花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

DEATH NOTE

2023年03月31日 | 研究
今年も新しい研究テーマを決める時期が来ました。
最近のFLORAのテーマ設定の方法は、先輩の失敗研究の中から
磨けばお宝になりそうなものを見つけるスタイルが主流。
宝石の原石である失敗研究は、なんと約30テーマにもなります。
今年で結成15年目。つまり毎年約2テーマは失敗していることになります。
確か卒業したばかりのFLORA HUNTERSでも2年間で3テーマ失敗しました。
そのなかには先輩が失敗し、その数年後にまた別の先輩がトライしてまた失敗。
3度目の正直と思って取り組んだのにまたまた失敗という悲劇もありました。
輝きそうに見えて実はインチキのイミテーションだったのか、
はたまた磨く技術が未熟だったのかわかりませんが、
何人ものミイラ取りがミイラになるだけある魅惑のテーマだったようです。
「世の中、そんなうまい話はない」「きれいな花にはトゲがある」
そんな危ういテーマも含めた失敗研究がリストアップされているのがこのデスノート。
一応、テーマの後ろには、危険度を示すドクロマークがついています。
特に先行事例がまったくないもの、今まで数多くの先輩が失敗したもの、
思いつきだけで成功する根拠のないものなどにはドクロマークがたくさん。
さて今年のFLORAは「七人の侍」。命知らずの彼らが
FLORAの一人一研究の流儀に従い選んだテーマはもちろん7つ。
来週から各自、宝探しの旅にアイテム作りに入ります。
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色黒のリンゴンベリー

2023年03月31日 | 学校
FLORAがストックホルムで開催された水の国際大会に出場した記念に
植えたリンゴンベリー。日本でいうコケモモです。
スウェーデンではジャムやミートボールなど肉料理に添えられて出てくるので
渡航したメンバーにとってはお馴染みの食材となりました。
北欧の野原には、ブルーベリーやリンゴンベリーなどが自生しているそうですが
実際に栽培してみると、実が小さいので収穫するのが大変。
きっととんでもない数の木々が自生しているのだと思います。
またスウェーデンでは、自生するベリー類やキノコ類は
どこの土地にあってもみんなのものらしく、誰がとってもいいのだそうです。
だから多くの山の恵みが身近な食材になっているのだと思います。
極寒でも耐えられるリンゴンベリー。先月、雪の中から1ヶ月半ぶりに現れました。
するとご覧の通り、きれいな葉が特徴的なのに、ずいぶん黒いではありませんか。
スキーに行っても雪焼けはしますが、あれはゲレンデの上だから。
このリンゴンベリーは雪の中に埋もれていたので、日焼けではありません。
ヒントになるのは、先日卒業したFLORA HUNTERSのメンバーが研究していた
露天風呂栽培や寒じめ栽培。ホウレンソウや小松菜が低温ストレスに遭遇すると
ポリフェノールを増やし、発生する活性酸素に対応します。
きっとリンゴンベリーも雪の中でポリフェノールを葉に増やし
耐えていたのではないでしょうか。
今年は桜の開花予報がどんどん早まり、2週間後には開花予定の青森県。
もちろんリンゴンベリーもブルーベリーもすっかり目覚めています。
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ファミリーヒストリー

