花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

今後ともご贔屓に

2021年03月31日 | 学校
令和2年度も今日で千秋楽。
コロナで大騒ぎとなり、オリンピック2020は延期。
学校も一時休校になるなど、とんでもない1年でした。
しかし解散したフローラからバトンタッチしたハンターズが
先輩たちができなかった青少年水大賞でグランプリを見事受賞。
こちらもある意味、とんでもないことを成し遂げました。
良いことも悪いことも群を抜いています。
何はともあれ「記憶にも記録にも残る1年」となりました。
この1年、トレジャーハンターズの活動に
多方面でご支援ご指導いただいた皆さまに本当に心から感謝いたします。
さて今度こそ解散そして廃班になるだろうと覚悟していた環境研究班ですが
ご存知の通り、またまた延命措置がとられました。
世界チャンプになった今、もう目標なんてないんじゃないのと思うでしょうが
不思議には果てがありません。逆に探れば探るほど疑問が吹き出し
それを解決する面白いアイデアが湧いてきます。
フローラ、ハンターズに続く環境班第3世代もきっとその面白さにはまるはずです。
弥生三月も今日で終わり。明日は環境班の2回目の活動が行われ本格的にスタートします。
どうぞ彼らの悪戦苦闘を一緒に楽しんでもらえると幸いです。
今後とも精進したしますので、ご贔屓お引き立ての程
よろしくお願いいたします。まずはお礼の口上まで。
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お願いフレッシャーズ

2021年03月31日 | 研究
テーマに関係なく課題研究を進めるには、さまざまな資材が必要です。
もちろんいくらでも安価なものを求めるため、
地域のホームセンターなどでその多くを買い求めることになります。
中にはかさばるものもあり実験室に搬入するのも、ひと苦労。
先日も大きな容器を6個、土肥実験室に運ぶことになりました。
しかし、まだ春休みなので頼りにしたい新メンバーがいません。
するとどうでしょう。遠くから見たことのある顔が近づいてきます。
なんと先日卒業したばかりのハンターズではありませんか。
この日は離任式。転勤される先生方に最後のご挨拶をしようと駆けつけたようです。
たくさん卒業生が来ていましたが、皆さんスーツとネクタイ。
どなたもフレッシュな新社会人の姿で、眩しいぐらいです。
そこでつい悪いことを思いつきました。重い荷物の搬入です。
もうOBになったのはわかっていますが、
教師の悪い癖で、縦の関係を引っ張り出し
自動車から玄関まで運んでもらいました。
自立しなきゃいけないのはこちらかもしれません。
また元気な姿を見せてください。
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視点はSDGs

2021年03月30日 | 学校
2020年12月、環境研究班は開発途上国の持続的農業に貢献する
技術開発の継続活動が評価され、ジャパンSDGsアワードで第2位当たる
副本部長賞(内閣官房長官賞)を受賞しました。
そこでハンターズは外務省から総理官邸に招かれましたが
当時は今よりもコロナ感染者が多い時で、高校生が行くことができず
代理で学校長がいただいてきました。
これについては大会関係のホームページで紹介されていますのでご覧ください。
さて先日、主催者からSDGsマークのデータが2種類ハンターズの元に届きました。
日の丸に桜のこのマークは以前から使われていますが、これはSDGsバージョン。
使用するには事前に許可が必要ですが、今回は活動が認められたので
ホームページや学校の冊子に使っても良いとのお知らせでした。
学校のホームページに反映するには時間がかかるので
一足早く、まずはここでご紹介したというわけです。
幅広い植物研究に挑戦していた園芸科学科時代のフローラですが
環境システム科に移行してからは水質浄化、空気浄化など方向を環境研究に変えました。
手をつけてみると今まで知らなかったいろいろな問題があること、
その多くが農業に深く関連していることがわかり
農業高校の新しい活動分野になる手応えを感じています。
昔から環境活動に取り組み、成果をあげている先輩農業高校もいますが、まだ少数派。
ここ数年、マスコミはもちろん、農業クラブの全国版機関誌でも
フローラやハンターズの活動が紹介されるようになったので
今後仲間がどんどん増えてくると思われ楽しみです。
さて今日はフローラ、ハンターズに続く環境班第3世代が誕生します。
それと同時に新テーマが決まりますが、環境路線を継承するのは間違いないでしょう。
今度はどんな知らないことに出会えるか楽しみです。
なお先日、内閣府から連絡があり、ハンターズの取り組みが公開になったそうです。
英文ですが、ぜひクリックしてご覧ください。
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ネタ帳はデスノート

