180402 さよなら制服スカート <教育の窓 男女区別なく選べる制服を>などを読みながら
満開の桜、散り際も賑わいがあっていいですね。わが家のベランダから見えるレンギョウの黄、アカヤシオの赤みがかったピンク、ソメイヨシノの薄桃色がちょうどいい具合に並んでいます。それぞれ自分の色を染め上げて、どれもいいですし、三つがそろってそれもいいです。背後のスギ・ヒノキ林の濃緑もちょうどいい配合です。これを混交林と先日のブログで書きましたが、大まかにいえば間違いではないと思います。ただ、林業の世界では針葉樹と広葉樹の混交を重要な森林管理の施策としていますので、その点では曖昧な使い方をしてしまいました。
ともかく山道をドライブしていると、レンギョウの黄は、これでもかと燃えるように目立ちます。アカヤシオもソメイヨシノとは違う、独特の目立つ濃いピンクですね。
そういう花木の盛んな有様を見ていると、今年も新学期を迎えたのだなと思います。私個人は、新学期とか卒業とか、あまい感慨を感じないタイプですが、普通はやはり真新しい制服姿や晴れ晴れした姿を、自分や、子供、孫を通して感じるのでしょうね。
さて今朝の毎日記事は<教育の窓男女区別なく選べる制服を>として、女子の制服に新風を読んでいる状況を報告しています。
<入学シーズンがやってきた。最近は女子の制服でスカートの代わりにスラックスを選べる学校が増えている。寒い地域を中心に以前から防寒目的で採用する学校はあったが、近年は宗教的な背景を持つ生徒や、性的少数者(LGBTなど)の生徒らへの配慮もあり、多様な選択肢の一つとして採用する動きがある。>
女子と言えば制服はスカートと考えるのは昔人間でしょうかね。そうでもないでしょうか。現代の男性の中には携帯カメラなどを使ってスカートの下を撮影しようとする人がいますね。それが若者だけならまだわかりますが、以前有名なTV解説をしていた教授が捕まりましたね。こういう感覚が私には理解できないです。
ま、女子高生とかもスカートの丈を短くしていくのが楽しいのかもしれませんが、首都圏にいる頃はエスカレーターとか階段では上を向かないようにしていました。変な目で見られないための防護線ですね。都会の変な趣向ともいうべきでしょうか。それは電車の中でも同じですね。
またまたくだらない脱線をしてしまいました。この間、依頼者から電話があり30分以上相談に応じていて、このテーマをうっかり忘れそうになりました。
<今年度からスラックスを導入する福岡県の高校2校を取材した。【下原知広】>結果は、<古賀市の県立玄界高校(942人)>では<同校は全校生徒の約6割を女子が占め、外国人の親や祖父母を持つ生徒も40人近くいる。佐伯・前校長は「日常生活では女性もスラックスをはくことが多い。宗教上の理由で肌を出せない生徒が今後入学してくることも考えられ、選択肢の一つとして取り入れたかった」と話す。>
学校も社会の一要素ですから、スカートでもスラックスでも、それぞれが選べることができることが重要でしょう。むろん男性もそのような選択はあり得るかもしれませんが、わが国はスコットランドのような伝統がないので、男性の選択肢としてはあまり考えにくいですか。
<那珂川町の私立福岡女子商業高校(393人)>の場合、<15年冬、柴田晴夫校長が地域の人権研修会で、性的少数者の支援に取り組む団体の代表から、身体の性と服装が合わず苦しんでいる子どもたちがいると聞いたのが、採用のきっかけだった。>
元々、寒い地域では防寒目的でスラックスの着用はあったようです。
最近の状況は<毎日新聞による都道府県教委への取材でも、スラックスを採用する目的が多様化している傾向がうかがえる。岐阜県教委によると、16年度の県教委の調査に対し、県立63校のうち23校がスラックスを選択できると回答した。調査では、全校がスラックスを採用した理由として防寒を挙げたほか、14校がLGBTなどの生徒への配慮、9校が防犯を挙げたという。>と目的もいろいろですね。
ところで、制服自体、本当に必要かどうか、そろそろ真剣に考えてもいいのかなと思うのです。<京都華頂大の馬場まみ教授(服装史)は「個人的には制服自体をなくし、生徒が自由に服を着られるようにすべきだと思う。>と服装の専門家の弁は私も賛成です。でも同教授は<とはいえ制服がある方が規律が保たれるといった声も根強く、現実的には制服をなくすのは難しい。>と制服に規律の意義づけを認めています。それこそ真の自立も規律の確立も得られないのではと思うのですが、マイナーな意見でしょうね。
そういえば、少し前<制服銀座の公立小、アルマーニがデザイン監修 計8万円、保護者が批判>がありましたが、どうなったのでしょう。泰明小学校ですか、その横をよく通りましたが、銀座のど真ん中で(数寄屋橋?)、こじんまりした雰囲気があり、そこを歩くのは割合好きでした。
しかし、8万円のアルマーニ監修制服なんてもので、学校の品格を保とうなんて了見にはとても賛成できませんね。公立校でもあそこに通えるような子供の保護者は別格なのでしょうか。ともかく制服で差別化するなんて発想自体が品格を疑いたくなります。
そういえば、安倍首相と麻生財務大臣の背広は品があります。別格ですね。私は背広を着ませんが、昔、少し凝ったことがあり、あれだけの品質はロンドンでもよほどの店でないとないのではと思います。いい背広を探してロンドンの店をはしごしたことがありました。
大人の制服ともいうべき背広、どうも格差を見せつけるようで、あまり好きでなくなりました。相手に失礼にならいない程度のものであれば、着るものはなんでもいいのではと思うのです。それは子供のうちから制服ではなく、服装を選択する意識を培養する機会を持つことが大事でないかと思うのです。
だいたい、制服のコストってほんとはいくらでしょうか。適正な競争により価格形成がされているのか、疑問を感じることがあります。
昨年暮れの毎日記事ですが<公立中制服高価格、家計に重荷 凝ったデザイン背景 公取委、業者競争促す提言>とあり、<公立中学校の制服が高いとして、公正取引委員会が業者間競争を促す異例の提言をした。特定のメーカーの「指定席」になっていたり、個性を出そうと凝ったデザインが増えていたりすることが高価格の背景。>とのこと。
しかし、その実態は保護者の家計と小規模業者の企業会計ともに楽でないようです。
<年収が伸び悩む子育て世代には痛い出費だ。一方、少子化が進む中、手間の掛かる注文の増加や材料費の高騰で業者も苦境に立たされている。>
そこには流通過程や学校側の闇がないのか、公取委がしっかりメスを入れる時期にきているようにも思うのです。
<全国平均の制服の販売価格は2007年からの9年間で5000円上昇した。制服は学校単位でメーカーに製作を依頼する形が定着している。公取委の調査では、特定の業者1社が指定され競争原理が働いていないケースや、学校が価格決定に関与せず業者任せにしているケースが散見された。>
公取委の提言に対し、文科省の反応はおぼつかない状況ですね。それでよいのか、現場の学校当局も考えてもらいたいものです。
<公取委の指摘に対し文部科学省は「制服に国として法令はなく、直接的な実態把握や指導はしていない」(担当者)と戸惑い気味。文科省や公取委は全国の教育委員会などに対し、保護者の負担が過重にならないよう呼び掛ける方針だが、公取委の提言に法的強制力はなく、価格低下につながるかは見通せない。>
いつの間にか8時になってしまいました。今日はこれにておしまい。また明日。