教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

もうワンルームは買うな

2014-06-29 00:16:08 | 経済/経済/社会
わたしは人に貸してるマンション(区分所有)をいくつか持っている。

ちょっと前まではネットの売買サイトで相場を見ていた。
だが、もう見るのをやめた。

なぜか?

高くなりすぎたからだ。



投資用不動産は2012年の秋ごろまでが底値だった。
そのころ、リーマンショック後の底値から回復したあと、ジリジリと値を下げており、そのタイミングでは肝のすわったヤツでないと買うことはできなかった。
だがわたしは買った。
結果論だが、いい買い物になった。

2013年にはいくらか持ち直した。
2013年の春には「これちょっと安めだな…」と思える物件は一瞬で蒸発した。
それ以降、2012年までに買った身としては「もうこの値段では買いたくはないな…」というところまで回復した。

そして2014年の今。
2013年よりいくらか高い値段がつけられているにもかかわらず、物件がどんどん消える。
「俺が買うものはもう無い」そう言える相場になった。

しかし!

実は必ずしもそうではないことに気がついた。



値段が上がりすぎた物件の代表格は投資用不動産である。
代表的にはワンルームマンションだ。

なぜワンルームマンションの値段が上がったのかは断言できるほど分析できてはいない。
だが、投資用ゆえに株価に連動しやすいのかもしれんという気がする。

ところがどっこい、実はその投資用不動産の物件価格とは必ずしも連動しない不動産も中にはある。
たとえばファミリーマンションだ。

どうもファミリーマンションの売買価格は、株価に連動するというより、むしろサラリーマンの給料に連動すると言ったほうが良い気がする。
なぜかというと、ローンの査定は年収で決まるので、お客の給料が上がらないことにはファミリーマンションの売買価格を釣り上げても売れないからだと思われる。

ということはどういうことかというと・・・

現時点では景気が良くなって株価は上がっているが、給料は景気の遅行指数ゆえにまだ本格的な上昇基調にはなっていない。
だからファミリーマンションの売買価格はまだそんなに上がっていないのではないかと推測される。

ならば今は投資用としてはファミリーマンションを買うべきか?

わたしはそうは思っていない。
投資用としてファミリーマンションを買うには欠点があるからだ。

ワンルームマンションは実需で買う(自分が住むために買う)ヤツはいないゆえに、需要は投資用だけで決まる。
ファミリーマンションは実需で買うほうが圧倒的であるゆえに、投資用として考えた場合より値段が高い。
その事実を逆手にとって「ファミリーマンションのほうが高く売れるので、出口戦略を考えるとワンルームマンションよりお得ですよ」と宣伝する不動産屋もいる。
だが実態は買うときに余分に高いので、買ったっきり売る気がないわたしとしてはインカムゲインが少ない分だけうまみがない。
結果としてファミリーマンションは投資用として買っても良いと思える物件がほとんど見当たらないので手を出したことがない。

ワンルームマンションは既に値上がりしてしまったし、ファミリーマンションは元から値段が高いんだったら、もう買うものがないんじゃね?

…と思うかもしれないが、実はそうではなかったのだ。

それは何か?

ファミリーマンションの引き合いが強い地域のDINKS(共働き子なし夫婦用)物件こそがいま最も有望な買い物なのだ。



ワンルームマンションはどこに建ってるだろうか?

だいたいは街の中心部または街の中心部の隣の駅から徒歩圏だ。

ではファミリーマンションはどこに建ってるだろうか?

だいたいは街の中心部からは少しオフセットしたところにある。

その逆はないのか?

ワンルームマンションの立地にあるファミリーマンションは物件価格が非常に高く、ゆえにローンも維持費も空室時のダメージもなにもかもが高いうえに、かなりのリッチマンでないと借りられないほど家賃が高いために景気の影響を強くうけすぎるという特徴があり、なかなか手をだしにくい。

ファミリーマンションの立地にあるワンルームマンションは物件価格が非常に安いのだが、逆に地域最安価格帯物件になってしまい、ヤバいヤツが入居しやすく、利回りの良さに飛びついて買ったはいいが運用に手を焼くという未来がありありと見える。
そもそもワンルームとしては立地が微妙で営業トークとして苦戦するのでデベロッパーが建てたがらない。

だからその逆はない。

だが。
その中間はありうる。
たとえばファミリーマンションの立地にあるDINKSマンションだ。

こういうところには、まんまテンプレな共働き子なし夫婦、または街の中心部のワンルームと同じ値段で倍の面積の物件を借りたい独身が借りにくる。
賃貸需要の流動性としてはワンルームに似た面があり、ファミリー物件のように埋まりさえすれば長期で借りてくれてありがたいが空いたらとっても長い…という欠点が強く出ない。

だがこの手の物件はそれほど実需の引き合いがない。
そのうえ投資用としては微妙な立地のため、投資用として買おうというヤツらはあまり手を出してこない。
だからファミリーマンションほど利回りが低くない(=安めに売られている)が、ワンルームマンションほどは株価に連動しにくい(=まだあまり値上がりしていない)。

これは良い買い物になると判断した次第である。