花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

園芸科学科フローラの功績 2

2021年11月23日 | 園芸科学科
子供たちにインタビューしているのは園芸科学科時代のフローラ。
名農には現在、地元の小中学生対象に開催している
食と環境のコンクール「アグリチャレンジ」というイベントがあります。
実はこのイベントを初めて企画実現させたのがフローラたちなのです。
秋になると全国各地のコンクールに参加しては楽しんでいた当時の彼ら。
この楽しさを地元の子供たちに伝えたいと考え、
当時の校長先生の後押しもあって、すべて一任され立ち上げました。
小中学校への案内文書の発送、作品の受付と整理、授賞式の進行と運営、
さらに副賞の調達配布まですべてメンバーが行いました。
確か最初は副賞にかかるお金さえも
フローラがいただいた賞金を当てていたのですからびっくりです。
また現在はなくなってしまいましたが
「アグリサイエンス」というイベントも行っていました。
これは中学生なら何年生も参加できるという農学実験に特化した体験入学。
たくさんの先生方にお願いし、野菜、果樹、加工、環境、風力発電コンペなどの
体験学習を通して子供たちに丸一日農学の魅力を知ってもらうという企画でした。
こちらの文書案内、受付、案内、受講証の製作、開閉会式の運営なども
すべて園芸科学科のフローラが担当。遠くは岩手県や青森市の中学生も
参加するなど、みんなで楽しく名農を盛り上げたものです。
アグリチャレンジ、アグリサイエンスという有意義な教育イベントを
高校生が企画運営するというユニークな取り組みが評価され
のちに教育の甲子園と呼ばれる時事通信社の教育奨励賞を受賞。
受賞された他県の校長先生と肩を並べて
フローラの代表が東京で行われた表彰式に出席しました。
これらすべて園芸科学科時代のフローラが生み出した教育遺産なのです。
昨日、無事閉科式を終えた園芸科学科。
残り数ヶ月ですが、最後まで名農を牽引してくれるはずです。
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被災地でボランティア

2021年11月22日 | 園芸科学科
現在でこそ環境システム科に所属し、
毎年環境研究に精を出しているフローラハンターズですが
そもそもは園芸科学科の草花班出身。
移籍した後も、よく支援していただいていました。
今日の午後は、そんな実家でもある園芸科学科の閉科式。
とうとう帰る場所がなくなってしまいます。
そんなことで園芸科学科時代の思い出を昨日から紹介しています。
ここは岩手県山田町の仮設住宅。草花班だったフローラは
名農のボランティアチームの一員として花を使ったボランティアをしていました。
学校としてのメイン活動は地域の方や地元の高校生と一緒にプランターに花を植え
元気になってもらおうというものでしたが、フローラだけは常に別行動。
震災直後は花を植えるのではなく、塩害を起こしている花壇を
マイクロバブルで除塩し、植えられる状態に復元する活動を実施しました。
これは2013年頃。この時は仮設住宅の皆さんに
鉢植えのサンパチェンスを届けました。しかし単なる鉢植えではありません。
理化学研究所の協力で室内に花を飾っても徒長しない工夫を加えているのです。
サンパチェンスが部屋で明るく咲いている。多くの人は気づきませんが、
花壇用の花が室内で咲いているのは、実はとんでもない風景なのです。
思いやりに先端技術をこっそり添えて届ける活動に皆さん大喜びされました。
まさに園芸科学科草花班という活動をしていた頃の話です。
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別れても好きな人

2021年11月22日 | 園芸科学科
フローラで最も有名な研究は「白いリンゴ」。
しかし最初に作ったのは2009年、閉科直前の生活科学科の女子たちでした。
フローラはこの年、園芸科学科2年の男子で結成。
よく大会でお姉さんたちとご一緒したことから
卒業された後はフローラが研究を引き継ぎました。
これは2014年のフローラ。第1農場で白いリンゴのTV取材を受けています。
番組はNHKで今も放映されている「あさイチ」。
朝から丸一日密着取材していただきました。
収穫後、白いリンゴをNHKのスタジオに送り
確かV6のリーダーである坂本さんに食べていただいたのを記憶しています。
生活科学科の女子が考案した白いリンゴを発展させ
マスコミにも頻繁に登場した園芸科学科時代のフローラ。
そして白いリンゴを食べてくださったV6。
大好きな皆さんですが、偶然にも今年でお別れ。
しかし脳裏に刻まれた輝かしい姿は消えることはありません。
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初の国際大会

2021年11月21日 | 園芸科学科
種差海岸のサクラソウ救出に立ち上がった3年生が卒業した後、
その意思は後輩に引き継がれていきました。
そしてサクラソウ救出やマイクロバブルでの除塩活動が認められ
2年生たちが3年生になった2012年、ストックホルムで開催された
青少年水大賞に出場することになります。これはその時の様子。
ヴィクトリア王女様にご挨拶をしているのは当時のメンバーです。
フローラには希望する1年生に研究機会を与えるJr.制度がありますが
この彼女たちはその第1回生。好奇心が旺盛なメンバーで
1年生ながら秋には学会主催の発表会に参加。
さらに国立局地研究所と連携して「白夜のひまわりはどこを向くか」という
テーマでなんと北極を舞台に研究もしました。
またストックホルムでの国際大会とまったく同じ時に開催された
農業クラブの東北大会にも青森県代表として出場。
園芸科学科ここにありと、日本や世界で大暴れしました。
実は彼女たちが入学した時の園芸科学科の入試倍率はなんと2倍以上。
新聞でも高い倍率の学科として取り上げられました。
みんなが花を学びたい、花に関する仕事がしたいとやる気満々。
そんなとんでもない倍率の入試を突破したメンバーでした。
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園芸科学科最後のメンバー

2021年11月21日 | 園芸科学科
フローラは2015年から環境システム科に移籍することになります。
ここで発表しているのは園芸科学科最後のメンバー。
2011年に活動を始めたサクラソウの救出活動は、
その後、自生地の保全活動へと舵を切っていました。
彼女たちは保全生態学の権威である当時東大の鷲谷先生や
筑波大学の先生方からアドバイスをいただき精力的に活動を推進。
その活動が青森県に認められ、日本で初めて開催されたアジア国立公園会議での
発表を依頼されます。もちろん唯一の高校生発表者。それも英語での発表です。
さらに農業クラブでは、この活動をプロジェクト発表と意見発表の2つで披露。
いずれも青森県大会で最優秀。大活躍しました。
確か東北大会の会場となった仙台にフローラは
2〜3年生全員12名ぐらいの大所帯で乗り込んだのを覚えています。
これには理由があります。翌年、環境システム科に完全移籍することになっていたチームは
3年生は園芸科学科、2年生は環境システム科という不思議なメンバー構成。
そのため園芸科学科時代に作り上げた「やるなら楽しく精一杯」という流儀を
この大会を通してバトンタッチしたいという願いがあり
学科こそ違いますが、春から同じ目標に向かって一緒に活動してきたからです。
園芸科学科最後のフローラにとって有終の美を飾るにふさわしい活動でした。
なおここで説明している園芸科学科最後の女子メンバーは筑波大学に進学。
フローラ2人目の筑波大生誕生となりました。
このように園芸科学科時代は頼もしいお姉さんが多く、
グイグイ引っ張ってくれたものです。
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