2021年03月30日 | 研究
不気味な黒い表紙のノート。
チームフローラフォトニクス時代のもので今も倉庫に大切にしまわれています。
よくインディージョーンズなど冒険映画に出てくるのが、財宝が眠る場所を示す古地図。
事件に巻き込まれながらも、謎解きしてお宝に近づいていくのが定番のストーリーです。
実はこのノート。なんとフローラが残していった宝の地図なのです。
全部数えると5〜6冊はあると思いますが、中にはいろいろな研究テーマや
いつ何に使うのかわからないアイデアなどが書かれています。
ところが誰かに見せようと思って書いていないため、解読不能も多数。
中には鉛筆で書いた変な図だけが書かれているものもかなりあります。
そこで、なんとか読み解けるものをリストアップしては、
研究テーマを決める際のヒントになるかと思い、毎年この時期に開いてます。
代々フローラはこんな思いついたテーマを継ぎ足し継ぎ足しで
書きためているので、ノートの中はまるで門外不出の老舗鰻屋のタレ。
どのテーマも面白そうで、誰もがやってみたくなる魅力満載なものばかりです。
2019年、急遽結成されたトレジャーハンターズ 。初めましてと挨拶をしたのがもう4月。
いつもより遅いスタートでした。そこでテーマ探しに頼ったのがこのノート。
いくつかリストアップして、みんな手分けしながら
成功した自分の晴れ姿を想像しながらチャレンジしました。
ところが進む道には落とし穴がいっぱい。呪われたようにみんな次々と迷路に迷い込み脱落。
辛うじて最後のレポート製作まで辿り着けたのは数テーマしかありませんでした。
漫才でいえばネタ帳ですが、チームにとってはまさに「デスノート」。
書かれたことを安易に信じて進むと、ミイラとりがミイラになってしまうのです。
とはいっても水質浄化システム「バイオエンジン」や「サラダふき」、
「光によるカブの肥大促進」などお宝研究がたくさん出てきたのもこのノート。
きれいな薔薇には刺がある。魅力満載で誘ってくるのですが未来は保証しない厄介者です。
さて今日は記念すべき環境研究班の最初の顔合わせ。
4月にジェットスタートを切るために、今年もこのノートが登場します。
魅力に惑わされて何人も倒れた悪魔の道を辿るのか、
はたまた運よく栄光の架け橋を進めるのか。運命の日です。
ちなみに世界グランプリを受賞した「三和土」研究は、
このノートには書かれていないハンターズの完全オリジナル。
ノートの誘惑に負けない強者が栄冠を勝ち取りました。
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トレビアの泉

2021年03月29日 | 学校
春になっていろいろな植物が芽を出し始めています。
こちらをご覧ください。まんまるい形の芽が膨らんできました。
まるでふきのとうのような姿ですが、色が赤く奇妙です。
これはルバーブ。「蓼食う虫も好き好き」というタデ科の植物です。
和名では大黄。漢方薬の原料にもなります。
タデ、薬というワードから想像すると苦そうなイメージですが
食べるととても酸っぱいんです。砂糖との相性が良いことから
ジャムにすると抜群の味。食べたことがある人も多いのではないでしょうか。
ただ寒さや強光に当たると胆石の原因となるシュウ酸が増えるという欠点があります。
そのため海外では袋をかぶせて遮光して栽培する場合があるそうです。
この辺りでもルバーブ栽培は珍しくありませんが、遮光するとは初耳。
そこでピンときたのが2016年のフローラメンバー。
なんとふきのとうの葉であるふきの葉を地際から葉のすぐ下まで
オガクズや籾殻で覆ったのです。なぜならふきもシュウ酸が多い植物。
煮物にしないと食べられません。遮光したらシュウ酸が減るかという興味本位の研究でしたが
分析してびっくり。ほぼありません。生食するトマトやレタス以下ではありませんか。
遮光したので茎はウドのように真っ白。そこでスライスして洗って食べてみました。
するとえぐみなどありません。ドレッシングをかけると完全にサラダとして生食可能。
おそらくふきを生で食べた人はいないはず。シャキシャキした新食感は感動ものです。
この研究は2年繰り返し行われ、間違いないことを確信した後、
京都大学で開催されるテクノ愛で発表。すると新食材の誕生と評価されグランプリを受賞。
秋の京都で大喜びしたのを覚えています。
なお留意点は葉のすぐ下まで籾殻で覆う必要があること。ふきは日光に敏感で
少しでも茎が出ると緑色になってしまうのです。思ったよりも茎の伸長は早く
担当した彼は毎朝籾殻を足すのが大変だったと話していました。
今もなお馴化温室脇の大鉢からは当時のふきが毎年元気に葉を伸ばしています。
もう春。きっと顔を出しているはずです。
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