紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

ハトや!

2007-02-27 22:38:57 | ファミリー
 昨年の春に、うっかりと2階のベランダの梁に、鳩が巣を作るのを許してしまった。これがすべての間違いだった。

 「ハト派」などと穏やからしい響きと、平和のシンボルとして神社仏閣に群れ集っているが、なんのなんの彼らの執念深さはヘビよりもオソロシイ。

 小鳩たちが巣立ったのを期に、巣を落としてあらゆる策を労し、鳩を追放流罪に処しようとした。CDをぶらさげ、鷹型の模型?を吊るし、ザクロの棘だらけの枝を置いた。前のふたつに効き目はなかったが、ザクロの棘はかなり効果的だった。そうそう、H氏と鳩の鉢合わせ効果、というのもあった。

 いつしか強風でザクロの枝は飛ばされて、季節は巡り、またしても仲睦まじそうな「つがい」のハトがブロック塀にたたずむという不吉なサインが現れた。その後何度も、まだ巣が形成初期の段階で、打ち壊し追放の刑に処したが、懲りることを知らないのか、学習能力がないのか、あくまで楽天的で前向きな性格なのか、同じ場所に巣を鰍ッようとしてるのだ。なんなのだ、一体? 人間の理解を超えた所行である。

 今日も小枝をくわえて、地べたをぴょんぴょん歩いているハトを目撃した。いつもの梁をみあげれば、たぶんメスのハトが夫の帰りを待っている様子である。人間に見つかった気配にも、われ動じず、とばかりに静止画像であった。

 そのうちにオスのハトが戻って来た。まっすぐに梁には行かず、まず電灯の傘のあたりに止まって、微動だにしない。私がサッシをそっとあけて見上げると「ワシ、知らんもんね。ここの梁で巣づくりなんてしらないけんね」という目をしているが、こっちは証拠を掴んでしまった。「知らんけんね」の目を装っていても、くちばしには小枝が挿まれているのだ。決定的な状況証拠、現行犯の瞬間をばっちりと。




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