次がいて、そちらのほうが知名度が高いような気がしますが、よい出合いが出来ました。
外出中には全く起きなかった不整脈ですが、夕方からまた度々症状が。黄昏時、って言ってもまだ充分明るい時間帯だけど、そんな時間帯に出没?するのが決まりになっているような。
最初に気づいたのもやっぱり夕方でした。そんなふうに、体調を自分で観察して、どんなときに起きやすいのかなど把握しておくといいのかなと思います。