教団「二次元愛」

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2018年ロシア最大のニュース

2018-12-27 00:38:30 | 経済/経済/社会
2018年ロシア最大のニュースは何かご存じだろうか?

これ、日本語で読める記事ではあまり話題になっていないため、よほどのロシアウォッチャーでなければ知らないかもしれない。

簡潔にまとまっているロシア語の原文があったので紹介したい。






Главный итог 2018 года - исчерпан ресурс доверия к Путину
https://www.pravda.ru/politics/authority/24-12-2018/1403452-putin-0/



> Главное событие 2018 года — это не ЧМ-2018 по футболу и не открытие Крымского моста. Главное событие — это пенсионная реформа, которая своим негативным влиянием разрушила "наше всё" — доверие к президенту.

2018年の主な事件、それはワールドカップ2018ではなく、クリミア橋の開通でもない。
主な事件、それは年金改革である。
その悪影響のため私たち全員が大統領への信頼はぶち壊しになった。






これ、実は驚くべきことが1つある。

記事の内容は知っている人にとっては「まあそうだよなー」くらいの話だ。

ではどこか?

これ、ロシアの御用新聞プラウダの記事なのだ。
にもかかわらずガチのプーチン批判だぜ?
どんだけ国民ブチ切れてんですかって話なのだ。




Военный бюджет России в свете глобальных расходов на оборону
https://kaitsen.ee/soiuzniki/voennyj-byudzhet-rossii-v-svete-globalnyh-rashodov



近年、ロシアは軍事予算を減らす方向である。

これは原油価格がひところみたいな高値に戻りそうにないからであるが。
しかし、あのロシアが軍事予算を減らすっていうんだから、財政健全化にむけて相当ガチだってことかと我輩は思っていた。

しかし!

ロシアの国民はそうは思ってはいないようだ。



ロシアは男性の平均寿命が67歳。
にもかかわらず、年金受給年齢を65歳にしようとした。
そこで有権者は
「俺たちに死ぬまで働けというのか!」
と激怒。

「そもそも大企業はクソほど儲かってるのに、そっちには手をつけず、俺たちにガマンしろっていうのか!」
という言い分もあるようだ。

プーチンにしてみれば想定外の強い反発だった模様。
「ぼっ、ぼくが言ったんじゃないし! まっ、まだ案なんだからねっ!」
と、めずらしく言い訳がましいこと言い始めた。

しかし地方選で連戦連敗中。



あんまり事情のよくわかってなさそうな西側の人間のテンプレな視点でいうと、
「プーチンの独裁に苦しんでいる善良な国民が立ち上がり、民主的に政権を崩壊させるはずだ」
なんて夢見がちな感じの人が一定数いそうなイメージだが。
実態はそうではない。

原油安にも負けず、クリミアの件で西側から受けた制裁にも負けず、強いロシアであることを願ってプーチンを支持して困窮に耐えた国民が、こんどは年金問題でプーチンを引きずり降ろそうとしているのだ。