2023年03月30日 | 研究
先日行われた新生フローラメンバーの初顔合わせ。
そこで紹介したのがFLORAの系図。いわばファミリーヒストリーです。
これを見ると14年というチームの歴史の半分以上を占め、
圧倒的な存在感を示しているのが本家FLORAであるTEAM FLORA PHOTONICS。
園芸科学科と環境システム科の2学科を渡り歩きながら10年間も活動しています。
それとは反対に彼らの解散後、2019年から2年間だけ存在したのがTreasure Hunters。
TEAM FLORA PHOTONICS解散後、急遽継続が命じられ結成された環境研究チームです。
しかし、わずか2年の活動で水の国際大会で大賞、
さらに大臣賞などいろいろなビッグタイトルを獲得したレジェンドでした。
また忘れてはならないのはTEAM FLORA PHOTONICSと
Treasure Huntersの間を繋ぐように、これまた2年間だけ存在したBubble Boys。
施設園芸班でありながら、FLORAのもとで活動したいと2年生の夏に門を叩いた強者です。
これを見るとFLORAが彼らを指導してあげたように思えますが、実はその逆。
2018年、最初の1年目にTEAM FLORA PHOTONICSとともに活動し、
流儀を吸収した彼らは、翌年2019年に結成されたTreasure Huntersに
兄貴分としてFLORAの流儀を伝えてくれたのです。
新旧を繋ぐ重要な役割を果たした彼らの功績は大きく、
さらに泡農薬散布システムで大臣賞も受賞するなど大活躍をしてくれました。
そしてTreasure Huntersの解散後に結成されたのが現在のFLORA HUNTERS。
この2チームの間にはBubble Boysのような繋ぐチームがないので
活動しながら流儀を身につけて行きました。ひとりっ子といわれる理由です。
さてこの4月から本格活動する新生FLORA HUNTERSもひとりっ子。
ファミリーヒストリーにどんな歩みを刻むのでしょう。
気になるチーム名はまもなく発表です。
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アナログ VS デジタル

2023年03月30日 | 研究
先日、初顔合わせを終えた新生FLORAメンバー。
検討の結果、なんとかテーマを決めることができました。
冒険家たちがチョイスしたテーマについては、また後日紹介したいと思います。
さて次の活動は来週4月。さっそく実験の準備に入るので
こちらではテーマに応じた必要物品を揃える必要があります。
幸い、物品の半分は今まで先輩方が使ってきた器具などで間に合うのですが
どうしてもないものが出てきます。そこで活動に間に合うように
リストを見ながらチェックして、不足分を至急発注しているところです。
これはノギス。農業高校では昔から1mの竹の物差しを使っていますが
小さな苗や茎の太さを測定するにはノギスが便利。
昔のアナログのノギスは読み取るのが難しく
よく農業鑑定の問題になっていましたが、今はこのようにデジタル。
技術が進歩したことで読み取り方を教えることもなくなりました。
しかし問題は電池切れ。FLORAはメンバーみんなが使うので
オートシャットオフ機能のない安価なものを揃えてしまったため
ほとんどのノギスが電池切れで動かなくなっています。
電池は安いのですが交換が面倒。買い置きがなければ
交換もできません。アナログ、デジタル。どちらがいいのでしょう。
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ご破算で願いましては

2023年03月29日 | 研究
3月も残るところ数日となりました。
今月中旬に北海道の大学に進学したFLORAのOBもきっと生活に慣れた頃です。
このところ2年に1度、解散と再結成を繰り返しているFLORAは
連続で続いているというよりは、2年おきにリセットしているという感覚。
昨日は新メンバーとの顔合わせでしたが、面識のあるメンバーはゼロ。はじめましてです。
また先輩がいないので、一から十までFLORA事務所がリードしていく必要があります。
すべて先輩が後輩を指導してくれたTEAM FLORA PHOTONICS時代に慣れてしまったせいか
これは意外ときついものです。そんな新年度の重い気分をリフレッシュさせる方法は
記録媒体のチェンジ。2年に1度、SSDを取り替えているのです。
左が2023年のFLORAのために用意したもの。小型ですが高速転送できる優れものです。
右にあるのはTEAM FLORA PHOTONICS時代に使っていたHDD。
昔はこんなにも大きく重いものだったんですね。
また久しぶりに接続するとディスクの回転音が聞こえてきます。
それに比べSSDは軽くて本当に助かります。
さてテーマもほぼ決まった新生FLORA。次回は実験の準備です。
今年もFLORAは、よせばいいのに原則として一人一研究という流儀を踏襲。
その結果、実験装置を手作りしなければならないメンバー、
また実験に用いる植物を育てなければならないメンバーなど
各自で動かなければなりません。次回は4月4日と5日。
七人の侍が2つのグループに分かれて活動します。
2023年度もそんな彼らとFLORA事務所の悪戦苦闘ぶりをご紹介しますので
ご贔屓のほどよろしくお願いいたします。
ご破算で願いましては。頭をリセットした新生フローラが動き出します。
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