たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

性差解放どうなる? <存在感増す「トラガール」 人手不足で新たな担い手>などを読みながら

2018-04-23 | 差別<人種、障がい、性差、格差など

180423 性差解放どうなる? <存在感増す「トラガール」 人手不足で新たな担い手>などを読みながら

 

昨日はうっかり薬の服用を忘れてしまい、夜なかなか眠れず、久しぶりに睡眠不足の一日でした。それも和歌山市まで往復したので、普段以上に疲れてしまいました。いろいろやることがありそうですが、今日は早めに帰宅しようかと思っています。ブログも簡単にして・・

 

毎日朝刊で<存在感増す「トラガール」 人手不足で新たな担い手>と大きく取り上げていました。なんだ「トラガール」とはと思いながら、かわしらしい若い女性が大きなハンドルを握っている写真が目に飛び込みました。どうやらトラック運転手の女性をそう呼んでいるようですね。でもなぜ「トラ」かは説明がありません。ま、名称はそれぞれが気に入っていれば好きなようにつければいいのでしょう。

 

さて記事では<「トラガール」と呼ばれる運送業界で働く女性トラックドライバー。業界にわずか2・4%しかいないが、人手不足の中、新たな担い手として存在感が出てきているという。>と頭書きして、矢澤秀範記者がトラックに乗り込み取材したようです。

 

2.4%という数字、思ったより多いなと私は感じましたが、どうでしょう。当地ではあまり見かけない印象ですが、実はよく見ていないのかもしれません。というのは最近、その女性ドライバーから相談を受けましたが、小柄な感じのいい人でした。トラック運転手というと、強面のお兄さんとか、年季の入った年配の男性を思い浮かべてしまうのですが、よく考えると運転席が高いこともあり、あまり運転手の顔まで見ていないなと思うのです。

 

それに比べると、普段よく見るのは軽四を運転する女性、しかも結構猛スピードで走り抜け、一分一秒を競うような感じで、できるだけ近づかないようにしています。といってものんびり運転していると、いつの間にか後ろにぴたりとつけて、早く行ってという感じでついてくることもあります。田舎の女性は、家事に仕事に追われ、しかもパートを2つ、3つを切り盛りしている人もいるので、大変なんでしょう。また介護支援で回っている介護の女性も結構、忙しそうです。

 

それに比べると、トラック運転手は、収入もよくなり、待遇もいいようです。とはいえ、男性のトラックドライバーもこれまで依頼者でいましたので、給料が低くて、かなり時間的に厳しいことも聞かされていましたから、トラック運転手だからといって、決して条件の良いところばかりではないわけですね。

 

その点、記事で紹介された<マイシンは、女性の採用に積極的で、4月現在、運転手135人のうち女性は30人。女性比率22・2%は業界で群を抜く。>というのです。

 

それにはそれなりの理由があるし、会社の能動的な取り組みが効果的なようです。

<働き方にもさまざまな工夫を凝らす。女性ドライバーの多くは子育て中のため、個別宅配ではなく、納品時間の変更がほとんどない事業者向けの配送を振り分けた。これなら勤務時間が決めやすい。子どもが学校を早退しても、社員間でカバーし合う。女性用トイレも増設した。>そうですね、シングルマザーが多いのかもしれません。他方で、夫がいて共働きでも子育てを含む家事を共同する意識の乏しい場合が少なくないことも背景かもしれません。

 

とはいえ、マイシンのような積極的な取り組みにはいろいろ副産物もあるようです。<常温便を束ねる一般部の春日彰吾部長(41)は「今までは仕事に人を付けていたが、発想を変えて人に仕事を付けるようにした」と話す。女性が増え、社の雰囲気が明るくなったという。>

 

男性社会といった意識で、トラック輸送事業を考えていると、事業自体の柔軟性とか雇用環境の改善とか、あるいは女性がいることで男性の新規採用も増えるといったことは期待でなくなるのではと思うのです。

 

それはトラック事業に限らないですね。農業は夫婦共同で働くという長い歴史を持っていますが、林業や漁業(海に出るのは男性だけ)ともに女性禁制といった慣行があったように思いますが、林業は次第にそういった意識が薄れてきているかと思います。とはいえ、まだ女性の林業労働者は極めて限られるように思うのです。漁業ではいまも船長なり船員となると極めて希ではないでしょうか。

 

しかし、性差による職業なり仕事に区別があってよいのかと思うのです。女性が進出することにより、林業の世界も変わっていくでしょう。漁業もまた然りですね。それ以外の分野でも女性の進出が限られているところは少ないですね。

 

毎日朝刊では<改革、粛清、サウジの春 女性運転解禁「ついに夢が」 32歳皇太子が主導>と、サウジアラビアでようやく女性が車を運転できるようになったことを取り上げていますが、これまでのアラブ世界の女性に対する禁制をおかしいと思う人は少なくないと思います。宗教上の理由という根拠も揺らぎつつあるように思います。イスラム教は世界中に広がっていますが、アラブ世界以外では、女性の活動はほとんど制限されていないように思うのです。

 

さてわが国でも、いろいろな分野で、合理的な理由もなく禁制を強いている、あるいは無意識的にシャットアウトしているのを看過しているように思うのです。そろそろ開眼して、維新の時、外圧で多くの禁制を解除したように、現代においても意識改革する必要があるように思えます。

 

今日はこれにておしまい。また明日。