教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

システム1とシステム2を体感した話

2016-02-25 22:24:56 | 経済/経済/社会
どうやら心理学によると、人間の脳ミソはシステム1と名付けられたプロセッサとシステム2と名付けられたプロセッサの2つが入っているヘテロジニアスデュアルコアプロセッサらしい。

システム1は演算時間が短いがたいがいは正しいくらいの答えしか返さない。
システム2は演算時間が長いが真値に近い答えを返す。

ようは、システム1は直感だとか感情だとか。
システム2は理性だとか熟慮だとか。

将棋をしている人ならよくわかると思われる。
盤をチラ見して数秒後に直感で思い浮かぶ次の一手がたいがいは正しく、あと10分考えてもそれより良い手が思い浮かぶことは稀にしかない。
それがシステム1とシステム2である。

実はこのまえ、この2つのプロセッサが別の答えを出す典型パターンに遭遇した。
それを説明したい。



あるとき、とある人の晩餐会にお呼ばれした。
料理の得意な奥さんで、メシはすごくうまかった。

ここでシステム1は動きだす。
「いい奥さんだね。結婚したら幸せになれるんだね」

さて晩餐会はおわり自宅に戻る。
コーヒー入れて一息つく。

ここでようやくシステム2が動きだす。
「メシの問題だけで嫁をもらうのはコストパフォーマンスが悪すぎるな。単にそれだけなら晩飯用に家政婦を雇ったほうがペイするのは明白だわな」



システム1はたいがいは正しいが、ときどき致命的に間違った答えを吐き出す。
為替の世界でもイベント発生直後の数分以内と半日後では状況がひっくり返っていることがときどきあるので実に興味深い。

仮にこれを悪用するなら、システム1とシステム2が違う答えを出す問題に関しては相手に回答時間を与えない作戦は大変効果的だということか。

ちなみにわたしは将棋でこれを悪用したことがある。
対戦相手が持ち時間をほぼ使い切っているが、こちらの持ち時間には少しは余裕がある場合、終盤の詰将棋みたいな状況下において、わざとすぐに次の手を打って相手に考える時間を与えさせなかったことがある。
この試合はもちろん勝った。
そしてもちろんルール違反ではない。
相手にどう思われたかは置いといて(笑)。