花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ふきを生で食べよう

2022年04月29日 | 研究
この料理をご覧ください。名前を「サラダふき」といいます。
これは2016年のTEAM FLORA PHOTONICSが研究開発したもの。
とはいっても開発したのは料理ではなく、生で食べるための栽培法です。
一般的にふきはめえぐみがあるため生では食べません。
このえぐみの正体はシュウ酸。あまり摂取しすぎると
結石ができるなど体に悪影響を与えます。
したがってふきは一度煮ることになります。ご存じふきの水煮です。
しかし煮てしまうと当たり前ですが食感が悪くなります。
さらにビタミンやポリフェノールが溶出してしまいます。
そこで考えたのが生で食べるふきを育てる特殊栽培法です。
栽培は思ったより簡単。ホワイトアスパラと同じように
茎を遮光して軟白にすれば良いのです。
しかし注意しなければならないことがあります。
ふきは想像以上に光に敏感で葉のすぐ下まで遮光しないと
すぐに緑化するのです。チームが考えたのはオガクズや籾殻で茎を埋めること。
茎が伸びたらどんどん足していくのです。
そして収穫時期になったら掘り上げますが、成功すると茎は真っ白。
透明感すら感じる白色です。これを切ってさっと水洗いしたらもう完成。
ドレッシングでもかけるとまるでウドのような風味です。
専門機関の分析の結果、心配されるシュウ酸はなんと 従来の半分。
これは生で食べるトマトよりも少ない量です。
試食された先生方はえぐみがなくシャキシャキした食感に驚いていました。
この年、フローラが開発した「サラダふき」は科学技術大会でグランプリを受賞。
新聞にも大きく取り上げられました。
チームの本拠地である順化温室の脇には開発のために当時のメンバーが植えた
日本一巨大な「らわんぶき」が顔を出しているはずです。

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2 コメント

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Unknown (澤井)
2022-04-29 08:49:55
フキ
美味しいですねー
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試してください (Flora Hunters)
2022-04-29 15:44:43
上下を切った袋を鉢植えのふきに被せ、
おが屑や籾殻を葉の根元まで入れて茎を遮光します。
毎日少しずつ伸びるのでそれに合わせて
おが屑を追加するあたりが少し面倒ですが
どこにも売っていないシャキシャキのふきになります。
ぜひお試しください。
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