紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

禍福はあざなえる縄

2006-01-15 22:15:58 | ファミリー
 久々に暖かい一日だった。暖房を付けると気持ち悪いくらいの。一日仕事をして、帰ったら晩ご飯の支度。昨日買い物をしておいたので、仕事からスーパーに立ち寄る事なく、直帰だったので時間に余裕があり、楽勝だった。

 主婦をしていてちょっと悲しい事は、仕事から帰ったらすぐ晩ご飯の用意をしなければならないけれど、当然はらぺこ状態で台所に立つので、料理を作るパワーを補給するため、手近にあるものをとりあえず食べざるを得ない、ということ。あるいはつまみ食いに走ってしまうこと。そしてそれがたまにはつい度を越すので、お料理が出来上がった頃には、あんまり食べたくなかったりする→自分にとってはあんまり意味の無い晩ご飯になる→とてもパラドキシカルな思いにかられる。(たまに、ですけど)

 夕食が外食になることは、めったにない。いしいひさいちの「ののちゃん」に出て来る「松子さん」みたいに「きょうのおかず、なんにしよー」と、結婚後10年は悩んだ。その間、おばあちゃんにはずいぶん助けてもらった。できない事は補ってもらえ、沢山の料理の方法やレシピを教わった。同居ならではのプラス面である。
 今は「慣れ」と「惰性」と「応用力」のおかげでずいぶんスムーズにできるようになったし、たとえ少し遠出して疲れていても、晩ご飯を作るパワーは温存できるようになったし、遠出のおみやげは、すぐおかずになる物をみつけてこれるようになった。

 とはいえ自分でおかずをつくれるというのは、とてもうれしい事でもある。料理ができない白洲正子さんが晩年、娘さんの桂子さんに自分の食べたい料理を「作って作って」とおねだりした、という話を読み、「食べたいときに、食べたいものを自分で作って食べられるのは、なんて幸せなんだろう!」としみじみ思った。(『件p新潮おたのしみ特別号/2000年12月臨時増刊号・達人と一緒に暮らしを遊ぶ術』より)

 去年だったかカーラジオを聞いていたら、内田樹さんがゲストで出演されている番組があった。
 「どうして女は男より長生きなのか?」という話。彼の回答はこうだ。「それは女性が自分の食べたい食材を買って、自分の食べたい調理法で料理し食べる、それを毎日繰り返しているから」。
 ひんぱんに「これ、食べたい!」と思い込む私には、かなり説得力ある説だった。

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