紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

ペテンな飲み物

2008-07-19 22:59:04 | たべもの
 先日、お風呂上がりに、キリッと冷えたしゅわっとしたものが飲みたい!と切望した。このまま「たぬき亭」の2Fでブログにとりかかるつもりだったので、炭酸飲料のある隣の家まで行くのも面唐ュさい。

 そや! 
 いただきものの、おいしいビールがH氏専用の小さい冷蔵庫に入っているはず!

 350mlのビールなんて、普段ならとても飲みきれないので絶対手をつけないのに、その日はあまりの暑さで、後先考える気力すらなかったのかも。

 プシュッと缶を開け、ごくごく飲んだ最初のビールの美味しいことったら!! えっ?ビールってこんなに美味しかったっけ?と首を傾げた。よく考えればお風呂上がりの蒸し暑い夜に、普段より上等のビールを飲んでるんだから、そりゃ美味しいよな。しかも最初の一口目(とても一口じゃなかったけれど)。

 ところがゴキゲンでブログを書き始めたら、さっきのビールがじゅわっと汗になってくるのである。なので、もう一口いく。すると、ほどなくじゅわっとビールは汗に変貌を遂げるのだ。350も飲めないしどうしよう、というのは、全くの杞憂で、なんなく空にできた。

 空にはできたが・・・なんだかビールって、アヤシげでペテンな飲み物だとつくづく思う。これってマルクス兄弟の映画で、グルーチョ・マルクスが、釣り糸を付けたお札(現金)を渡して、別れ際釣り糸をさりげなく引っぱり、自分のャPットに呼び戻す、みたいなドライなペテンの気分なのである。

 飲み物だから「栄養にする」とか「血肉にする」といった野望は持ち得ないが、せめて「喉を潤す」のだから、「喉が潤った期間」というのが、もう少し継続して欲しかった。

 それともビールというのは、もともとこういう前提のものなのだろうか? この「飲んでも飲んでも喉が渇く」地獄の亡者みたいな責め苦こそが、ビールの醍醐味だったのであろうか? それなら、むしろペテンな飲み物、というよりは、「Mな飲み物」というべきかもしれない。