花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

お裾分け

2025年02月01日 | 生物生産科
先日の3年生最後の課題研究。
活動が終わったら、野菜班からピザをいただきました。
どうやら最後はピザパーティーでもしたようです。
いただいたピザは「ドミノピザ」。
実は2024年春、野菜班は長年の南部太ネギの普及活動が認められ
ドミノピザが主催する産直ドミノ基金アワードでCEO特別賞を受賞しています。
4月にCEOが来校され授与してくださいましたが、当たり前ですが外国の方。
みんな緊張したそうです。そんなことで最後のパーティーは
ドミノピザになったのではないでしょうか。お裾分け。ありがとうございます。
FLORAには真似できない地域に密着した活動には頭が下がります。
さて昔、名農にもマーケティング関係の授業がありました。
そこでよく教材で出てくるのが「ドミノピザ」。
世界で最初にピザのデリバリーを始めた会社だからです。
それまでは店舗でピザを提供していましたが、それだときれいな店が必要で
維持費もかかります。すごいのは店を持たず、お客様に届けるという逆転の発想。
会社はピザを作るだけでいいのです。またこのアイデアを成功に導いたのが
冷めない保温バッグの発明。配達用のバイクの後についている箱です。
優れたアイデアとそれを支える発明。この2つによって高く評価されています。
このように美味しいものをいただくと、
FLORAも食べ物研究をしたいものだといつも思ってしまいます。
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南部の柿の物語

2025年01月22日 | 生物生産科
今年も南部町特産の妙丹柿の干し柿ができました。
この柿は小ぶりな渋柿ですが、干し柿にするとねっとり甘く
美味しいことから、その昔、南部の殿様が他県からいただき、
この青森県南を中心に食文化として根付いています。
しかし最近は妙丹柿の消費者も生産者も激減しています。
TEAM FLORA PHOTONICSは、この特産妙丹柿の復興を願い
2010年から光による渋抜き技術を開発。2011年に京都大学で行われた
科学アイデアコンテストでグランプリを受賞しました。
すると地元メーカーからFLORAに協力依頼が来ます。
そこで1ヶ月の時間をいただき、新聞記者さんも招いて
新しい真空による渋抜きを披露し、大いに話題となりました。
その後FLORAは、生物生産科の生物工学研究班に技術化を依頼。
その結果、地元メーカーが商品として今も販売しています。
ぜひメーカーのホームページやPR動画をご覧ください。
2018年FLORAは再度、妙丹柿に着目。ここで行ったのはドライ粉末化です。
粉になった妙丹柿は柿の風味を残しながら和三盆糖のような優しい甘さ。
文化祭でお餅にまぶして試食していただいたところ大好評でした。
実はこれがTEAM FLORA PHOTONICSの最後の研究でした。
ところが2023年に生物生産科の女子2名で食農班を立ち上げ、再び研究を開始。
とても嬉しいことなので、FLORAは全てのデータや物品を提供し応援しました。
その結果、新しい方法でのパウダー化に成功。
さらに干し柿の漬物も開発し、全国の食の大会で大活躍しました。
とてもFLORAにはできない技。大いに賞賛したいと思います。
そんな食農班も今年度をもって解散とのこと。お疲れ様でした。
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これぞ太ネギ

2024年12月09日 | 生物生産科
名久井農業高校の野菜といえば自他ともに認めるのが「南部太ネギ」。
栽培する農家が少ないため、生産量もごく僅か。貴重なお宝食材です。
先日、玄関前にこんなにもネギが山積み。
太さ4cmはあろうかという姿から、すぐに南部太ネギだとわかりました。
今まで何度も見てきましたが、これは特に太く立派です。
さすがは復活させた生物生産科。高い栽培技術を持っています。
情報ではこの山積みの太ネギは、
学校給食の食材として使われるのだそうです。
地元南部町のお宝を食べて学ぶ企画のようで、
なかなかいい取り組みだと思います。
もうネギのプロジェクトは10年取り組んでいるロングランプロジェクト。
来年はどんな展開が見られるのでしょうか。
さて今日は本校に台湾の高校生御一行様がやってきます。
FLORAはいきなりミスト研究の英語発表をすることになりました。
フルバージョンで発表するのはストックホルム後、初めて。
大丈夫でしょうか?
また午後の課題研究では別件でオンラインで取材を受けます。
まだまだ落ち着かないFLORAです!
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文字入りリンゴ

2024年11月24日 | 生物生産科
NAKUIなどの文字が入ったリンゴです。
もちろん80周年でお客様をお迎えするために、夏から作ったものです。
この時期に収穫できる品種は「ふじ」。
ふじは真っ赤にならないので、ちょっと文字がぼんやりしますが
ちゃんと読み取ることができました。
青森県ではこのような文字入りリンゴは珍しくありませんが
このようなオリジナルは発注しなければなりません。
外注したら結構な金額がとられそうですが、自前で作れるのが農業高校。
本校の果樹部門を担当する生物生産科の皆さんの成果です。
お疲れ様でした。
なおかつてFLORAが最初に作った白いリンゴは
真っ赤に色づく「つがる」という品種。
しかしFLORAはシナノ系、ふじ、王林でも成功。
意外と真っ白になるので驚いたものです。
ではなぜ作らなくなったのでしょうか。
それは夏の猛暑。暑くなると赤の色素の合成は抑制できても
カロチノイド系の黄色の色素合成は止まられません。
したがって今作ると、みんな黄色になってしまいます。
この猛暑の壁に苦しんだ先輩は、ふじも王林もみんな黄色にして
品種当てクイズをしようと苦し紛れのアイデアを出しました。
みんな黄色でも品種が違う、これも面白いかもしれません。
本日FLORAは京都からみちのく青森に帰ります!
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緑育心

2024年10月18日 | 生物生産科
ここは名久井農業高校の第1農場。
昔は前川原農場と呼ばれていました。
名農はかつてここに校舎がありました。
しかし度重なる馬淵川の氾濫。大雨が降ると生徒たちは
農具はもちろん、ウシも校舎の中に避難させたといいます。
そんなことで昭和40年代に現在の高台に移転したというわけです。
しかし造成したばかりの校地には植物がありません。
春は強風が吹く地域なので学校は砂嵐。地域にも迷惑をかけたそうです。
それをなんとかしようと全校生徒で始めたのが緑化活動。
毎日のように授業で樹木などを植えるといわれています。
このような先輩方の努力で、現在の名農は
緑に覆われ、リスも見ることができる緑のキャンパスになりました。
その努力は環境緑化活動で総理大臣賞を受賞。
「緑育心」のスローガンのとおり、日本一美しいキャンパスと
緑を愛する生徒たちに認められたのです。
この活動を支えたのが農業クラブの地区分会活動。
校内はもちろん、地域までも花と緑でいっぱいにしようという活動で
「緑育心」の原点でもあります。
今日は金曜日。朝から学校を飛び出し、秋の地区分会が行われます。
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